りきる徒然草。

のんびり。ゆっくり。
「なるようになるさ」で生きてる男の徒然日記。

名もない海岸。

2012-07-29 | Weblog
昨日の日記にも書いたように、この休日は山陰へ家族で旅行に出かけました。

最初は、息子が最近日本史に興味を持ちはじめたので、出雲大社で開催されて
いる「神話博しまね」にだけ行くつもりだったのだけど、せっかくなら・・・と
いうことで、そのままなし崩し的に島根~鳥取を縦断する旅行になってしまった。
相変わらず、無計画な家族です(笑)

土曜日の早朝に、まず出雲大社にお参りして、その後、東隣の古代出雲博物館へ。

日本の古代史を塗り替えた、神庭荒神谷遺跡出土の358本の銅剣と加茂岩倉遺跡出土の
39個の銅鐸を見学した後、せっかくならそれらが出土した場所へ行こうということで、
神庭荒神谷遺跡へ行き、それから道なりに東へ走り、鳥取県へ。

娘が大好きな「名探偵コナン」の作者の出身地にあるコナンの博物館(資料館?)へ行き、
その夜は鳥取市内で一泊。

翌朝(今日ですね)、鳥取砂丘へ行き、灼熱の砂漠のような砂丘を彷徨い(笑)、
そこから今度は、中国山地を越えて、旧出雲街道の宿場町・岡山県勝山町へ。
連日猛暑、2日間で全走行距離・600km(しかも運転はずっと私)の
ちょっとハードな旅でしたが、いい気分転換になりました。

上述した立ち寄った場所では、それぞれ写真を撮ったので、この日記にも
それらの写真を1枚ずつ載せようかと思っていました。

でも、やめた。

なんだか、やぼったくなりそうだし、なによりも、めんどくさい(笑)
その代わりと言ってはなんだけど、今回の旅で最も印象深かった写真を
1枚だけUP。



この写真は、出雲から鳥取に向かう途中、休憩がてら何気なくクルマを停めた、
名もない海岸で撮ったもの。

どこまでも続く砂浜。
海と空を真っ二つに分ける水平線。
背後には、雄峰・大山の裾野が緩やかに広がっている。
ビルや工場はもちろん、民家も少なく、ボクが知る限り、この辺りは、おそらく
中国地方で唯一大陸的な風景が広がっている場所だと思う。
ボク自身、山陰地方で最も好きなエリアのひとつで、何度来ても心が洗われる。
子どもたちも、そんな雰囲気を心で感じ取ったのか、ふだん見慣れている瀬戸内海とは
まったく違う風景の中で、少し興奮気味に波打ち際でその風景を体感していました。

スケールのでかい観光施設や楽しいイベントが目的の旅行に出かけるのも悪くはないし、
ボクも今まで何度もそんな旅行に出かけたことがある。
でも、本来の「旅」在り方は、こうなんじゃないか?と、日本海で戯れる子どもたちを
眺めながらおぼろげに思った。

ナビに頼ったり、高速道路の標識ばかりを気にしていたら、とても素敵な場所を見過ごして
しまうこともあるのではないだろうか。
高速道路を下りて、自分の五感だけを頼りにクルマを走らせれていれば、途中、ちょっとした
偶然と感が働いて、名もないような場所で、忘れられない出来事と遭遇するかもしれない。

考えてみれば、旅も人生も同じだ。
ナビゲーションの付いている人生なんてないのだから。

家路をたどる時、子どもたちに「どこが一番おもしろかった?」と尋ねたら、2人とも
迷わず「海!」と答えていた。

やっぱり、思いつきで旅に出て、よかったです。
コメント (2)
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