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映画・演劇のレビュー

劇団未来『梅子の梅根性』

2023-05-28 10:53:52 | 演劇
久々に野江の未来ワーク・スタジオを飛び出しての劇場公演。東大阪市文化創造館小ホールだ。小ホールだけどキャパは300席はありそうだ。勝負作ということになるだろう。脚本を南出謙吾に依頼した。彼による書下ろし新作をいつも通り、しまよしみち演出で贈る。しまが劇団未来の演出を担当するようになり、もうすぐ10年になる。最初は様々なジャンルに挑戦して研鑽を積んできたが、その変わり目となったのは南出による『ずぶ濡 . . . 本文を読む
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『波紋』

2023-05-28 10:11:27 | 映画
荻上直子が監督・脚本を手がけた最新作。主演は小林聡美ではなく、『よこがお』の筒井真理子。そして扱うのは「震災、介護、新興宗教、障害者差別」といった様々な現代社会が抱える問題。そのてんこ盛り。それらに翻弄されるある家族の姿を描いた作品なのである。これは彼女の新境地だろう。 描かれるのは、従来のハートフルな世界ではなく、リアルで過酷な現実社会の出来事。前作『川っぺりムコリッタ』が今までの優しい世界の . . . 本文を読む
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『アンテベラム』『ドント・ブリーズ2』

2023-05-28 09:59:12 | 映画
ホラー映画を2本見た。ホラーと書いたが、僕はホラーだとは思わないけど。Amazonプライム・ビデオの分類がそうなっていた。前者は『ゲット・アウト』『アス』のプロデューサーが仕掛けた作品で、後者はサム・ライミのプロデュース。2本とも新人監督を起用した。 『アンテベラム』は腹立たしい映画かも知れない。仕掛けがなかなか巧妙で驚くけど、不親切だし、リアリティはない。だけど、こういう悪意はなんとなく想像で . . . 本文を読む
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真紀涼介『勿忘草をさがして』

2023-05-28 08:37:00 | その他
新人作家の第1作を読むのは、ワクワクする行為だ。それは初めて見る劇団の芝居を見る時と同じだ。そして、新人監督のデビュー作も同じ。要するにそこにある『初めて』。それがすべての理由。新しいてあい。知らなかった世界が広がる。  ミステリーは好きではないけど、ミステリータッチは大丈夫だ。植物を巡るお話というのも新鮮でいい。最初のエピソード(『春の匂い』)がとてもよかった。高校2年の男の子が主人 . . . 本文を読む
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