Tデパートで獺祭の大吟醸限定販売が行われた。
限定40本を特別価格で買える。
クアトロの休日にクアトロ夫婦も並んでみた。
開店10分前にクアトロ夫婦は到着したが、すでに行列。
開店ともに雪崩を打って売り場へ向かう。
クアトロの父もダッシュするのだが、最後の列に飛び込もうとすると、おばちゃんたちにはじき飛ばされた。
あえなく40番目に入れなかった。
結局は300人以上の人が集まっており、買えなかった人たちの罵声が飛び交う。
大人げないとは思いつつも、店側の対応のまずさも窺えた。
獺祭も旨いだろうが、まだまだ探せば旨い酒がある。
クアトロの父は、信頼の置ける酒屋へと足を伸ばす。
見つけてきました。
獺祭と同じ山口の酒でね伝統ある作り手原田の純米吟醸だ。
山口が伝説の酒造好適米を復活させた“西都の雫”のお酒である。
爽やかな飲み心地の奥にコクのあるお酒である。
おばちゃんに突き飛ばされて良かったと思えるお酒である。
クアトロの開店は11時半だが、このパルミ・ペンネは開店早々に食べるよりも、午後の少し遅い時間もしくは、ディナーで食べるのが好ましい。
そう、大人の時間で食べるのが好ましい。
パルミジャーノの大きなかたまりは、夜間冷蔵庫に入れられ、朝早くに店内中央に配置される。
パルミジャーノは、あまり冷たいよりも室温に戻っている方が好ましい。
また、クアトロの父が忙しくしている時よりも、余裕のあるときの方が、熱々のパルミ・ペンネを食べることが出来ると思われる。
お客が、食べ時を気にしなくてはいけないというのも業腹だが、ここは大人なのだから我慢しよう。
このようなタイミングを計ってパルミ・ペンネを注文する。
さらにペンネ・マカロニは茹で時間が長いので、余裕と忍耐を持って注文しよう。
大人は、待たされるのも、味わいの内なのである。
そして、マカロニが茹であがり厨房での下調理が終わり、いよいよ仕上げの時が来る。
クアトロの父は、「お好みの濃さで仕上げますが濃いめでいいですか」と聞いてくる。
ここで迷ってはいけない。
迷っている内にペンネの温度が下がる。
即答で「濃いめ!」と返答する。
すると、クアトロの父が急いであらかじめ掘っておいたパルミジャーノの穴にペンネを投入し、スプーンで混ぜ始める。
ここで、不埒にもクアトロの父に別の用件などを申しつけてはいけない。
「トイレはどこですか」
「お水下さい」
すると、クアトロの父の手が止まってしまう。
ペンネが冷める。
それらの心配事を乗り越え、パルミが運ばれてくるが、何と二粒だ。
クアトロの父は語りかける。
「お味見をお願いします」
チーズの濃さを確認するらしい。
ここでも、余裕と忍耐で味見をし、自分の好みを即答する。
そして、いよいよ完成して運ばれてきて、いざ食べようとすると仕上げのコショウをかけるから待てと云うクアトロの父。
持ってくる前にやっておけよと思うのだがここでも大人の余裕と忍耐が必要だ。
仕上げのコショウかけも終わり、さあ、やっと食べられるのだが、ここでまた大人の余裕と忍耐の教訓を思い浮かべる。
このパルミ・ペンネは熱い内ももちろん美味しいが、冷めても美味しい。
ゆっくりと味わおう。
急いで食べて、急に水を飲んだりするとお腹の中でチーズが固まって苦しい思いをすることさえあるのだ。
ここは、じっくりと白ワインでも飲みながら味わうのが、大人の時間のパルミ・ペンネの食べ方だ。
さあ、あなたも実践しよう。
イタリアのオーストリアとの国境近くにあるサンダニエレは生ハムの名産地だ。
アドリア海から吹き上げる風とアルプスから吹き下ろす風が出会うこの地域は、生ハムの乾燥と熟成のために神に約束された場所と云われている。
生ハム用の豚のエサにはドングリなどを使うこだわりがある。
生ハムは豚の後ろ足二本が使われる。
サンダニエレの生ハムはモモ肉をプレスし余分な水分をのぞき、肉の旨味を強調するのが特色。
肉の断面にはアドリア海の海塩を塗り、400日の熟成を待つ。
厳しい審査の上、サンダニエレの烙印を押された生ハムが日本にも出荷される。
そのサンダニエレの生ハムはクアトロの看板メニューのひとつだ。
クアトロの父は、骨付きのサンダニエレの内モモの部分から切り出す。
ややピンクがかった脂をはずすとマグロの大トロのように脂の差しが入った部分が出てくる。
薄くそぐようにクアトロの父が包丁を入れる。
おろしたてのプロシュートの脂の美味しさは格別だ。
脂という認識よりも、よく熟した果実を口に含む印象を受ける。
さらに、ナッツのような風味が鼻を抜けていく。
プロシュートの脂をはずして食べる人もいるが、これはちょっともったいない。
そして、柑橘系の風味を持った白ワインでこのプロシュートの余韻を楽しむ。
今日ならば、99ウエストのピノ・グリがおすすめだ。
生ハムと白ワイン、ここに大人の時間があるのだ。
クアトロのママのチョコレートケーキに対抗してヨーグルト・チーズケーキを作るクアトロの父。
牛乳を加熱して作るリコッタチーズというのがある。
リコッタとはリ=再び、コッタ=煮る、再び煮るという言葉の意味を持つチーズ。
牛乳に、レモン果汁と塩を加え火に掛けて作る。
5分程で白い固まりと青く澄んだ液汁とに分解する。
キッチンペーパーか、目の細かい網で漉せば出来上がりという簡単なチーズ。
牛乳の固形分が酸とマグネシュウムの働きで凝固するのだ。
低脂肪で栄養価がある。
このリコッタチーズをもとに作ったものが、クアトロの父のヨーグルト・チーズケーキ。
ヨーグルトも加わってとてもヘルシーなチーズケーキ。
リコッタチーズとヨーグルトには美肌効果があるとか。
クアトロのチーズケーキが好きな人は美人が多いと云う説があるとかないとか。
※効能には個人差があります。
フランス人は脂肪摂取量が多い割に心臓病の発生率が低い。
その原因が赤ワインに含まれるポリフェノールだという説がフレンチ・パラドックスだ。
しかし、フランス人は赤ワインだけでなく、チョコレートも実に好きだ。
フランスのチョコレート売場では年配の方々が目を輝かしてチョコレートを探している光景をテレビなどで見る。
チョコレート売り場は決して子供のための売場ではないようだ。
フランスでは、食事の締めくくりはやはりチョコレートが人気。
コース料理のデザートには必ずチョコレートが出る。
このチョコレートの原料であるカカオは、赤ワインよりさらにポリフェノールの含有量が多い。
フレンチパラドックスは赤ワインだけではなく、フランス人のチョコレート好きも原因のようだ。
さらに、チョコレートの抗ガン作用も最近は注目されている。
お砂糖による、カロリーをコントロールすれば、とっても魅力的な食品。
クアトロ・ママの手作りチョコレート・ケーキが久々に再登場です。
クアトロの赤ワインとチョコレートケーキのクアトロ・パラドックスで健康になるのだろうか。
食べ過ぎ、飲み過ぎにはご注意。