ウェールズの本の街で買って来た本の一冊 The Bookseller’s Tale を読み終わりました。
知らない作家さんの作品ですが、置かれた棚の上からワタクシを呼んでいました。
買った時には気付かなかったけれど「本の街」で 「bookseller のお話の本」を買うというのも面白い。 やっぱり呼ばれたな…
左側の本。
黒死病が猛威をふるった後の1353年のオックスフォードが舞台。
若き bookseller のニコラスが、川に浮いている大学生ウィリアムを発見。
当初は溺死と思われたが殺人だと分かる。 優秀で前途洋々なウィリアムは誰に何故殺されたのか? 友人のジョーデインと共に謎を解いてゆく。
面白かった!
前半はゆっくりペースで、ミステリと思えずに読み進め…退屈しなかったのは、丁寧な bookseller の説明があった(勿論ストーリーの一部として)から。
bookseller って本を売るだけでなく作るんだ?
学生にテキストブック(pecia)の貸し出しもするんだ?
文房具も売るんだ?
ガチョウの羽を買ってきて削ってペンにして売るんだ?(自分で削りたいお客にはそのまま売る)
羊皮紙の作り方や製本の仕方なども、興味深かったし、宗教関係でないロビンフッドのような物語の本もあったんだ、(お金持ちしか買えないけど)と興味深かったデス。
読み進めるうちに、本がどれだけ希少、貴重で高価だったかが分かるように書かれています。ある本を所有したいという欲求が動機になっているのでした。
犯人は割とすぐ分かっちゃったのでミステリとしてはちょっと物足りない気もするけれど、土地や庶民の生活の様子が容易に思い浮かべる事ができる文章が好きだわ。
寝る前にちょっとずつ読んでいたので、毎晩ニコラスが居るオックスフォードに行くのが楽しみでした。読み易いし読んでいて心地良かったです。
1 The Bookseller's Tale (2016)
2 The Novice's Tale (2016)
3 The Huntsman's Tale (2017)
4 The Merchant's Tale (2017)
5 The Troubadour's Tale (2018)
6 The Stonemason's Tale (2018)
シリーズになっています。
各本、それぞれの職業の人が主人公の話かと思ったら全てニコラス・エリオットが主人公のシリーズでした。
娘に 「The Novice’s Tale を買っといて!」とお願いしときました😅