(学校で教えてくれない経済学)
『自滅の道を突き進むギリシャ』のタイトルで、クリストファー・ディッキ―パリ支局長が、近着のニューズウイーク誌日本版に「パパンドレウ首相の改革は経済的には正しいが、地中海的で優雅な生活にしがみつく国民の心は動かせない。」「国際社会がギリシャは本当に変わると信じなければデフォルト(債務不履行)への協力は得られなくなる」などと書いていた。
28日付けのWSJ紙電子版に「ギリシャ、ストライキの勢い止まらず」のタイトルで、SteliosuBouras記者が「バス、鉄道、地下鉄、トロリ―バス、路面電車(トラム)、郊外交通機関含む全ての公共交通機関の労働者が、ギリシャ政府の緊縮財政政策に反対を掲げ、24時間ストライキに入った。タクシーもストライキに入った」。一方、「ギリシャ政府が公約した緊縮財政政策を守れなければEU,IMFからの80億ユーロ(約8,300億円)の融資が受けられず、10月半ばまでにギリシャは破産する」などと書いていた。
同じく28日付のWSJ紙電子版に、StoeveGoldstein記者は結びに「ギリシャ問題は「ホテルカリフォルニア」と同じで、チエックインもチエックアウトも無制限に出来る。しかし、ギリシャはホテルを離れられない。全ての国がホテルを出て行くか、イギリス、スエ―デン、ノルウエ―のように、EUメンバーであるがユーロを通貨としないやり方だ。ただ、ドイツはお金を持っている。ドイツ連邦議会が28日に欧州金融安定化基金(EFSF)強化策が賛成多数で可決するかどうかを見守りたい」と書いていた。
28日のNY株式市場は、NYダウは前日比179ドル安、11,010ドルで取引を終了した。「ワールドWaveMorning](経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「8月の米耐久財受注高が全体で0.1%減だったが航空機器を除けば1.1%増と大方の予想を大きく上回りNYダウは前日比120ドル高まで上げた。ところがドイツ議会で意見が対立していると伝えられた後下げに転じ、大幅値下がりした。」などとレポートした。NY外国為替市場もはじめギリシャ支援の動きを好感してユーロ、ドルが買われたが、株式同様売りに転じ、1ドル=76.56~57円、1ユーロ=103.65~68円とユーロ、ドル共に値下がりした。原油{WTI}はバレル3.24ドル安、81.21ドル、NY金先物相場は、トロイオンス34.30ドル安、1,616.30ドルで取引を終了した。
ドイツZDFは「ドイツ連邦議会でギリシャ債務危機は今回のつなぎ融資だけでは不十分だとの議論が与党内部に出て来た。賛成、反対がほぼ同数に分かれている」と伝えた。英BBCもドイツ議会での足並みの乱れを伝え、反対投票が多ければ当然メルケル首相の政治生命に関わる事態に発展する。イギリスはじめ他の国にも波及する。」と警戒感を露わにしていた。ドイツZDF,英BBCは共に「EUバロ―ゾ委員長が金融取引税導入を提案した。これが実施されれば年間550億ユーロ(約5.6兆円)確保できる」と前向きにとらえていた。
29朝のCNBCAsia電子版でGinny-AnnGoh編集長は「28日のNYダウの下落は商品相場下落がリードした。銅、ニッケル、Food(食糧)相場が、世界景気鈍化を材料に軒並み下落した。金、銀ともに値下がりした。」と解説していた。同電子版は別ページで世界同時不況に陥るのではないかと指摘、この日の銅相場の下落がそれを示唆している。米議会の財政赤字審議、欧州におけるギリシャ問題の不透明、中国経済のスローダウンが背景にある。」と書いていた。
こちら神戸は爽やかな朝を迎えた。自宅窓から住吉幼稚園の園児の元気な姿が見え、甲高い声が聞こえてくる。大人たちはどうしても目先の動きにとらわれがちになる。幼稚園児が安心して暮らせる国造りにいま何が求められるかについて、政治家のみなさんは、せめてご自身の頭の片隅に置いて政治を進めて欲しい。(了)
