ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

神戸大空襲のかすかな記憶が残っている。

2005-03-18 08:35:33 | スケッチ
戦争のささやかな体験の一例・・・江嵜企画代表


神戸大空襲は1945年3月17日というから60年前の話である。

 神戸市内から東約8キロ離れた阪神電車青木駅そばの
祖母の自宅の中庭から真っ赤に焦げた夜景を見た。
 東の窓からは青白い色の夜景が記憶に残っているが
それは大阪空襲だった。

 近くは赤く、遠くは青く目に映るらしい。当時6歳の子供心にも
不思議な光景であり、いまもって記憶から消えない。
 祖母に連れられて神戸三宮の神戸の自宅の焼け跡を
見た。そのときの情景が今も鮮明に脳裡に焼き付いている。

 祖母が、あそこが台所、ひょろひょろと立っている管は
水道管だと教えてくれた。
 祖母が孫の私を戦争体験させてくれたお蔭で
こうしてかすかながら戦争を知ることが出来る。

 可愛がってくれたという叔父は当時ビルマ戦線で
戦死した。頭部貫通銃創という名前を覚えている。
 ところで、10年前神戸は大地震に見舞われた。
阪神青木駅は、空襲はまぬかれたが地震では
築大正8(1919)年の家は全壊した。

 震災のあと青木の知人は、震災より空襲の方が
はるかに怖かったと話した。
 青木には現新明和工業、当時の川西航空機深江工場で
ゼロ式戦闘機の部品を生産していたが、米軍の標的にされて
壊滅した。

 神戸は記録によれば、3月17日と5月11日、
6月5日と3回空襲を経験している。
 川西航空機が空爆を受けたのは亡父の
話では5月11日である。

 母校本庄小学校は川西航空機と道一つ隔てて
建っており当然の事のように米機の標的にされた
ようだ。

 三宮空襲のあと父を青木に残してわが家族は
姫路市の北10キロの奥の過疎村に縁故疎開した。
当時は学童疎開と縁故疎開があった。

 終戦の年(1945年)の12月に1年生のクラスに
戻ったが、小学校が修復したのは3年生の秋だったと
記憶している。
 当時校庭には焼夷弾の残骸がまだ積み上げられていた
ことを憶えている。

 青木の家の周りには「爆弾池」と子供仲間が呼んでいた
池がそこここにあった。はだしで池に飛び込んでガラスの
破片で足の裏を切ったあとがいまも残っている。

 青木の家の防空豪の記憶もかすかに残っている。
しかし、親戚の家族だけでなく、防空豪の中で命を落とした
人が多かったと聞く。

 焼夷弾も怖いが、1トン爆弾による被害の方が
はるかに大きかったことは十分想像出きる。
 阪神電車の踏み切り警手が爆弾でふっ飛ばされて
なくなられたとあとで聞いた。空襲警報が発令されても
電車は止められなかったのであろう。

 本庄小学校は震災でも被害を受けたが建てかえられ
当時の面影はない。
 新明和工業は、今は飛行艇を生産しているが
軍需工場の面影はない。

 青木の浜には時々潜水艦が出入りしているらしいが
表面的にはいまは平和そのものに見える。
 神戸が米軍の空爆の標的にされたのは、
神戸製鋼所、川崎製鉄、川崎重工業、三菱重工など
巨大な軍需工場が密集していたためである。

 川崎製鉄は戦後、千葉へ工場を移転して成功した。
現在は日本鋼管と統合してJFEHGとして高収益企業に
豹変した。

 神戸製鋼所は地震で壊滅的被害を受け、
神戸工場は閉鎖に追い込まれたが、幸いにも
降って沸いたような鉄鋼市況好転で会社としては
息を吹き返したのは神戸の人間としても喜ばしい
限りである。

 先の青木の知人は震災のあとなくなったが、
生前、彼は空襲の時は、頭の上から焼夷弾が降って
きた。爆弾が炸裂した。あのときのことを思い出すが
空襲は本当に怖かったと話していた。

 60年の歳月が流れていま日本という国は平和を
満喫している。(了)



Kenさんのスケッチは、ブログ容量の関係で削除させて頂きましたが、11月1日に、「かんぽう」さんから『ユニークに乾杯』というタイトルで出版予定です。定価2.000円。
ISBN978-4-904021-03-3  C0071 1905E 
株式会社 かんぽうサービス ℡06-6443-2173
大阪市西区江戸堀1-2-14 肥後橋官報ビル6F(〒550-0002)

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原油新高値更新、NYダウ下げる:原油問題ー

2005-03-18 08:23:19 | 経済学
学校で教えてくれない経済学・・・江嵜企画代表


 NYダウ平均株価は、3月16日、1%、112ポイント下げ、
10,633と、目先目標としていた11,000が再び
離れていく感じが強まりつうあるようだ。

 NYダウにこの日引導を渡したのは、
世界最大の自動車メーカー、GM株が14%
値下がりしてダウ平均を35ポイント引き下げたからだ。

 つれてBoeing2.9%安、DuPont2.6%,Home Depot2.2%
安と枕並べて討ち死にした。

 お茶の間には、毎日、NHKテレビニユースの終わりに、
その日の為替相場とともに、NYダウの上げ下げが
報道されるが気にとめてテレビを見ているひとが
その内なん人いるだろうか。

