今日は、いよいよ義父の本葬。
本当にお別れだ。
昨夜は夜遅くに、祭壇の前で、僕と妻と義父の遺影の3人でコップ酒を呑んだ。
義父との最期の酒宴だ。
たまに、思う。
どうも僕も妻も、今ひとつ“義父の死”を実感していないみたいだ(苦笑)
左手首に腕時計をしている。
しかし、この2日間は、いつものエクスプローラータイプでも、
クロノグラフでも、ない。
約50年前の無名のアンティークの腕時計。
結婚して間もない頃、義父が腕時計好きの僕のために、
タンスの引き出しの奥から引っ張り出してきた代物だ。
一応手巻きなのだが、よく針が止まるので、
最近はあまり腕にすることがなかったが、不思議なことに、
この2日間は、一度も止まらず、正解な時を刻み続けている。
あの時、普段無口な義父は、酒の酔いもあって饒舌だった。
嬉しそうに、この腕時計を僕に譲ってくれた。
失礼ながら、ROLEXでもOMEGAでもなく、無名の腕時計と
いうところが、いかにも義父らしい。
今日、僕はこの“形見”の腕時計を身体に付けて、一日を過ごす。
だから、腕時計よ。
義父の最期の一日を、一度も止まることなく刻み続けておくれ。
本当にお別れだ。
昨夜は夜遅くに、祭壇の前で、僕と妻と義父の遺影の3人でコップ酒を呑んだ。
義父との最期の酒宴だ。
たまに、思う。
どうも僕も妻も、今ひとつ“義父の死”を実感していないみたいだ(苦笑)
左手首に腕時計をしている。
しかし、この2日間は、いつものエクスプローラータイプでも、
クロノグラフでも、ない。
約50年前の無名のアンティークの腕時計。
結婚して間もない頃、義父が腕時計好きの僕のために、
タンスの引き出しの奥から引っ張り出してきた代物だ。
一応手巻きなのだが、よく針が止まるので、
最近はあまり腕にすることがなかったが、不思議なことに、
この2日間は、一度も止まらず、正解な時を刻み続けている。
あの時、普段無口な義父は、酒の酔いもあって饒舌だった。
嬉しそうに、この腕時計を僕に譲ってくれた。
失礼ながら、ROLEXでもOMEGAでもなく、無名の腕時計と
いうところが、いかにも義父らしい。
今日、僕はこの“形見”の腕時計を身体に付けて、一日を過ごす。
だから、腕時計よ。
義父の最期の一日を、一度も止まることなく刻み続けておくれ。