「ねこが昨夜からいない、死んじゃったかもしれない」と、義父が夕方庭をうろうろとねこを探している。
私も、「ねこー、ねこー、ごあん食べないのぉー?」と声を張り上げて探してみる。
でも、ねこはどこからも現れない。
夕食の支度の途中だった私は、台所へ戻って作業の続きをする。
それから間もなく、家人が玄関で「ねこがいたよー」と叫んだ。
急いで玄関へ向かうと、ねこは「何事か?」と他人事のように何食わぬ顔で「にゃー、にゃー」と鳴き、ご飯をねだる。
家人の話によると、ねこは玄関先で家の中を窺いながら中へ入ろうか迷っていたらしい。
そこへやってきた義父は、ねこがいたことにほっとし、屋敷じゅうくまなく探しても見当たらなかったねこがどこに隠れていたのだろうといぶかしがっていた。
昨夜から何も食べていなかったねこは腹ペコで、餌を強くねだって鳴くのであげていると、義父がニコニコしながら「美味しい特別な餌もあるんだよ」とパウチパックの小袋を提げてきたけれど、一回に多くを食べないねこの夜食にするのがいいだろうということになる。
そして食べ終わったねこは、玄関へ向かって悠然と歩き、玄関の中へ入るとちょっと悪賢そうな目つきで振り返る。
どうやら、みんながねこのことを心配してうろたえている姿がねこの出現で一転して歓喜したことをしてやったりと満足しているようなのだ。
なんとも、すっかりねこの手玉に取られている我が家族。
ねこも15年も生きていると、妖気を帯びてくるのだろうか?
それもまたよし、ねこがいるということが大事なことだから。
私も、「ねこー、ねこー、ごあん食べないのぉー?」と声を張り上げて探してみる。
でも、ねこはどこからも現れない。
夕食の支度の途中だった私は、台所へ戻って作業の続きをする。
それから間もなく、家人が玄関で「ねこがいたよー」と叫んだ。
急いで玄関へ向かうと、ねこは「何事か?」と他人事のように何食わぬ顔で「にゃー、にゃー」と鳴き、ご飯をねだる。
家人の話によると、ねこは玄関先で家の中を窺いながら中へ入ろうか迷っていたらしい。
そこへやってきた義父は、ねこがいたことにほっとし、屋敷じゅうくまなく探しても見当たらなかったねこがどこに隠れていたのだろうといぶかしがっていた。
昨夜から何も食べていなかったねこは腹ペコで、餌を強くねだって鳴くのであげていると、義父がニコニコしながら「美味しい特別な餌もあるんだよ」とパウチパックの小袋を提げてきたけれど、一回に多くを食べないねこの夜食にするのがいいだろうということになる。
そして食べ終わったねこは、玄関へ向かって悠然と歩き、玄関の中へ入るとちょっと悪賢そうな目つきで振り返る。
どうやら、みんながねこのことを心配してうろたえている姿がねこの出現で一転して歓喜したことをしてやったりと満足しているようなのだ。
なんとも、すっかりねこの手玉に取られている我が家族。
ねこも15年も生きていると、妖気を帯びてくるのだろうか?
それもまたよし、ねこがいるということが大事なことだから。