続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『洞熊学校を卒業した三人』86。

2013-02-07 06:57:03 | 宮沢賢治
「わしは山ねこさまのお身代りぢゃで、わしの云ふとほりさっしゃれ。なまねこ。なまねこ。」
「どうしたらようございませう。」と狼があわててききました。狸が云ひました。
「それはね。じっとしてゐさっしゃれ。な。わすはお前のきばをぬくぢゃ。このきばでいかほどものの命をとったか。恐ろしいことぢゃ。な。お前の目をつぶすぢゃ。な。この目で何ほどのものをにらみ殺したか、恐ろしいことぢゃ。それから。なまねこ、なまねこ、なまねこ。お前のみゝを一寸かじるぢゃ。なまねお。なまねこ。こらへなされ。お前の頭をかじるぢゃ。むにゃ、むにゃ。なまねこ。この世の中は堪忍が大事ぢゃ。なま・・・。むにゃむにゃ。お前のあしを食べるぢゃ。なかなか馬ゐ。生猫。むにゃ。むにゃ。おまへのせなかを食不ぢゃ。ここもうまい。むにゃむにゃ。」
 たうとう狼はみんな食はれてしまひました。
 そして狸ははらの中で云ひました。


☆太陽は神の体(外観)として運/めぐっている。
 老(年をとる)理(道理)の運(定め)は全て明(この世)の経(常に変わらない)然である。
 僕(わたくし)は黙って化(形、性質を変えて別のものになる)により察(推し量っている)。
 経(常に変わらない)全ては、(実は)瞬/瞬きをするくらいに短い時である。
 全ての生(生命)は宙(空間)に、還(一巡りして元にかえる)という任(思い通りにする)題(テーマ)である。
 事(出来事)の全ては空であり、労(骨折り)の自記は、理(宇宙の根本原理)を注/書き記した薀(奥義)である。

『城』1176。

2013-02-07 06:16:36 | カフカ覚書
パイプをくゆらしながらお客たちの話に耳をかたむけ、またパイプの掃除をしては、とこどきビールの一杯でも運んでいくーああいう仕事をしていたら、年をとることなんかありませんものね」

 パイプ/Pfeife・・・意気地なし。泥を吐く、(秘密などを)漏らす。
 お客/Gesten→Gest/死去、歿。
 ビール/Bier→bieder/実直。
 運ぶ/holen→horen/耳を傾ける。

☆あんな現場不在・・・(秘密などを)漏らした死人を連れてきて、なんとなれば、泥を吐かせるために叩き、先祖の幾つもの痕(傷痕)を実直に耳を傾けている。ああいう現場不在は、昔からの人間にはありません。