rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

人工物のような硬質なブッラクベリー

2013-07-20 10:44:05 | 植物たち

バーン・ジョーンズ的な色あい 20/7/2013


時間差で熟すブラックベリー 20/7/2013

ストロベリーに始まり、ブルーベリーにラズベリーが終わる頃、最後にブラックベリーが熟しだす。
ピカピカと光る硬質な実が房状に成り下がっているところは、庭にある装飾品のようだ。
今、北寄りの風に吹かれてゆさゆさ揺れている、心和む眺め。
バッハのリュート曲を聴いていると、ことさら豊かな時を過ごしている気分になれる。

小さい人も言っていた、
「このブラックベリー、まるであの店に売っている飾り物みたいだよ。
本物なのに、どうしてこの実は作り物みたいに見えるんだろうね。」と。
これからも毎年のように、このブラックベリーを見るたびに、こう思うのだろう。


「寒いですね」と今日の挨拶

2013-07-19 23:44:17 | 雑記または覚書
昨夜から、冷たい空気を北よりの風が運んできている。
さすがに陽射しのある日は、動けば汗ばむけれど、日陰で休んでいるとかなり涼しく感じられた。
夕方、強い風に吹かれて外にいると、半袖姿では寒くていられなかった。
涼しければ体が休まっていいように思えるが、気温差が大きいとそれもまた問題がある。
梅雨明け直後のあの猛烈な暑さに耐え、体が熱さに順応してきたところなのにこの状態、体の対応力の振幅を超えているようだ。
だから、体が自己防御のために、休んで体力回復を図ろうとしている。
こうしてキーを打ち込んでいる最中も、自然にまぶたが落ちたり、頭がしびれて思考停止し時間も飛ぶのであった。

生き物達も気温変動の影響を受けている。
涼しい日には、鳥たちのさえずりが激しくなり、今日はあいかわらず「ペッピート」の癖が直らないウグイスが張り切っていた。
一方のセミは、今日はおとなしいものだ。
ひらひらと舞い飛ぶ蝶、アオスジアゲハ、キアゲハ、カラスアゲハ、モンシロチョウ、オニヤンマは、元気なことこの上なし。
ねこは、風を避けられるところでくつろいでいた。
暑さが厳しくても、日替わりで気温変動が激しくても、どちらにしても体がきついと音を上げるのである。

夏の軽妙な音楽、クリストフ・マエ

2013-07-18 11:54:44 | 音楽たちーいろいろ

Christophe Maé - On s'attache

この曲は、かれこれ8年位前の初夏に聴いたのが始まり。
その頃、イギリスのジェームズ・ブラントも流行っていた。
ダンスミュージックやR&B、ラップなどに食傷気味だった人たちの耳に新鮮だったのだろう。
南プロヴァンス出身だというクリストフ・マエの音楽は、軽快で乾いた印象だある。
彼の育った土地柄が、その作品によくあらわれている。
だから夏に聴きたくなる音楽だ。
ことさら暑いキッチンでも、音楽に乗って楽しく料理を作れるし、冷やしたワインをついでに飲みながらやってもいい。
まだまだ続くこの暑さ、何かしら気持ちを軽く楽しませながら何とか乗り切ろう。


Christophe Maé - Parce qu'on ne sait jamais

モーツァルト交響曲25番の疾走感

2013-07-17 23:32:42 | 音楽たちークラシック

Mozart Symphony No 25 G minor K 183 Karl Bohm Wiener Philarmoniker

ヴァイオリンの畳み掛ける音が、疾走感を醸し出す。
たしか、映画「アマデウス」で森の中の道を馬車が駆け抜け、木々をあっという間に置き去りにするシーンで使われていたような記憶があるが、それの印象で疾走感を持つのかもしれない。
その感覚が気持ちよく、時々無性に聴きたくなる曲なのだ。
実際の馬車の早駆けは、ゴトゴトガタガタ揺れて体が痛くなりそうだが、馬車の窓越しに木々が流れ去る様を見てみたい。
何かに追われて逃げようとしているのか、それともどこかへ早く行こうとしているのか、とにかく気が急いている心境なのだろう。
でも、森を疾走するイメージは、そう悪いものではあるまいか。

削ぎ落とされて生まれる装飾性、ジャコメッティ

2013-07-15 15:35:18 | アート

Le Chat


Le Chien

ジャコメッティの極細彫刻は針金彫刻。
骨格すらも削られて最小限度のフォルムで暗示させる線の彫刻。
存在をぎりぎりの量感であらしめる。
それなのに、豊かな装飾性を感じてしまう。
質は違うけれどもドゥローイングは、フォルムを形作るための線が多く、彫刻に比べると精彩を欠くように思われる。
猫好きだからというわけではないけれど、”Le Chat"と歩く人物像に代表される針金人間は、数ある彫刻作品の中でも秀逸だと思うのだ。


Anette Assise