続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

M『一夜の博物館』3.

2021-10-19 06:48:14 | 美術ノート

 上段の手首、なぜ手首なのか、切り落とされた手?左手である。
 もしあなたの右の手が罪を犯させるなら、それを切って捨てなさい。(マタイによる福音書より)
 腐りかけた木の実。
 園の中央にある木の実については、これを取って食べるな。これに触れるな。死んではいけないからと、神は言われました(創世記より)

 下段の不明な石(鉱物)。
 主なる神はとこしえの岩だからである(イザヤ書より)
 右の切り紙細工の模様は上下左右に相似形である、多分、ある一点を基点としてどこまでも広がる無限を表している。ただし、自然ではなく人為的な策である。

 これら四つの謎を一つの宗教に当てはめて考えてよいものか否。
 たしかにキリスト教の暗示は考えられる。信仰は救済もするが(統率)支配もする。しかし、いつかこの事も《一夜の博物館》として幻に帰すことがあるかもしれない・・・と、マグリットは心に期し、そして呟いている。


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