Jolly Good❣️Jolly Baking & Cooking 

お菓子を焼くこと、映画を観ること、猫!
好きなことについて書いています。

The House of Silk (絹の家)

2020-02-07 | 本 books


クリスマスプレゼントに貰った本(「これ頂戴ね」と前もって頼んだんだけど)、読み終わってしまいました。
面白い本は、読み進みたい気持ちが強い反面、「残り少なくなっちゃう~」という残念(もったいない)感もあるんですよねぇ。

コナン・ドイル財団公認のホームズ新作長編 と謳われてます。 
作者がAnthony Horowitzと来ては、いやがうえにも高まる期待・・・

内容(「BOOK」データベースより)
ロンドンの美術商がアメリカで凄絶な事件に巻き込まれた。からくもイギリスに戻るが、新妻を迎えた家に忍び寄る不審な男の影。ボストンのギャングが追ってきたのか?相談を受けたシャーロック・ホームズは、「ベイカー街不正規隊」の少年たちに探索を命じるが、その一人が命を落とし、怒りに燃えるホームズを新たな罠が待ち受ける。「ハウス・オブ・シルク」の戦慄すべき秘密とは?衝撃の事件がいま、明らかになる。


一つの事件を追ううちに別の事件と絡む、はたまたホームズの大ピンチ! なんとも盛沢山の内容でした。
マイクロフト、ミセス・ハドソン、レストレイド警部、ベイカーストリート・イレギュラーズは勿論、The Resident Patient で登場した Dr. Trevelyan も出てきます!

筋金入りのホームズファンの中にはこの本に不満を持つ人もいるでしょうが、ワタクシはとても楽しみました。
途中で「戦慄すべき秘密/忌まわしい犯罪」がどういうものか想像ついちゃいましたが、その犯罪と、そもそもかかわることになった最初の事件とどう繋げるの?と興味が湧いてどんどん読み進んでしまったのでした もっとゆっくり読めば良かった…。

この時代の貨幣価値はどんなだったんだろう? とか、現代のタクシーのような存在の hansom cab の語源は何だろう?とか色々興味が湧いてきます。 あ!ずっと昔「正典」を読んだ時にも同じことを感じたような・・・成長しとらんな、自分。

 

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文体もコナン・ドイル「風」で、ホームズの世界が味わえました。

読みながら、ふと、コナン・ドイルの文体が「モノクロ」とするとアンソニー・ホロウィッツのは「カラー」という思いが浮かびました。 「正典」の文中、物を描写する場面に色が出てこないという事ではなく、読んでいて思い浮かぶのが「モノクロの雰囲気」だったのです。

写真でも映画でも、白黒だから劣る、カラーだから綺麗、とはなりません。

モノクロだから伝わる雰囲気ってあると思うのです。 同様に「カラーでなくては」という場合もあります。

コナン・ドイルのシャーロック・ホームズもの60編は、聖書になぞらえて「正典」と呼ばれています。「正典」は、英語ではCanon、作者Conanのアナグラムでもあります。 この言葉を思いついたのはシャーロック・ホームズファンですね。

因みに、熱心な(熱狂的な?)ファンのことを日本、アメリカではSherockian  と呼びますが、イギリスでは Holmesian が一般的だそうです。


娘が置いていった本 Magpie Murders

2019-11-05 | 本 books

10月初旬に仕事で来日した娘が、「飛行機内で読むために買ったけど読み終わった」と置いてった♪♪♪

表紙を見ると、なんとAnthony Horowitz ではないか! 

TV番組の「名探偵ポアロ」の脚本書いた人。

「Foyle's War:刑事フォイル」を創り上げたあの Anthony Horowitz! このシリーズは秀逸! 俳優さん達も素晴らしくチョー気に入りの番組でDVD全部持ってます(誰に自慢?) 

