りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

本命と大穴。

2012-07-05 | Weblog
今、某花火大会のポスターをデザインしている。

このポスターは、ここ10年ほど毎年ボクがデザインを担当させていただいていて、
ボク自身、この仕事をはじめると“あぁ、夏もすぐそこまで来てるんだな”と
感じる仕事のひとつだ。

担当しはじめた当初は、毎年、プレゼンする際にはデザイン案は1パターンだった。
それは予算やタイムスケジュール等、諸々の理由があったからなのだが、
数年前からは、最低でも2パターン、もしくは3パターンのデザインを提案するようになった。

こういう場合、大きく分けて3パターンに分かれる。
いわゆる、本命・対抗・大穴だ。

本命は、当方が、絶対的に自信があるデザイン。
言い方を変えれば、“これならゼッタイに採用されるだろうし、当方もぜひこのデザインで
作りたいなぁ”というデザイン。
対抗は、当方が、納得しているデザイン。
言い方を変えれば、“悪くはないし、在り来たりですが、作って損はないですよ”というデザイン。
大穴は、当方が、バクチに出たデザイン。
言い方を変えれば、“あくまでもこれはシャレっすよ。でもダメもとで作ってみました”というデザイン。

で、今回の某花火大会のポスターのデザイン。

採用されたのは・・・・大穴だった。

最初にそれを電話口で先方の担当者から耳にした時、思わず“え”と声を出してしまった(笑)
もちろん、20年間広告の世界に身を置いていて、こんなことは初めてじゃない。
むしろ日常茶飯事だ。
でも、いつもそうなのだけど、こうなった時の頭の切り替えがすぐに出来ないのも事実。
自分たちの中では、本命の作品が採用されて、その後制作の段取りに入る・・・というビジョンというよりも
妄想に近い想いを抱いていたわけだから、それをなかなか捨てられないのだ。
そうは言っても、趣味でデザインをしたり、コピーを書いているわけではなく、あくまでも仕事で
やっているわけなので、そこは何とか気持ちを切り換えてやっていくわけだけど。

だけど、そういうカタチで動きだした仕事に限って、その仕事が終わった後も、パソコンのフォルダの中とかに、
最初に提案した本命のデザインをいつまでも捨てずに保存しておいたりするんだよな。

つまり、恋愛と一緒で、男は未練がましいのです(笑)
コメント (2)
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