大橋むつおのブログ

思いつくままに、日々の思いを。出来た作品のテスト配信などをやっています。

巡(めぐり)・型落ち魔法少女の通学日記・047『みんなで万博・2・アメリカ館』

2023-08-18 17:33:05 | 小説

(めぐり)・型落ち魔法少女の通学日記

047『みんなで万博・2・アメリカ館   

 

 

 

 前日は、夕方の7時には町家の宿舎に戻ってお風呂に入って寝た。

 

 ちなみに、これだけのお店なのに家風呂は無い。

 近くの、と言っても400メートルほど先のお風呂屋さんに五人で行った。

 これはこれで楽しい思い出なんだけど、主題から外れるんで、またいずれ。

 長旅の疲れと快適なエアコンのお蔭で、グッスリ眠れた。

 1970年なので、エアコンは諦めていたんだけど、さすがは船場のお店、業務用のごっついエアコンが撤去されずに残っていたので、超ラッキー! ちなみに、室内機は「あんたは自販機か!?」というくらいに図体も音も大きい。

「でも、同じようなのがお風呂屋さんにもありましたよ」

 ロコが言うと、みんな「そうだったっけ?」「あ、そうだった」と首を傾げたり頷いたり。

 まあ、それくらい家の中に居るのは反則って感じのエアコンではあった。

「このエアコンの恩恵を受けるんだから、電気代払わなきゃ申し訳ないよね」

 たみ子の呟きに、みんなで頷く。

 ちなみに、冷気の吐き出し口は、ちょうどたみ子の顔の高さで冷風独り占め。

 

「朝ごはん、どうしよう!?」

 

 起きるなり、佳奈子が叫んだ。

 五人も女子が居ながら、朝ごはんの事はすっかり抜けていた。

「どこかコンビニ探そうか」

 と言うと、四人ともこっちを向いた。

たみ子:「え?」

真知子:「こんび……?」

佳奈子:「なに?」

 あ、この時代にコンビニは無かったっけ!?

ロコ:「さすがメグッチ! それ、コンビニエンスストアのことですよね!?」

 え、ロコは知ってるの!?

ロコ:「一号店が、去年豊中にできましたけど、さすが万博の大阪でも、普及するには至ってません」

真知子:「なに、そのコンビニって?」

ロコ:「自分も見たことは無いんですけど、スーパーの小型版みたいな……」

 ロコの説明に耳を傾ける三人、ちょっと冷や汗が出た(^_^;)

 

 喫茶店のモーニングというプランも出たんだけど、ロコが「阪急のホームに立ち食いのうどん屋さんがあります!」と思い出して、ちょっとだけ遠回りして、おうどんとお握りで朝食。

 しょせんは立ち食いうどんと思ってたけど、けっこう美味しかった。

 宮之森は関東文化圏で、蕎麦やうどんの出汁はお鉢の底が見えないくらいに黒い。

 大阪のは透き通っていて、みんな頼りなさそうだったんだけど、食べてみると、すごくお出汁が効いていて美味しい。

 スタミナうどんというのにお握りが付いて160円!

 ちょっと得した気分。

 

 けっきょく、万博会場に着いたのは7時過ぎ。で、ゲート前には一学年分ほどの列ができていた。

 

 11時の開場まで汗を流しながら待つ……そして、開場!

 

 最初に行くのはアメリカ館と決めていたんだけど、ガードマンのお兄さんたちが人間の壁を作っていて、その横一列の誘導に従ってしか進めない。

 でもね、感心したよ。

 だれも文句言わない。それどころか、ニコニコ、ワクワクしながら列に並んでる。

 この行儀の良さと情熱は、いろんなところで役に立って、国際的にも評価されることになるんだ。

 でも、ちょっと胸が痛む。それって、阪神大震災とか東日本大震災の記憶だよ。

「グッチ、バテた?」

 佳奈子が気遣ってくれる。さすがはバレー部のセッター、チームメイトのことをよく見ている。

「あ、ううん、大丈夫だよ(^_^;)」

 ボランティアなのか、アメリカ館の気遣いなのか、フォークソンググループが演奏とかしてくれて、列の前後の人たちともお話とかして、一時間もたたずに入館できた。

ロコ:「うわあ、柱が一本も有りません!」

たみ子:「ほんとだ、噂には聞いてたけど、すごい技術ねえ」

佳奈子:「これって、もう少し大きくしたら、バレーボールとかの会場にできる」

ロコ:「野球場だってできるかもしれません!」

真知子:「野球場はどうかなあ、容積比でいったら、これの十倍じゃきかないよぉ」

 いやいや、できるんですよぉ、あちこちにドーム球場がね。

 でも、コンビニで失敗してるんで言いません(^_^;)

