Ⅱ-1-5「所有・雰囲気・振動ー森のはずれ」のために模型No.4
平地(草原)の中央に小高い山(岩)がある。
平地には直線が敷かれている、即ち人の手(英知、歴史)が入っている領域ということである。
一方、小高い山(岩)を凝視すると、えぐられていたり鋭角の勾配であったりする。つまり、人が登れない山(岩)である。もちろんこの形態を長い時間保持することはできず、やがては崩壊を余儀なくされる形ではある。
これをどう考えるか・・・神の領域であり、人力の及ぶ範囲ではない。
祀るべき領域、畏敬せざるを得ない人知の届かぬ領域としてのシンボルである。
可視の存在でありながら、山頂に立つことは不可抗力と思える頂上の先鋭である。
森のはずれー精神の震え立つ祈るしかないエリアへの信奉・・・ただ存在するだけで神を実感する所有・雰囲気・振動・・・これらの想像を形にしたものである。
写真は『若林奮 飛葉と振動』展・図録より 神奈川県立近代美術館
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