続・浜田節子の記録

書いておくべきことをひたすら書いていく小さなわたしの記録。

松村正直「私的解釈」この先は。

2022-03-30 16:00:56 | 松村正直

 この先は小さな舟に乗りかえてわたしひとりでゆく秋の川

 この先は小さな舟に乗りかえて・・・川には船着き場があるが、小さな舟に乗り換えるような場はない。大きな船から小さな舟に乗りかえるのは《港》である。
 川は必ず港(海)に向かい、辿り着く。

 そこ(港)で小さな舟に乗りかえて《わたしひとりでゆく》としたら、川の流れをさかのぼるという意味を隠している。逆行であり、川の源、山に向かうという決意である。

 困難を極める、普通では考えられない行為、むしろ、不可に限りなく近い。

 秋の川・・・淋しいか、否、絢爛とした紅葉の景色の中、わたしはわたしの生き方を問う試練を乗り越えて新しい発見、自分自身に臨む覚悟である。
 わたしひとりでゆく秋の川・・・猛烈なエネルギーを孕んだ自己表明の歌に違いない。


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