続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

『水仙月の四日』29。

2021-10-19 06:22:37 | 宮沢賢治

 その裂くやうな吼えるやうな風の音の中から
「ひゆう、なにをぐずぐずしてゐるの。さあ降らすんだよ、飛ばすんだよ、なにをぐずぐずしてゐるの。こんなに急がしいのにさ。ひゆう、ひゆう、向ふからさえわざと三人連れてきたぢやないか。さあ、降らすんだよ。ひゆう。」あやしい声がきこえてきました。

 裂くはtear/泣く。
 降らすはsnows/雪(折/死ぬ)
 ひゆう→非有(存在を消す意のイメージ)
 飛ばすんだよ→飛(ヒと読んで、秘(人に見えないように隠す)
☆泣くような辛苦に抵抗するような風(教え/ありさま)のなかから「存在を消すんだよ、隠すんだよ、なにをぐずぐずしているの。こんなに急がしいのにさ。存在を消すんだよ、存在を消すんだよ。向こう(来世)のほうからさえ心して三人(阿弥陀仏・観音菩薩・勢至菩薩)連れてきたじゃないか。さあ、存在を消すんだよ」あやしい声がきこえてきました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