ダリア
江嵜企画代表・Ken
夜中に雷、朝7時前に土砂降りだったが、お昼前には薄日が
差した。梅雨の晴れ間とはよく言ったものである。こちら神戸
もいきなり真夏の様な暑さに見舞われた。
気になっていたダリアに焼きもちを焼かれるとやはりまずい。
遅くなってごめんね、と断ってからスケッチを始めた。
ダリアの奥には昨日描いたキキョウの顔がちらりと見えた。
足元にはガーベラも見える。彼らを気持入れて仕上げた。
帰り、自宅近くの喫茶店に寄った。馴染客の一人がその日の
仕事を終えて一息入れていた。「ひさしぶりですなあ」と彼と
話が弾んだ。
阪神御影駅北に超高層マンションが2年前に建った。そこに
元阪神タイガースの赤星さんが母親と住んでいる。時々マン
ションに隣接する店で買い物をしておられる母親と出会うと
話していた。
現役の新井選手も同じマンションにいるという話だがと
水を向けたら、彼は六甲アイランドに住んでいると聞いて
いると自信なげに答えていたから真偽のほどは分からない。
最近は喫茶店も客人が気持ち減った感じがする。関西にも
じわじわと不景気風が忍び寄って来ているのかもしれない。
それにつけても花は元気である。ひと雨ごとに背丈が伸びる。
ここ数日の雨と気温上昇で一気に茂った芙蓉を思い切って
散髪して枝ぶりを整えてやったら、嬉しそうに会釈して
くれた。
むくげのつぼみが赤みを帯びてきた。開花が近いことを
教えている。むくげの次は芙蓉が咲き始めるだろう。
植物人間と誰が付けたのかといつも思う。彼らは純粋に
日々生きているから常にみずみずしいのであろう。植物
から教えられることは多い。(了)