湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

☆ミヨー:インディアナ州のための音楽

2017年07月21日 | Weblog
◎作曲家指揮BBC交響楽団(bbc,carlton,imp)1970/9/21

3楽章の瞑想的な音楽の美しさよ!硬質なひびきが仄かな感傷性をはらみ、とくにヴァイオリンのかなでる高音ヴィブラートの美しさといったらない。BBC響の怜悧な響きが、逆に怜悧であるがゆえの蒼白い光彩をはなっているところが秀逸で、これは作曲家本人にしか為し得ない神懸かり的な技かと思わせる。長い楽章で、不協和音も頻出のアイヴズ風雰囲気音楽だが、素直に清潔で爽やかな空気感を楽しもう。重ったるいミヨーのハーモニーも、透明で軽いBBCの音で聞くと意外といけます。2楽章などもミヨーらしからぬわかりやすさがあり、完成度が高いのでおすすめ。4楽章のトライアングルも戦後ミヨーにしては新手で面白い。インディアナ州150周年記念作品。戦後ミヨーの書いたオーダーメイド的作品群のひとつで、一連の大交響曲群と似通った作風ではあるが、「4楽章の組曲」としての完成度の高さはさすがである。

※2004年以前の記事です
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ヒンデミット:ウェーバーの主... | TOP | ☆カゼッラ:ヴァイオリン、ピ... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | Weblog