ロコ:「みんな、月の石ですよ!」

みんな:「「「「おお!」」」」

 わたしも月の石は見たことないので、テンションが上がる!

 

 宇宙の神秘!!

 

 それは、宝石のように金属の爪の上に鎮座ましまして、その神秘をいやますように、直上からライトを当てられて神さびていた。

真知子:「ビビっときた! これを『アルテミスの涙』と命名するわ!」

みんな:「「「「おお!」」」」

 単なるJKの思い付きなんだけど、真知子の命名と、わたしたちの感動は、またたくうちに周囲に伝染。「アルテミスの涙だって」「アルテミスの涙」「すてきねえ」「アルテミ?」「月の女神よ」「さすがアメリカ!」「ロマンチック!」「アルテミスの涙!」

 ビビッとくるのは、松田聖子が何度目かの結婚をした時の名セリフだけど、ひょっとしたら、これが歴史に残るかもしれない。

ロコ:「月って、大昔に巨大隕石が地球に衝突して、その時の地球の欠片だっていう説があるんですよ」

わたし:「え、じゃあ、この月の石って数億年とかぶりで里帰りしてきたとか?」

真知子:「うん、ますますアルテミスの涙ねえ」

みんな:「「「「うんうん」」」」

 

 それから、アポロ宇宙船と着陸船の本物にも感動し、もうちょっと見ていたかったけど、外にはまだ数千人の人が順番を待っている。残念だけど、15分ほどでアメリカ館を出た。

 それから『人間洗濯機』に目を剥いて、テレビ電話には、思わずスマホを出して自慢したくなって。

 どこの国か確かめもせずに入って空いてるパビリオンで涼んだりして、船場の宿舎に戻る。

 帰る途中でスーパーに寄って、晩ご飯と明日の朝ごはんを買って帰ったよ。

 さあ、明日はどこのパビリオンに周ろうかなあ(^▽^)/

 

☆彡 主な登場人物

  • 時司 巡(ときつかさ めぐり)   高校一年生
  • 時司 応(こたえ)         巡の祖母 定年退職後の再任用も終わった魔法少女
  • 滝川                志忠屋のマスター
  • ペコさん              志忠屋のバイト
  • 猫又たち              アイ(MS銀行) マイ(つくも屋) ミー(寿書房)
  • 宮田 博子(ロコ)         1年5組 クラスメート
  • 辻本 たみ子            1年5組 副委員長
  • 高峰 秀夫             1年5組 委員長
  • 吉本 佳奈子            1年5組 保健委員 バレー部
  • 横田 真知子            1年5組 リベラル系女子
  • 加藤 高明(10円男)       留年してる同級生
  • 藤田 勲              1年5組の担任
  • 先生たち              花園先生:4組担任 グラマー:妹尾 現国:杉野 若杉:生指部長 体育:伊藤 水泳:宇賀
  • 須之内直美             証明写真を撮ってもらった写真館のおねえさん。

  

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やくもあやかし物語・2・003『入学式』

2023-08-18 11:07:18 | カントリーロード

くもやかし物語・2

(『やくもあやかし物語』続編『せやさかい』姉妹作品)

003『入学式』 

 

 

 部屋の窓から王宮が見える。

 

 見えると言っても、林を隔てて距離もありそうなんだけど、おっきいので近くにあるように思えるんだ。

 王宮の他には湖、ヤマセン湖、ヤマセンブルグは小さな国だけど宮殿も湖も大きい。

 それ以外には湖の向こうに山が見えるだけ。

 観察すれば、宮殿にも湖にも森や山々にも、おもしろい! とか、なんだろう? とかがいっぱいあるんだろうけど、今のわたしは、そんな余裕はないよ。

 到着して、すぐに自分の部屋を指示されて、ベッドの上に置いてあった真新しい制服に着替えて、時間まで待機。

 