『自滅の道を突き進むギリシャ』のタイトルで、クリストファー・ディッキ―パリ支局長が、近着のニューズウイーク誌日本版に「パパンドレウ首相の改革は経済的には正しいが、地中海的で優雅な生活にしがみつく国民の心は動かせない。」「国際社会がギリシャは本当に変わると信じなければデフォルト(債務不履行)への協力は得られなくなる」などと書いていた。
28日付けのWSJ紙電子版に「ギリシャ、ストライキの勢い止まらず」のタイトルで、SteliosuBouras記者が「バス、鉄道、地下鉄、トロリ―バス、路面電車(トラム)、郊外交通機関含む全ての公共交通機関の労働者が、ギリシャ政府の緊縮財政政策に反対を掲げ、24時間ストライキに入った。タクシーもストライキに入った」。一方、「ギリシャ政府が公約した緊縮財政政策を守れなければEU,IMFからの80億ユーロ(約8,300億円)の融資が受けられず、10月半ばまでにギリシャは破産する」などと書いていた。
同じく28日付のWSJ紙電子版に、StoeveGoldstein記者は結びに「ギリシャ問題は「ホテルカリフォルニア」と同じで、チエックインもチエックアウトも無制限に出来る。しかし、ギリシャはホテルを離れられない。全ての国がホテルを出て行くか、イギリス、スエ―デン、ノルウエ―のように、EUメンバーであるがユーロを通貨としないやり方だ。ただ、ドイツはお金を持っている。ドイツ連邦議会が28日に欧州金融安定化基金(EFSF)強化策が賛成多数で可決するかどうかを見守りたい」と書いていた。
28日のNY株式市場は、NYダウは前日比179ドル安、11,010ドルで取引を終了した。「ワールドWaveMorning](経済情報)に出演した米みずほ証券、大宮弘幸氏は「8月の米耐久財受注高が全体で0.1%減だったが航空機器を除けば1.1%増と大方の予想を大きく上回りNYダウは前日比120ドル高まで上げた。ところがドイツ議会で意見が対立していると伝えられた後下げに転じ、大幅値下がりした。」などとレポートした。NY外国為替市場もはじめギリシャ支援の動きを好感してユーロ、ドルが買われたが、株式同様売りに転じ、1ドル=76.56~57円、1ユーロ=103.65~68円とユーロ、ドル共に値下がりした。原油{WTI}はバレル3.24ドル安、81.21ドル、NY金先物相場は、トロイオンス34.30ドル安、1,616.30ドルで取引を終了した。
ドイツZDFは「ドイツ連邦議会でギリシャ債務危機は今回のつなぎ融資だけでは不十分だとの議論が与党内部に出て来た。賛成、反対がほぼ同数に分かれている」と伝えた。英BBCもドイツ議会での足並みの乱れを伝え、反対投票が多ければ当然メルケル首相の政治生命に関わる事態に発展する。イギリスはじめ他の国にも波及する。」と警戒感を露わにしていた。ドイツZDF,英BBCは共に「EUバロ―ゾ委員長が金融取引税導入を提案した。これが実施されれば年間550億ユーロ(約5.6兆円)確保できる」と前向きにとらえていた。
29朝のCNBCAsia電子版でGinny-AnnGoh編集長は「28日のNYダウの下落は商品相場下落がリードした。銅、ニッケル、Food(食糧)相場が、世界景気鈍化を材料に軒並み下落した。金、銀ともに値下がりした。」と解説していた。同電子版は別ページで世界同時不況に陥るのではないかと指摘、この日の銅相場の下落がそれを示唆している。米議会の財政赤字審議、欧州におけるギリシャ問題の不透明、中国経済のスローダウンが背景にある。」と書いていた。
こちら神戸は爽やかな朝を迎えた。自宅窓から住吉幼稚園の園児の元気な姿が見え、甲高い声が聞こえてくる。大人たちはどうしても目先の動きにとらわれがちになる。幼稚園児が安心して暮らせる国造りにいま何が求められるかについて、政治家のみなさんは、せめてご自身の頭の片隅に置いて政治を進めて欲しい。(了)