Netflixの夏の大作スパイアクション映画だ。トム・クルーズの『ミッション・インポッシッブル』女性版って感じ。あるいはアメリカ版『リボルバー・リリー』。劇場で公開しても何ら支障はないNetflixらしい大予算を投入した超大作。いつもながら無駄にド派手な映画だが、あまり面白くない。
『ワンダー・ウーマン』のガル・ガドットは今回もカッコいいけど、それだけ。『ワンダー・ウーマン』の時 . . . 本文を読む
中川奈月が立教大学大学院映像身体学科の修了制作として手がけた2018年作品。2021年10月には単独で劇場公開もされたらしい。こういうなかなか劇場では見られない自主映画もAmazonには多数入っている。数ある作品の中から優れた作品を選んで見るのはなかなか至難の業だろう。映画祭で評判になったものを優先するのはまぁ、妥当だろうがそれでも外れは多い。映画祭とかには引っかからないけど凄い映画を発掘出来たら . . . 本文を読む
これは『イカとクジラ』で日本初登場した前後の作品である。もちろん日本未公開。ノア・バームバックの2007年作品。ニコール・キッドマン主演で、ジェニファー・ジェイソン・リーが共演する。ふたりは仲の悪い姉妹を演じる。ジャック・ブラックやジョン・タトゥーロも出る豪華キャスト陣。日本語タイトルは意味不明。これではマーゴットが結婚するみたいだ。原題は『Margot at the Wedding』。
妹の結 . . . 本文を読む
1昨年公開された時、タイミングが合えば劇場で見ていたはずの一編だ。時間潰しで映画館に行った時、これがたまたまやっていて、ただ残念だが時間が合わなかったから、他の映画にしたことは覚えている。だが、見なかったこれの代わりに見た映画がなんだったのかは忘れた。不思議な話だ。たぶんたいした映画じゃなかったのだろう。あれなら『アイス・ロード』の方がまだマシだと思って記憶していたのか。それにしてもレベルが低い戦 . . . 本文を読む
また図書館を舞台にした小説だ。この手の女性を手にするのは自分が図書館好きだからかもしれないが、それにしても最近図書館小説はやけに多い。まぁ作家も本好きばかりだろうから、図書館を書きたいかもしれないが。
僕は旅にいくと必ずその町の図書館にも行く。いろんな図書館がある。図書館巡りはもしかしたら有名な観光地より楽しいかもしれない。どの街にも、図書館はある。お城と図書館は2大アイテムだ。地方の図書館巡り . . . 本文を読む
空き家の管理をする仕事に就いた。定年間近で。それまでの新築物件を扱う親不動産会社から飛ばされてきたのだ。だが、閑職に追いやられたと思い腐るのではなく、新しい挑戦として受け止める。空き家の数だけそこには家族があり、家族の数だけ事情もある。そんなさまざまな家族のその後を見守ることで、人生の後半戦をスタートさせる。お話自体はなかなか興味深い。アラ還世代あるあるから始まって、自分たちの人生とどう向き合うか . . . 本文を読む
ようやく画像やさまざまな情報が解禁された。そこで写真を変更して再掲載。
最速で見る。初日の朝一の回。期待はしているけど、最高ではないだろうとは思う。引退を撤回して挑んだのは諸事情からだろうし、最後にもう1本作るのはどうしても作りたかったからではなく、期待に応えるためのファンサービスかもしれない。世界が彼の新作を待ち望んでいる。だから気力を振り絞って作る。無理しているかもしれない。 . . . 本文を読む
『ライトハウス』のロバート・エガース監督が、北欧の大地を舞台に繰り広げられる、1人の男の復讐の旅路を描いたアクション大作。だが派手なアクションではなく、静かな物語を神話として、じっくりと語り聞かせるというスタイルを取る。暗い画調で統一されたお話はリアルではない。ツッコミどころ満載の昔話で、悠々たるタッチで語られる。昔、昔あるところで、ある男がいました、という感じで、シェイクスピアを思わせるドラマ展 . . . 本文を読む
最初の『カレーの混沌』を読んだ時、僕もカレーを作ることにした。読書を止めて、昼ごはんの準備を始める。定番のジャガイモ、人参、玉ねぎにお肉はもちろんだが、それに冷蔵庫に入っている食材をどんどん入れることにした。読んだばかりの小説に影響されて、安直だが、楽しそう。まだ、スーパーは開いていない時間だから、しばらくこのブログでも書いていよう。
食を通して、心の傷みを和らげること。キッチン・セ . . . 本文を読む
少年犯罪を扱った小説。かなり不快な話だ。SNSの匿名の書き込みで追い詰められて自殺した作家志望の男が可哀想すぎる。彼が新人文学賞を受賞した後、落選したある作品の作者である少女が殺人を起こした。まだ15歳、中学生の少女だ。彼女の殺人の動機は自分より下手な小説が受賞したから。そんな理不尽なこと、あり?それに対しての無責任な酷い書き込みが彼に追い討ちをかける。だが、少女の動機はその後一転する。殺された同 . . . 本文を読む
『サラエボの花』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したヤスミラ・ジュバニッチ監督作品。あの映画は素晴らしい作品だった。彼女が映画を通して伝えたいことが、ストレートに伝わってきた。今回も同じ。知って欲しい現実がある。伝えるために作る。一貫した姿勢。1995年、ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の中で起きた大量虐殺事件「スレブレニツァの虐殺」。その全貌と、そんな中で大切な家族を守ろうとした一人の女性の姿を描い . . . 本文を読む
なんて大胆な映画だろうか。トランプを実名で挙げて彼の犯罪を描くのだが、これはトランプを描くのではなく女性への性的虐待を描く映画だ。だが、入り口にあの悪人トランプを配することで、これが映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタインによる性的暴行を告発した2人の女性記者による回顧録の映画化、という域に止まらない作品だということを示唆する。先日見た『ウーマン・トーキング 彼女たちの選択』同様ブラッド・ピッ . . . 本文を読む
70年代の日活映画だから、にっかつ映画であり、これはほとんどロマンポルノの一作でもある。もちろんこれはポルノではなく一般映画だ。にっかつは年に何本か無理してロマンポルノの狭間で一般映画も作っていた。それは映画会社としての矜持かもしれない。だが、劇場は普段ポルノをしているから一般の観客は入らない。そんな時代だった。これは74年作品だから、さすがにまだ僕は映画館では見ていない。あの頃はまだ子どもだった . . . 本文を読む
坂の上の家という設定だけで、この小説を読むことにした。甘い少女マンガのような読み物は嫌だけど、もしかしたら思いがけない拾い物かもと期待もして、読み始める。320ページもあるからそこそこの長編だ。
昔『坂道のぼれ!』という少女マンガがあった。とてもいい漫画で大好きだった。中学か高校の頃に読んだ。あれは高橋亮子の作品。余談だが、彼女の『夏の空色』はかつての僕のバイブルだった。たぶん部屋の . . . 本文を読む
なんとこれは大友克洋の『童夢』をモデルにしたという(原作ではない)ノルウェー製のサイキックスリラー映画だ。監督は『わたしは最悪。』でアカデミー脚本賞にノミネートされたエスキル・フォクトの監督第2作。団地を舞台にした4人の子どもたちの夏休みの日々が描かれる。ここに引っ越してきた家族。9歳の少女イーダは、重度の自閉症で言葉を発さない姉と共にこの新しい街で暮らしていく。ただ母は姉さんにかかりきりでイーダ . . . 本文を読む