セレブリエル指揮王立スコティッシュ・ナショナル管弦楽団(warner)2009/6/2-5・CD
あーー、長い!こういう冗漫な曲は細かい仕掛けや響きの面白さなんて無視して一気呵成に突き通さなければ、いくら旋律美ガーなんて言ってもそれを無限に単線的に繰り返されるだけでは耳が死ぬ。セレブリエルは正面からまともにやりすぎである。イワーノフなら聴けるがこれはダメ。曲のダメなところがクリアに聴こえる。最初こそ古典を意識した均整感をみせるがそれは単に学生的なクラシック音楽のセオリーに従っただけで、そこに民族主義的主題をぶちこむのは良いが、楽器法が後年とは比べ物にならないほど単純で、ただヴァイオリンがひたすらメロディを担い動き回るだけ、というカリンニコフもびっくりのやり方。それでも四楽章通してちゃんとしてるし、若いなりの冒険的な部分〜あんなわけのわからない終わり方はいいのか?〜を何とかその中に収めているのは恐らく後年の改訂によるところが大きいだろう。いやしかし、しっかりグラズノフではあるのでグラズノフ好きにはアピールするだろうが、普通の人はこの頃のロシア国民楽派、バラキレフやリムスキーなどのたまに書いた「つまらない純音楽志向」の曲と同じものを感じ取り、時代は逆だが劣化カリンニコフとして却下するだろう。うーん。それにしてもくどい。
あーー、長い!こういう冗漫な曲は細かい仕掛けや響きの面白さなんて無視して一気呵成に突き通さなければ、いくら旋律美ガーなんて言ってもそれを無限に単線的に繰り返されるだけでは耳が死ぬ。セレブリエルは正面からまともにやりすぎである。イワーノフなら聴けるがこれはダメ。曲のダメなところがクリアに聴こえる。最初こそ古典を意識した均整感をみせるがそれは単に学生的なクラシック音楽のセオリーに従っただけで、そこに民族主義的主題をぶちこむのは良いが、楽器法が後年とは比べ物にならないほど単純で、ただヴァイオリンがひたすらメロディを担い動き回るだけ、というカリンニコフもびっくりのやり方。それでも四楽章通してちゃんとしてるし、若いなりの冒険的な部分〜あんなわけのわからない終わり方はいいのか?〜を何とかその中に収めているのは恐らく後年の改訂によるところが大きいだろう。いやしかし、しっかりグラズノフではあるのでグラズノフ好きにはアピールするだろうが、普通の人はこの頃のロシア国民楽派、バラキレフやリムスキーなどのたまに書いた「つまらない純音楽志向」の曲と同じものを感じ取り、時代は逆だが劣化カリンニコフとして却下するだろう。うーん。それにしてもくどい。