久々の新しい本(いつもは持っている本を読み返してる)、しかも Anthony Horowitz の本とは、嬉しいわぁ。

全然要らない情報だけど Anthony Horowitz はラグビー発祥の「Rugby School」が出身校だそう。(ああ、ラグビーロス・・・)

 

昨晩、読み終わりました! 気が付いたら午前2時半でした…。

「作中作」とでも言うのでしょうか、前半はこの本の登場人物である作家が書いたミステリ小説です。 その作家が亡くなり、「自殺なのか?」と疑う編集者が探偵役として謎を解いていく、という複雑と言えば複雑な構成になっています。 

登場人物も多く、また、Whodunnitには付き物の「手がかり」が満載です、多すぎるんじゃないの?ってほど。

アガサ・クリスティーへのオマージュも満載。  登場人物を俳優に当てはめて(勝手にキャスティング)、ヴィジュアライズして楽しみもしました♪

面白かった❣️

次のThe Sentence is Death↓↓↓ にも期待しちゃう~~~。

 

 

 

これ ↓↓↓↓ は置いていってくれなかった。。。

The Book of Dust Volume 2: The Secret Commonwealth (Volume 1 の La Belle Sauvageに続く第二巻目)

読みたかったな~~~~~。(自分で買えよって?)


The Book of Dust(第一巻) : La Belle Sauvage

2019-02-06 | 本 books

クリスマス/正月休暇で来ていた娘emmatchiの置き土産♪

His Dark Materials三部作(日本では黄金の羅針盤、神秘の短剣、琥珀の望遠鏡)で知られる Phillip Pullman の新作。
新作と言っても2017年10月に出版された(ハードカバー)ようですが。
新作出たことさえ知らなんだ・・・。

ファンタジーものはかなり好きなので、His Dark Materials は勿論読み、楽しませてもらいました。(映画はイマイチでしたが、ね)

我々の世界に近いパラレルワールドで起きる物語。
今回も Oxford が舞台です。
この世界では人間にDaemonと呼ばれる動物(?)が付いています。
付いている、というか、自分の精神の一部が動物の形になっているというのか、その人の分身みたいなものですが説明が難しいデス。

ものすごーく雑にまとめると、11歳の少年が(後の「黄金の羅針盤」で活躍する)生後6ヶ月の赤ちゃんLyraを救う、冒険/ファンタジー物語です。

(黄金の羅針盤ではLyraは既にJordan Collegeに住んでいましたが)Jordan Collegeに住むようになる経緯が分かります。

説明されていない「???」の点もありましたが、面白かったです。
こちらも三部作のようで(表紙に volume one) と書かれていますものね)、2冊目(volume two) は既に書き上げられているそうです。
「???」の部分が説明されるのかもしれません。
楽しみです!


emmatchiはこんな本も置いていきました。
オマケ、か?

A street cat named Bob

2014-08-10 | 本 books
台風は温帯低気圧に変わりました。 
そういえば…Pippaに出会ったのが3年前の台風が来る前日でした。

最近 A street cat named Bob という本を読みました。


薬物依存症から抜け出そうとしているストリートミュージシャン、James Bowen がBob と出会い人生が変わったという話です。
こんな風に書くと「なんだ、感動ちょうだい!」のお話なんじゃ?と思います(って思ったヒネクレ者のワタクシ)
本の最初の方に出てくる「sheltered accommodation」 とはなんぞや?と思いつつ読んでゆくと薬物依存症者の更正プログラムってのがあり、該当する人たちはそういうアパートに住むことができるんですね。
(とすでにここで驚き。日本にもあるんでしょうか?)

その日暮らしのJamesは自分のことでいっぱいっぱいなのですが、出会ってしまったBobの世話をすることにします。
誰かの世話をする=責任感
捨て鉢な生き方をしていた人にとって、これは大きい一歩です。
 
物怖じしないBobは、バスにも乗りJames が演奏する場所にもついて行き、人込みの中でも動じません。腹の据わった猫ですのだ。

Bobと一緒に居ると、人々が話しかけるようになり、それまで「invisible」(と感じていた)だったJamesはやっと「visible」になったと感じます。

ストリートミュージシャンでいることができない状況に陥り、自ら「こんな生活をしていてはいけない」と薬物を完全に絶つ決心をするJames.
(Big Issue のことも少し書いてあり、自立を支援する仕組みが日本より進んでいるんじゃないかと思いました。)


「Bobがいたから更正できた」のは勿論そうでしょうとも!
でも「時期」もあったんだろうなと思いました。
Jamesは「Ready to change」だったんでしょう。 

感動の…とも読めますが、ワタクシには「人は変われる。自分が変わろうと思ったときにね。」という話に思えました。
「誰かを頼る、頼りにされる」も大事なんだよね。