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「ギリシャは何も良くなりません。先延ばししているだけです」:米トレーダー、ベン・ウイルス氏

2012-06-19 09:06:25 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)


台風4号が19日にも本土に上陸する。続く台風5号が中国南部に大雨を降らせ既に影響が出ている。このまま進路を北東にとれば、2個の台風が本土上陸となるが、6月に2度の台風は、観測史上初と「ワールドWaveMorning」(世界の天気)で気象予報官の坂下恵理さんが解説していた。一方、南欧は猛暑、18日のローマは34℃、大勢の観光客で賑わうトレビの泉の様子を写していた。トルコのメルシンは平年より10℃高い40℃、再選挙が終わって、いま世界が注目するアテネの気温は35℃と紹介していた。

19日朝の「ワールドWaveMorning」で、ギリシャ再選挙にどのように各国が反応したか注目して見た。米ブルームバーグに出演したトレーダー、ベン・ウイリス氏は「ギリシャ経済は欧州の 2%もありません。これからはスペイン、イタリアだと、皆分かっているのです。ギリシャは何も良くなりません。先延ばししているだけです。株式はこの日も薄商いでした。アメリカ人は参加していません。アメリカ以外の国がアメリカの株式を買っているのです。」と、18日のNYダウ前日比25ドル安、12,741ドルの結果を解説していた。

今朝5時台放送のフランスF2でヨーロッパ金融先行き不安でヨーロッパからアメリカの不動産投資に意欲的なフランス投資家の様子を紹介していた。ある金融資本家は「150万ユーロクラスのいい物件がマンハッタンでまだまだ沢山あります。買っておけば2,3日ですぐに売れます。将来の保険のためもありますがね。」とウインクする姿を写していた。ヨーロッパには投資魅力がないと考えているようですと解説していた。
 
英BBCはギリシャ再選挙結果について「何も変わらない。ギリシャが取り組まなければならない課題は深刻だ。ユーロ危機は終わっていない。」とそっけなかった。ドイツZDFは「メルケル首相はギリシャは緊縮財政政策の実行をとスピーチし、大きな期待をもって歩み寄ってはなるぬとくぎを刺した」と解説していた。シンガポールCNAは「ギリシャ再選挙で一息ついた。しかし、持続的解決策は見つかっていない。」と伝えた。

豪ABCは「ユーロ離脱危機は今のところないが新しい政府が緊縮財政を実行できるかは疑問だ。薬は処方する。大きな効き目はない。大きな解決もない。スペイン国債の利回りが18年振りの高水準を突破した。単一通貨ユーロを支えるものは何もない。」と解説していた。ロシアRTRは「ひとまずの危機は回避された。しかし、負の連鎖を断ち切る保証はなにもありません。」と解説していた。

18日、NY外国為替市場で、1ドル=79.10~12円、1ユーロ=99.48~52円で取引された。NY原油【WTI】はバレル76セント安、83.27ドル、NY金はトロイオンス1.30ドル安、1,625.70ドルで取り引きされた。ギリシャ連立政権樹立が暗礁に乗り上げれば再々選挙が視界に入る。当然、市場は動揺する。世界経済も政治も黒い雲が覆い晴れ間が見えない。(了)

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