『時間になったので、新入生諸君は講堂に集合してください』

 

「はい!」

 館内放送に返事してしまって、廊下に出る。

 廊下には、親切なRPGみたいに矢印が浮かんでいて、ていねいに80mと距離まで出ている。

 他のドアからも新入生たちが出てきてるんだけど、お喋りする者はいない。80mの下には――静かに――とアラームが付いているし。

 足音もしない……と思ったら、モスグリーンのカーペットが敷かれてる。来た時も通ってるはずなんだけど憶えてない。緊張してたんだよね。

 矢印は、階段を下りて一階の廊下を示し、一階はエンジのカーペット、天井は二階よりも高い。壁の所どころには油絵が掛けてあって、ランプは彫刻の妖精が捧げ持っている。

 外見もそうだったけど、学校は古い洋館。矢印が10mを示して講堂の入り口。5mのサインに変わって、ごっつい木製のドアが開く……自動ドアみたい。

 講堂は三階分の高さがあって、シャンデリアが六つもぶら下がってる。執事さんみたいなのとメイドさんみたいなのが両脇の柱ごとに並んでる。

 正面は30センチほどの壇になっていて、壇の上には国旗と校旗(たぶん)が並んで掛けられて、溢れんばかりの花を生けた花瓶が演壇の横に置かれている。

 座席には、それぞれ新入生の名前が浮かんでいて――Yakumo Koizumi――の席に着く。

 

「ただいまより、ヤマセンブルグ王立民俗学学校第一回入学式を挙行いたします。一同、起立!」

 

 メイド長みたいなおばさんが凛とした声で宣言。ザザっと一同が立つと、壇の奥のドアが開き、軍服の将軍みたいな人と、王女さまが入場してきた。

「ヤマセンブルグ王立民俗学学校、初代学校長、フィリップ・カーナボン卿ご登壇!」

「諸君、栄えあるヤマセンブルグ王立民俗学学校第一期生としての入学おめでとう。余がヤマセンブルグ王立民俗学学校初代校長のフィリップ・カーナボンである……」

 見かけ通りの硬い感じのおじいさん、たぶん名誉職なんだろうね、スピーチ眠たいし。

「次に、ヤマセンブルグ王立民俗学学校、初代総裁、プリンセス、ヨリコ スミス メアリー アントナーペ エディンバラ エリーネ ビクトリア ストラトフォード エイボン マンチェスター ヤマセン殿下のお言葉を賜ります、一同、アテーンショーーン!!」

 ビシ!!

「みなさん、ご入学おめでとう(^▽^)」

 パチパチパチとにこやかに拍手、すると校長や他のスタッフもそれに倣って拍手してくれて、やっと歓迎されているんだという感じになったよ。

「まずは座ってくださいな。このわたしとしては少し長い話をしますので、リラックスして聞いてください。あ、でも、足や腕を組むのは勘弁してくださいね。あそことあそことあそこと……他にもカメラがあって、わたしのお祖母ちゃんが見ていますので。コホン、では、お祖母ちゃん、いくわね……」

 チャーミングに、そして少し緊張した笑顔でスピーチされる。

 みんなに分かるように英語で話されてるんだけど、わたしには日本語のニュアンスで聞こえたよ。

 この春までは大阪のミッションスクールに通われていたし、それまでは、日本とヤマセンブルグとの二重国籍でいらっしゃった。それと、お人柄だと思う。せっかく縁があっていっしょになったんだから、お互い仲良く、でも、しっかり高め合っていきましょうという感じ。

「この校舎は78年間モスボールされていたものをリニューアルしたものです。その前身は王立魔法学校。イギリスの魔法学校に負けないくらい歴史と伝統のある魔法学校でした。わたしたちは、魔法や魔術も含めての民俗学、人の行いの全てが民俗学の対象だと考えています。むろん、適性や本人の希望や事情があります。このヤマセンブルグの風土と伝統が、みなさんの、そして世界の人々の相互理解、そして発展と平和に繋がればと願ってやみません。えと……以上です。キャリバーン教頭、次は教職員の紹介……わたしがやってもいいですか? 足りないところが合ったら補足していただくということで」

「はい、お任せします、殿下」

「ありがとう、それでは……」

 王女は、スピーチで湧いた暖かさのまま先生たちを紹介。

 みんな個性豊かな先生たちなんだけど、特に、若い陸軍中尉さんが目に留まった。

 

 ソフィア・ヒギンズ

 

 ほんの十日前に講師の辞令をもらったばかりで、人を教えるのは初めてらしい。

 でも、家は代々の王室付き魔法使いの家系だとか。

 年齢は分からないけど、二十歳前後かな?

