この「診断即治療」は、 FC2ブログ にも転載しています。
心経の金(カルテには心経金と書きます)
この方の主訴は膝痛ではなかったのですが、
「立ち上がる時に左の膝裏が痛い」と訴えていました。
よくある症状で、骨盤周りの骨格を整えてあげると、だいたいは治まります。
ただ、手技療法でやるとちょっと時間がかかるのです。
そこで、経絡を使っても治めることができるので、経絡で治まることにしました。
使うのは「七星論での経穴」ですが、七星論での経穴を学んだ鍼灸師は、「便利だ」と言う人が多いです。
理由は、手足の経穴をマトリックスにしてあるからです。
つまり、縦に流れる「経」を、七星に分けてあるので、上から「水金地火木土」と並べれば、目的とするツボに当たるわけです。
たとえば、上の写真の赤丸で囲んだ部位は、「心経」ですが、それを七星で分けると「金」になるので、「心経金」という表現をしているわけです。
で、この方は「立ち上がる時に膝が痛い」と訴えていましたので、七星論での膝は「金」に属しますので、「金」が配置された経穴や部位を使って治療するわけです。
わかりますかねー。
つまり、同属の経絡や、同属の反射点を使って治療できると言うわけです。
膝が金に属するので、使うツボは「心経の金」を使ったわけです。
そこで、では何故「心経なのか」という疑問が生まれたかも知れません。
その答えは、「膝裏の痛み」→「水=腎経・膀胱経」になるので、その対応経絡を使ったわけです。
対応経絡とは、七星論を組み立てる時に、易の卦爻を組み合わせて配置したものです。
易では、常に中庸をよしとするので、「陽爻(“-”で示し陽を表わす)」と「陰爻(“- -” で示し陰を表わす)」がバランスよくなるように組んでいきます。
すると、「水」とバランスが取れるのは、「火」になるわけです。
このように、バランスの取れた関係を「対応経絡」と呼んでいるわけです。
これは、
「異変のある経絡と対応する経絡にも異変が出る」と考えて、対応する経絡を使って治療する方法ですが、異変の出た経絡を使うよりも治療効果の高い場合があります。
そして、そういう経絡の使い方をすると楽しいのです。
たとえば、上の写真の方は「心経」に刺鍼したので、スタッフは「何をしているのだろう」という顔をしていました。
そこで、写真を撮るのを思い出し、
「ブログのネタに使ってもいいですか?」とお願いして撮影しました。
おっと、話が横に逸れてしまいました。
痛いのは左の膝ですが、右の「心経金」に刺鍼してから、
「ちょっと起きて膝の確認をしてくれませんかねー」と言うと、薄笑いしながら、
「治っています」と言うので、
「いや、だから確認してくれませんか」と再び言うと、
「寝ててもわかるんです。治ってますよ」と言う。
そうなると、これ以上は何も言えませんので、
「そ、じゃ次にいきましょうか」と他の治療にかかりました。
そこで、左膝が痛いのに、何故右の「心経金」を使ったかという話ですが、これには七星論の「脈位」が関係しています。
七星論での脈位は、『脈経』や『難行』に書かれた脈位ではなく、独自の脈位があるのです。
それを説明すると長くなるので簡単に言いますと、脈位というのは歴代の医家がいくつかの脈位を組み立ててあり、『脈経』や『難行』にある脈位は、その中の一つにすぎないのです。
ですから、私はいろんな実験や臨床から、七星論独自の脈位を組み立てたのです。
そうすると、心経の脈位が右手になったというわけです。
脈位に関しては、過去にDVDにしたのもありますので、「特殊鍼法会」では、その時のDVDを編纂して使おうかと考えています。
心経の金(カルテには心経金と書きます)
この方の主訴は膝痛ではなかったのですが、
「立ち上がる時に左の膝裏が痛い」と訴えていました。
よくある症状で、骨盤周りの骨格を整えてあげると、だいたいは治まります。
ただ、手技療法でやるとちょっと時間がかかるのです。
そこで、経絡を使っても治めることができるので、経絡で治まることにしました。
使うのは「七星論での経穴」ですが、七星論での経穴を学んだ鍼灸師は、「便利だ」と言う人が多いです。
理由は、手足の経穴をマトリックスにしてあるからです。
つまり、縦に流れる「経」を、七星に分けてあるので、上から「水金地火木土」と並べれば、目的とするツボに当たるわけです。
たとえば、上の写真の赤丸で囲んだ部位は、「心経」ですが、それを七星で分けると「金」になるので、「心経金」という表現をしているわけです。
で、この方は「立ち上がる時に膝が痛い」と訴えていましたので、七星論での膝は「金」に属しますので、「金」が配置された経穴や部位を使って治療するわけです。
わかりますかねー。
つまり、同属の経絡や、同属の反射点を使って治療できると言うわけです。
膝が金に属するので、使うツボは「心経の金」を使ったわけです。
そこで、では何故「心経なのか」という疑問が生まれたかも知れません。
その答えは、「膝裏の痛み」→「水=腎経・膀胱経」になるので、その対応経絡を使ったわけです。
対応経絡とは、七星論を組み立てる時に、易の卦爻を組み合わせて配置したものです。
易では、常に中庸をよしとするので、「陽爻(“-”で示し陽を表わす)」と「陰爻(“- -” で示し陰を表わす)」がバランスよくなるように組んでいきます。
すると、「水」とバランスが取れるのは、「火」になるわけです。
このように、バランスの取れた関係を「対応経絡」と呼んでいるわけです。
これは、
「異変のある経絡と対応する経絡にも異変が出る」と考えて、対応する経絡を使って治療する方法ですが、異変の出た経絡を使うよりも治療効果の高い場合があります。
そして、そういう経絡の使い方をすると楽しいのです。
たとえば、上の写真の方は「心経」に刺鍼したので、スタッフは「何をしているのだろう」という顔をしていました。
そこで、写真を撮るのを思い出し、
「ブログのネタに使ってもいいですか?」とお願いして撮影しました。
おっと、話が横に逸れてしまいました。
痛いのは左の膝ですが、右の「心経金」に刺鍼してから、
「ちょっと起きて膝の確認をしてくれませんかねー」と言うと、薄笑いしながら、
「治っています」と言うので、
「いや、だから確認してくれませんか」と再び言うと、
「寝ててもわかるんです。治ってますよ」と言う。
そうなると、これ以上は何も言えませんので、
「そ、じゃ次にいきましょうか」と他の治療にかかりました。
そこで、左膝が痛いのに、何故右の「心経金」を使ったかという話ですが、これには七星論の「脈位」が関係しています。
七星論での脈位は、『脈経』や『難行』に書かれた脈位ではなく、独自の脈位があるのです。
それを説明すると長くなるので簡単に言いますと、脈位というのは歴代の医家がいくつかの脈位を組み立ててあり、『脈経』や『難行』にある脈位は、その中の一つにすぎないのです。
ですから、私はいろんな実験や臨床から、七星論独自の脈位を組み立てたのです。
そうすると、心経の脈位が右手になったというわけです。
脈位に関しては、過去にDVDにしたのもありますので、「特殊鍼法会」では、その時のDVDを編纂して使おうかと考えています。