湯・つれづれ雑記録(旧20世紀ウラ・クラシック!)

※旧ブログの一部コラム・記事、全画像は移植していません。こちらのコンテンツとして残します。

ウォルトン:チェロ協奏曲

2018年12月23日 | イギリス
ピアティゴルスキー(Vc)ミトロプーロス指揮NYP(forgottenrecords)1957/5/5live

やはりピアティゴルスキーの高音の音程が気になる。細かい音で指の撚れがあるというか、一、ニ楽章ではあまり正確におさえられていない箇所が多い。ウォルトンでこれはきつい(ピアティゴルスキーを権威とすれば仕方ないが)。三楽章になるとやっと火がついたのか細部の音程も明確になるが、最後の回想では伸びやかさがなくろうろうと歌うことはできていない。この人はクセのある人だったようで、本気じゃなかったのかとも邪推する(拍手は盛大)。反面ミトロプーロスは現代物に明るい特性と暗譜指揮の即興的な強みを出して、ウォルトンをほとんどやっていないこのオケに素晴らしく俊敏で明確な演奏を促している。このウォルトンができれば交響曲などもっとやってもよさそうなものだが、恐らくこのコンビの録音ではスカピーノくらいしか無かったか。ノイズがひどいが音自体は情報量があり明快に捉えられているので、悪い記録ではない。ミトロプーロスに得る物があった。
Comment    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« リヴィエ:弦楽四重奏曲第2番 | TOP | ヴォーン・ウィリアムズ:セレ... »
最新の画像もっと見る

post a comment

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Recent Entries | イギリス