 キビキビした軍人さんなんだけど、どこか同類という気がした。

 そして、もう一人。

 

 酒井 詩(さかい ことは)さん。

 

 この人は車いすの聴講生。

 大阪からやってきた留学生なんだけど、王女さまのご学友でもあり、女王陛下にも仕えておられるとか。

 二人とも、ぜんぜんタイプは違うんだけど、広い意味で同類さん。

 こんな風に人に興味が持てるのは、わたし的にはすごい事なんだよ。

 今までは、人間じゃないものたちとの付き合いばかりだったからね。

 

 むろん、生徒の中にも面白い人やら、すごい人やらがいっぱい。

 それは、ボチボチとね。

 

 ちょっと遅れたけど、わたしの、わたし的には高校生活が始まったよ。

 

☆彡主な登場人物 

  • やくも        斎藤やくも ヤマセンブルグ王立民俗学校一年生
  • ヨリコ王女      ヤマセンブルグ王立民俗学学校総裁
  • ソフィー       ソフィア・ヒギンズ 魔法学講師
  • メグ・キャリバーン  教頭先生
  • カーナボン卿     校長先生
  • 酒井 詩       コトハ 聴講生

 

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RE・かの世界この世界:192『的にも運にも』

2023-08-18 06:07:15 | 時かける少女

RE・

192『的にも運にも』テル 

 

 


 与一に会ってみたいぞ!

 

 ツボにはまったヒルデが虫を起こす。

「時間は大丈夫でしょうか?」

 あるじの我がままに、タングニョーストが気を遣う。

「大丈夫ですよ(⌒∇⌒)」

 イザナギは穏やかに応える。

 一刻も早く黄泉の国に向かって、イザナミを取り返したいはずなのに。

 日本人というのは、もう、神代の昔から、こうなんだ。

「では、さっそく!」

「わたしから連絡しましょうか?」

 ペギーがスマホをヒラヒラさせる。

「スマホ、使えるの?」

「アハハ、業務用ですから」

 どうやら、源氏の陣地にスタッフを派遣しているようで、すぐに話がついた。

 


「こんなに端っこなのか?」

 


