ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

貝の物語~赤崎産生カキなんだけど

2021年02月26日 | 食材の話

「クアトロで人気の牡蠣なんだ、別にいいんだけど」
別にいいんだけどというのは、別に良くないのである。
ストレスがたまると人はこういう云い方をする。
「だから、この牡蠣はやたらに旨いんだって」だからに力が入るとかなり感情的である。
「三陸の牡蠣は美味しくて、なんだろ、広田湾はとくに美味しくて、なんだろ、赤崎は広田湾の中にあって、なんだろ、赤崎産はすごく美味しくって」やたらなんだろを付けるのは、話に慣れてなかったり自信がなかったりする子供っぽさだろう。
「つまり、三陸の牡蠣は美味しくて、つまり、広田湾は特に美味しくて、つまり、赤崎産はもっと美味しい」話ベタな人もやたらにつまりと云う。
「しかしですね、この赤崎の牡蠣は特別に美味しいわけで、食べないと損しちゃいますよ」強引に話に割り込むときは、しかしと云って割り込むことが多い。
「しょせんはね、この赤崎の牡蠣の美味しさは食べれば解るけど、漁師さんがカキの養殖のために植林で森を育てるんだけど、いちおうどうして美味しいか云っておこうかなみたいな」いつも話に逃げ道を作る言い回しだ。
話し方のクセで相手の心理状態が解るものである。

「だから、つまり、しかし、何だろう、今日のクアトロの牡蠣はしょせん美味しい訳で、食べてみたらどうだろ、別にいいんだけど」


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