供養花火
「点火した火が、導火線をチリチリと走っていく瞬間」
「夜空を駆け上がる火柱がはじけて花になる直前」、
技を競って打ち上げるこの瞬間に花火師たちは緊張と至福の恍惚を感じるといいます。
この魅力に取りつかれた花火師たちが、小貝川の夜のやぶの中を走り回る。
ヘッドランプがせわしなく動く様子で、花火師たちの動きが手に取るようにわかります。
「家内安全、商売繁盛、健康祈願、逝ってしまった人たちの冥福を祈る供養花火」等々、
花火師たちは託されたそれぞれの思いを花火に込めて打ち上げる。
彼岸に旅立ってしまった孫の翔よ!!
お前が旅立ってから、八カ月が過ぎました。
「天に届けよ」と、お前が旅立った空のかなたに向かって、
輝く光の花を打ち上げました。
お前を失った悲しみは、決して消えることはないが、
せめて、せめて、こうして供養の花火をあげることによって、
お前に近づきたい。
哀しい思いを打ち上げ、少しでも翔に近づけるのではないか。
翔よ!!
いつかきっと、私たちが元気になれた時、
笑顔で花火があげられるよう、
その時が来るまで、努力をして生きてゆきたい。
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