 与一の陣屋は源氏の陣地の端の端。学校で言えば校舎裏、ゴミの集積場か学級菜園でもありそうなところだ。

「わざわざ来てくださってありがとうございます。幔幕だけの狭い陣屋ですが、どうぞ奥に……」

 ツギハギだらけの幔幕は、わたしが見てもみすぼらしいんだけど、ヒルデは感心している。

「うん、パッチワークのようで、なんだかオシャレだ!」

 シャイな与一はお茶の用意をしながら微笑むばかりだ。

 なんだか、潰れる寸前の喫茶店の気弱なマスターという感じで、とても華々しく扇の的を射落とした英雄には見えない。

「あれは、狙ってやったことなのか?」

 ヒルデがドストレートな質問をする。

「狙わなきゃ当たらないよ」

 なにをバカな質問という感じで、ケイトが茶々を入れる。

「ハハ、ほぐしてくれてありがとう。慣れないことをやって、ちょっと緊張していましたから」

 アハハハ

 与一の正直で穏やかな態度に、微笑みが湧いてくる。

「地元での呼ばれ方は『与太郎なのです』」

「ヨタロウ?」

 日本語の機微が分からないヒルデは、自然な疑問を呈する。

「ゲゲゲの与太郎!」

 ケイトのスカタンが続く。

「日本では、長男を『太郎』と呼びます」

「そうね、次男は『二郎』で三男は『三郎』という感じね」

 わたしが続ける。

「そうか、義経の九郎義経っていうのは九男という意味になるんだ」

「まあ、そんな感じですね」

「与一の与は?」

「はい、十番目以下という意味です。十一郎というのは語呂が悪いですから」

「上に、十人も兄が居るのか?」

「はい、家を絶やさないために、どこの武士も大勢子供を作ります。でも、普通は五六人。八人も居れば多い方で、十人以上というのは珍しいですね」

「与というのは『余りもの』という響きがありますね」

「はい、だから、普通は与太郎という呼び方が多いようです」

「与一と与太郎、どう違う?」

「それは……」

 答えにくそうに俯くので、わたしが後を続ける。

「与太郎と云うのは落語なんかに出てくる、憎めないが、どこか抜けている三枚目に付ける名前だよ」

「お恥ずかしい(^_^;)、まあ、それで戦に出る時などは『与一』と、ちょっとオシャレな名乗りにしております」

「そうか……しかし、あれは見事だった。単に命中させただけではなく、殺伐とした戦場を戦士の美学で飾った。奇襲に負けた平家にも一掬の華が残った。ブァルキリアの戦士としても、教えられるところが多かったよ」

「は、恐縮です」

「どのくらいの自信があったのですか?」

 タングニョーストが身を乗り出した。

「半々というところです。元来が与太郎ですから、外したら笑われておしまいです。もう、これ以上落ちることもありますまいから」

 なんか自虐的だ。

「わたしは十一男ですし、母は、兄たちの母と違って低い身分の出なので、父の遺産の相続は見込めません。行く末は、兄たちの郎党になって戦働きをするするか、百姓をするしかありませんが、母が病弱なもので……」

「……そうか、名を上げて収入を増やすしかないのだな」

「はい、実は、今度の事で兄たちとは別に領地がいただけそうで、ちょっと嬉しいんです」

「そうか、それは何よりだったな」

「与一どの、あなたの弓を見せていただけませんか」

 タングニョーストが戦士らしい申し出をする。

「あ、はい。遠目には綺麗な弓に見えていますが……」

 与一が差し出した弓は、あちこち塗が剝げているが、手入れはきちんとされていて好感が持てるものだ。

「これは……なかなかの強弓ですね」

「はい、五人張りです」

「五人針?」

 ケイトがスカタンな質問。

「弦を張るのに五人の力が要るという意味です」

「す、すごいんだ!」

「強い弓でないと、的にも運にも届きませんから」

「的にも運にもなぁ……」

 ヒルデが、しみじみと嚙み締めた。

 

☆ ステータス

 HP:10000 MP:400 属性:テル=剣士 ケイト=弓兵・ヒーラー
 持ち物:ポーション・1000 マップ:1000 金の針:1000 福袋 所持金:450000ギル(リボ払い残高0ギル)
 装備:剣士の装備レベル55(トールソード) 弓兵の装備レベル55(トールボウ)
 技: ブリュンヒルデ(ツイントルネード) ケイト(カイナティックアロー) テル(マジックサイト)
 白魔法: ケアル ケイト(ケアルラ) 空蝉の術 
 オーバードライブ: ブロンズスプラッシュ(テル) ブロンズヒール(ケイト)  思念爆弾

☆ 主な登場人物

―― かの世界 ――

    テル(寺井光子)    二年生 今度の世界では小早川照姫
 ケイト(小山内健人)  小早川照姫の幼なじみ 異世界のペギーにケイトに変えられる
 ブリュンヒルデ     主神オーディンの娘の姫騎士
 タングリス       トール元帥の副官  ブリの世話係
 タングニョースト    トール元帥の副官  ノルデン鉄橋で辺境警備隊に転属 
 ロキ          ヴァイゼンハオスの孤児
 ポチ          シリンダーの幼体 82回目で1/12サイズの人形に擬態
 ペギー         異世界の万屋
 ユーリア        ヘルム島の少女
 ナフタリン       ユグドラシルのメッセンジャー族ラタトスクの生き残り
 その他         フギンとムニン(デミゴッドブルグのホテルのオーナー夫婦)

―― この世界 ――

 二宮冴子  二年生   不幸な事故で光子に殺される 回避しようとすれば光子の命が無い
 中臣美空  三年生   セミロングで『かの世部』部長
 志村時美  三年生   ポニテの『かの世部』副部長 

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