あなた
雪降りです。
静かに音もなく庭を覆いつくして…
こうゆう日嫌いではない…けど淋しい。
何もせず、ただ雪が降るのを眺めているだけ…
雪囲いした木々の上にも雪がいっぱい…何に例え様もない淋しさ…だけど風情があって…
静かすぎます。
清少納言 冬の件
冬は つとめて 雪のふりたるはいふべきにもあらず 霜のいとしろきも 又さらでもいとさむきに 火などいそぎおこして すみみもてわた
るも いとつきくし ひるに成りて ぬるくゆるびもていけば 火をけの火も しろきはいがちになりてわろし
(冬は、朝早い頃がよい。雪が降った時はいうまでもない。霜がとても白いのも、またそうでなくても、とても寒い時に、火を急いで熾し
て、炭をもって通っていくのも、とても似つかわしい。昼になって、寒さがゆるくなってくる頃には、火桶の火も、白い灰が多くなってしま
い、よい感じがしない。)
わたしは、やっぱり清少納言がすき。
それは「藤原定子」を心から尊敬しているから…定子は薄幸の人と思う。
自分の意思に関係なく権力争いに巻き込まれ?と言うより叔父「藤原道長」の栄華の犠牲者だったように思う。
享年24歳あまりにもはやい死に天皇はじめ、周りの誰もが落涙した。
やっぱり、悲しいね。
知る人も なき別れ路に 今はとて 心細くも 急ぎたつかな
煙とも 雲ともならぬ 身なりとも 草葉の露を それと眺めよ
一条天皇皇后定子は、3人目の御子を懐妊、お産が近づくにつれ今までのお産とは、ちがう体の変調に気づいた。彼女の死後、帳
の紐にこの歌が結び付けられているのが発見され宮中は、新たな悲しみにつつまれた。とのこと…
安西篤子作『悲愁中宮』泪しました。そのほか円地文子作『なまみこ物語』~もっとあるのでしょうが、私は、この2冊だけです。
雪の日は哀しい物語が似合うようです。