湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

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モーラン:交響曲第2番ホ短調のためのスケッチ(イエイツ補筆完成版)

2018年12月29日 | イギリス
イエイツ指揮ロイヤルスコティッシュ国立管弦楽団(dutton)CD

モランは親しみやすさと過剰な親しみやすさで人気はあるが、固定ファンはあまりいない気がする。ヴォーン・ウィリアムズや一部ウォルトンを思わせるのは、彼らに少なからずあるシベリウスの一際強い書法面での影響があるからだろう。編曲作品ではあるが正規交響曲と比べても聴き映えはするこの曲、奇数楽章の落ち着いた、しかし時折華やかすぎるほど華やかで、いささか常套的な垢抜けた響きは特徴的であり、イギリス的な慎ましやかさと内に秘めた思いの発露、好きな人はとても好きであろう。また四楽章もさすがに有名作曲家のものに比べまとまりや構成に難はあるが、それなりに楽しめる。だが二楽章は渋い。渋い曲が好みな人もたまにいるのでいいが、これはあまり楽しくない。バックスが好きなら楽しめるかもしれない。オケは美にこだわり音のキメの細やかさで多少の雑味も覆い隠す。
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