世界のニュースに目を向けよう。世の中、日本だけでないことを知って知って欲しい

（学校で教えてくれない経済学）



２２日朝の「ワールドWaveMorning」が紹介した米ブルームバーグに出演した投資ファンドのＭ．ヨシカワ氏は「世界は引き続き不安定な状態が続く。投資先としては金、債券を考えている。米住宅不振、ギリシャ不安はこの先も続く。株式も欧米は頼りにならない。株式なら他国の株を増やす。米ＦＲＢは量的緩和政策を続けざるを得ない。その結果、商品相場が一段と上昇するだろう。」と話していた。

韓国ＫＢＳは、フクシマ原発事故後放射能不安のある日本品を香港の高級料理店は使わなくなった。インドネシア産や中国産が売れている。特に高く売れる一個200グラム以上のアワビでは日本産は大打撃を受けている。日本向けに韓国の養殖マグロが高く売れる。今こそ韓国のチャンスだと韓国業者の声を紹介していた。

カタール、アルジャジ―ラは、シリア政府支持派と反対派の争いがエスカレートしている。アサド政権はよくもってあと半年だろうと解説していた。シリアが内戦状態になっている。大量のシリア難民がトルコ国境に逃げている。国家秘密警察の様子も含めて英ＢＢＣが紹介していた。

ドイツＺＤＦ，英ＢＢＣ、スペインtveが共にギリシャ国会前に続々集まって来た改造内閣信任反対、議会のギリシャ緊縮政策反対デモの様子を現地夕方のニューストップで報じていた。ドイツＺＤＦはドイツ大企業がギリシャ支援を呼びかけ、ギリシャが破たんすればユーロは崩壊すると書いた新聞広告を出したと紹介していた。スペインtveは、ギリシャ市民は、ギリシャの若者の40％以上が失業している。１年半前、ギリシャは苦い薬を飲んだ。その結果,失業が増え、財政は悪化した。政府はまた同じ苦い薬を飲まそうとしている。とうてい受け容れられないと語る街頭デモの中の学生の声を流していた。

21日のNY株式市場では、５月の米住宅販売が前月比3.5%減、住宅価格が4.6% 昨年比下落した。しかし、ギリシャ改造内閣は信任され、120億ユーロの緊急援助は確保されるとの楽観論が広がり、前日比109ドル高、12,190ドルで取引を終了した。ＮＹ原油｛ＷＴI｝先物相場はバレル14セント上げ93.40ドル、ＮＹ金先物相場は、トロイオンス4.50ドル高、1,546ドルで取引された。22日開催の米ＦＯＭＣ（公開市場委員会）後のバ―ナンキ米ＦＲＢ議長の記者会見の内容を注目していると「ワ―ルドWaveMorning」(経済情報)に出演したみずほコーポレート銀行、荒井守氏が話していた。

シンガポールＣＮAはチリ火山灰の影響で相次ぐオ―ストラリアの空港での減便、1955年来の中国の洪水による261名死亡を伝え、ドイツＺＤＦは例年になく降雨量が少なく、2,000万人が花粉症状に悩まされていると紹介していた。世界的に火山活動が活発化が伝えられる。豪雨、干ばつ、竜巻が特に今年は多い。

「ワールドWaveMorning」は居ながらにして世界の動きを大観出来重宝している。それぞれの局が、何を捨て何を取り上げるか。何をトップに伝えるかも興味深い。当然、それぞれの国や放送局の思惑が絡むから丸のみは出来ない。少なくとも、世の中、日本だけではないことを知る上でも貴重な情報であろう。いかに日本の国会審議が不毛であるか。表立って伝える日本のメディアはない。誠に淋しい限りである。（了）