昨日は、酒屋で色々な酒を味見させてもらった。
昨日のブログで紹介した山口の原田・純米吟醸は山口県の開発した酒造好適米・西都の雫のお酒であった。
山口県の県民性は「保守的で体裁を気にするのだが、目立ちたがり屋の一面もあり、政治好きで郷土愛が強い」と云われている。
たしかに、西都の雫と云う酒米からは保守的な味わいの中にも華やかさのある酒が出来る。
郷土の昔の酒造好適米・穀良都(こくりょうみやこ)を品種改良し、山口を西都として“西都の雫”と云うネーミングを付けた
政治色の感じられる酒米である。
酒屋で味見したものの中に、全体に控えめながら、コクのある酒があった。
こちらは、奈良県の酒造好適米・露葉風(つゆばかぜ)から作った百楽門・万里である。
奈良県の県民性は、のんびりしていて、保守的で進取性に乏しく、頑固で堅実である。
このお酒も奈良らしく保守的でのんびりとした味わいだが、けっしてそれが欠点でなく長所に感じられるバランスの良い味わいの酒だ。
露葉風は酒発祥の地と云われる奈良の酒造好適米だが、栽培が難しく絶滅しかけたものを昔のままに復活させたもの。
歴史を重んじる土地柄らしいものだ。
“百楽門・万里”ネーミングは保守的で進取性に乏しいが、変わらない歴史を感じる味わいが窺える酒である。