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韓国ウオン安進み、ウオン買い介入、米韓FTA進展か:韓国KBS(学校で教えてくれない経済学)

2011-10-05 11:17:07 | 経済学
「韓国ウオンが年初から5%値下がりしている。韓国政府はウオン買い介入を実施した。中国はじめ新興途上国、先進国向け含めて輸出減少が見込まれるとして海外資金が韓国から逃げているからだ」と5日付けのCNBC電子版に書いていた。海外から資金が逃げるとその国通貨は値下がりする。ユーロもその一つである。

10月4日に、EU財務相会議が開かれ、つなぎ融資実施は先延ばししたが、EFSF(欧州金融安定化基金)拡大を決めた。一方、EUの財政規律強化を決め、違反国から罰金を取ることなどを決めた。これを受けて、1ユーロ=1.33ドル{1ユーロ=102円70円前後}まで小幅戻した。デクシア(Dexia)銀行破たん懸念で,ムーディーズはイタリア国債をA2へ3段階格下げした。スペイン、イタリアへの飛び火が警戒され欧州金融当局が、ギリシャ救済にようやく真面目に対応する下地が出来つつある。

通貨が安いと輸出には貢献する。国際貿易投資研究所が調べたGDPに占める輸出依存度は、韓国43.4%、ドイツ38.4%、中国26.9%、日本11.5%、米国8.7%である。ドイツはユーロ安で明らかに恩恵を受けている。日本と韓国は2009年、その他は2010年のデータであるが、韓国は輸出がGDPの半分近い。日本は12%と極めて低い。ウオン安で韓国は恩恵を受ける。だからウオン安政策を取ってきた。その韓国がドル売り・ウオン買いを始めた。ヘッジファンドはピラニアだから傷口を少しでも見せれば容赦なく売り浴びせてくる。

ギリシャ危機が声高に叫ばれ、ドル、ユーロが売られた。世界経済の成長鈍化が材料である。新興途上国の代表であるブラジルレアル、南アフリカランドが売られていると5日朝の「モーニングサテライト」で解説していた。新興途上国は、マ―ケット(池)が小さいから大きな投資家(魚)が泳いでいる時はいいが魚が逃げると急落する。

「ワ―ルドWaveMorning」で韓国KBSが「オバマ米大統領は米韓FTA(自由貿易協定)を、韓国イ・ミヨンバク大統領訪米のタイミングに合わせて米議会での批准を急いでいる」と伝えていた。アメリカは輸出依存度は低いが、来年11月の米大統領選を控えている。輸出の多い農業団体の支持が欠かせない。ここへきてオバマ支持率が42%、「支持しない」が54%と逆転、危機感を持ち始めたのであろう。

貿易関連ではシンガポールCNAが「米議会(上院)で、中国に人民元切り上げを求める法案が提出され79:19で可決された。中国政府はWTOルール違反と猛烈に反発、米中間の新たな貿易摩擦になる」と報じた。ただ、米下院では否決され見通しである。アメリカは米国債で中国に首根っこを抑えられている。オバマ大統領も中国との間で摩擦を起こしたくないから法案は成立しないと見られている。

ギリシャ危機関連では、今朝、フランスF2が「ギリシャ国債を大量に抱えていたフランス・ベルギー大手銀行デクシアが資金繰りに失敗、EUが救済に乗り出した。破たんすればギリシャ危機の最初の犠牲者になる。イタリア、スペインの銀行に波及する怖れが出て来ている」と解説していた。

4日のNY株式市場は、NYダウは一時前日比250ドル以上下げたが、欧州金融危機が当面回避されるとして値ごろ感から買いが入り、前日比153ドル高、10,808ドルで取引を終了した。原油{WTI}はバレル1.94ドル安、75.67ドル、NY金相場はトロイオンス41.30ドル安、1,614.70ドルと大幅値下がりした。相場は心の鏡である。原油・金相場を見ていると、腹の底では一連のギリシャ対策を信用していないことを教えている。(了)

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