とてもいい映画だった。傑作というわけではないけど、ここからは在りし日の香港が偲ばれる。華やかな街だった香港の記憶がよみがえる。それだけでいい。そこには庶民のささやかな喜びがある。100万ドルの夜景が消えてしまったことを知らなかった。この数年で9割ものネオンが姿を消してしまったなんて信じられない。
2010年の建築法改悪からネオンは違法とされていたなんてまるで知らなかった。ということは . . . 本文を読む
コロナ禍の終わり、北京にやって来た菖蒲さんの北京便り。3年間コロナの北京で単身赴任中の夫に頼まれて仕方なくやって来た。初めての北京は驚きの連続。青島での8日間隔離からスタートして、まだコロナ禍のゴーストタウンからようやく解放された北京で過ごす日常のスケッチ。ゼロコロナから解放されて街には人が出てきている中、感染者は激増して、菖蒲夫婦もコロナに罹る。
ふたりで仲良く暮らすのかと思ったら . . . 本文を読む
これは6話からなる短編集。犯罪小説集とある。それからパンデミック。コロナ禍が舞台となる。今人気爆発の一穂ミチだが、今回はかなり残念。まず前半3篇を読んだ。死者がやって来て、生きている人たちに罪を思い出させる。人を殺した女の話もある。自らの手で殺す。後悔はある。だから出てくる。死んだ者が、出ることもある。生きているけど後悔に苛まれる。毎日ストレスを溜め込んで気がついたら、ぼろぼろになっていたから。だ . . . 本文を読む