 ささやかでも株主になれば多少とも日本人の世界でも
NY株式に関心を持つだろうが欧米と比べてまだまだ
国民的スケールでNY株価が話題になっていないのも
事実である。

 1989年10月19日、NY株式は21%安と大暴落した。
この日が月曜日(Monday)であったことから、
Black Mondayとしてもよく知られている。

 GM(ジエネラルモータース)の昨日の14%、4.71ドル
下げはブラックマンデー以来最大の下げだったから
その与えた衝撃は甚大だったとウオールストリート
ジャーナル(電子版)は伝えている。

 GM株はなぜ下げたのか。引きがねを引いたのが
NY原油市場で、WTI軽質油相場が、バレル1.41ドル上げ、
56.46ドルへ史上最高値を更新したことである。

 お決まりのコースであるが、4月先物の金相場は、
オンス2.80ドル上げ、444ドルで取引を終了した。

 原油相場は、先週の米エネルギー省が、暖房用油と
ガソリン在庫が急減したとのレポートを材料にして
投機資金が流れ込んだためと石油アナリストは
説明している。

原油相場は、欧州市場で一時バレル57ドルをつけた後、
その後のNY原油電子取引で、56.97ドルまで値上りした。

 原油相場に先高観を生んでいる材料のひとつに、
1980年、中東戦争でつけた相場は、ドル安に伴う
ドルの目減りを勘案すれば93ドルに相当するから
まだまだ上値余地があるとの見方が指摘できる。

 GM株の値下がりは、ガソリン相場が再び
ガロン3ドル台で定着するとGMの売上利益とも
大幅にダウンするだろうとの見方から先回りした
売りが底流にあると見られている。

 GMは、1年前1株当たり利益を4ドルから5ドルと
予測していた。それが今年になってそれを
1ドルから2ドルへ大幅に下方修正したと
先のウオールストリート紙は紹介している。

 それでGM株は14%下げた。しかし、Ford株も4%安、
DaimlerChryslerは1.5%安とGMと比べれば下げは
まだ軽微だが、米国の投資家が自動車株全体の
先行きについて、ガソリン高騰それに伴う
自動車売上減予測の影が確実に忍び寄って
きていると肌身に感じているからだろう。

 低燃費のハイブリット車売れ行き絶好調の
トヨタ株はNYダウの大幅安にもかかわらず
微々たる下げにとどまったことが見事にその間の
事情を説明している。

 3月16日、イランのイスファファンで開かれた
OPEC総会で、目標生産枠を日量50万増やすと
決定した。しかし、彼らは既に70万バレルをオーバー
生産しているため、現在の過熱相場を冷やすに
なにひとつ効果がない。

 OPECの石油供給能力に限界があることにくわえて、
ロシアなど非OPEC生産国も筒一杯生産していると
伝えられる。
  

 原油相場の高値安定が続くとの見方は、供給サイドの
限界だけではない。需要面で中国、インドなどで消費に
ブレーキがかかる気配が見られないことが指摘できる。

 IEA(國際エネルギー機構)は、先週、中国の石油消費は、
2005年、7.9%、日量50万バレル増加して日量688万
バレルまで増加すると発表していた。

 中国などの需要増加を吸収するためには、最低
日量181万増やして843万バレルの供給が必要だと
IEAは予測したことも原油相場の買い材料として
働いているのだろう。

 原油が上げて、NYダウが下げた。NYダウが下げて
3月17日の日経ダウは100ポイント近く下げた。しかし、
原油相場高値更新も日本ではほとんど取り上げられ
ないのはなぜだろうか。

 そのひとつが、円相場が1ドル=104円前後で
落ちついているからであろう。

 3月17日、NY為替市場では、ドルは対円で104.49円から
104.16円へ下げた。しかし、ドル安の流れは変わらないとの
見方が根強いから原油相場がドルベースで過去最高を更新しても
被害を最小限度に食い止められているからだろう。
 
 3月17日、米商務省は、米国の2004年第4四半期の
経常赤字が過去最高の1,879億ドルと発表した。
同年第3四半期の赤字が1,659ドルへ上方修正されたが、
それをはるか上回る大幅な赤字拡大である。

 米経常収支赤字拡大はドル安要因である。
ところが、1,000兆円近い負債を抱えた日本の財政は
破綻寸前であると指摘される。

 にもかかわらず、どうしたことかドルは売られて
円が買われている。
 原油高騰を辛くも凌いでおれるのも
円が高いお蔭であろう。

 原油相場高値更新、NYダウ下げる。
 原油相場はなぜ上げ続けるのだろうか?
 NYダウはなぜ下げたのか?
 一人一人の日本人のこれから先の生活にとって、
 それはどういう意味を持つのだろうか?

 日本では、いまライブドアで持ちきりである。
新聞、テレビ、ラジオに公器としての自負があるなら
一人一人の日本人に分かり易く噛み砕いて教えて欲しい。(了)

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