久しく帰ってないので、今の…(平成27年の2月初旬のことですよ!)東京はどうなってるか知らないですけど、多分冷たい雨でも降っているんじゃないでしょうかねえ?…
こちら(昭和55年2月)は午前中のまるで桜の季節みたいなポカポカ陽気が一変して、日が落ちはじめたと同時に猛烈な北風が吹き荒れているところです。
居候している彼(35年前の私)の自宅に帰ってみると、彼は「待ってました!」と言わんばかりに、私に詰め寄り、切り出しました。
「今日の朝、僕は猛烈な暴風雨に見舞われたよ!」
(この言葉が何を意味しているのか、なんで私は忘れられよう…生まれて初めて、私の暗部に光が当たった、その日なのです。)
―精神的嵐にでも見舞われたっていうのかね?
「そのとおりですよ!なんて言うのかな…僕が物心ついてから、どうにも周りの世界とシックリいってなかった、その意味が分かった気がしたんです。
ああ、この世界は、本当に僕たちが呼吸できる空間を与えてくれるのだろうか? どいつもこいつも、やれOO論だの、三段論法だの、ユークリッド幾何学だの、こんなモザイク品ばかりに当てはめれば、物事が分かったつもりで居やがるんだ!」
―ワハハ、出たな!地下生活者!初めて明るい地上に出たって訳だな…」
「地下生活者?なんですか?それ…フリーメーソンリーかなんかですか?紅卍字会はそれっぽいけど、秘密結社ってわけじゃないですよ!」
―そ、そうか君はまだドストエフスキーには触れてなかったんだっけ…あれは長くて最初からくじけそうになるからなあ…「地下生活者の手記」は一日で読めるから読んでみたまえ、あれと阿部敏郎さんの「悟りの授業」は読んだら抱腹絶倒間違いなしだ!…何が笑えるって、人間自分の事みたいなことを目の前にすると、もう笑うしかないからな…」
「アベ?誰さん?聞いたことないですね…」
―アッ、そうか…あの人はまだ今頃は沖縄かどっかで地下生活に没頭中?だろう…
「”ドストエフスキーの世界観”は近いうちに読んでみます。して…今触れているのはそのベルジャーエフの”精神と現実”です。誰しも分かったつもりになってるこの世界も、いや自分自身についても、霧が立ち込めているようで幻想を見せられているのです。このベールが脱がされる、そこに立ち上ってくるものが…ああ、また僕は…」
―震えてくる…そうだろう…分かるとも!
「しかし、僕はまだそのものには触れてはいないのです。いわば自分自身と世界の本体…もっと霊の息吹き、生きた働きに触れ、生かされないとならないのです。」
―でも、そんな風に実感されているという事は、そのものに触れているからではないのかな?
「いや、まだそれが観念的状態に留まっているだけなのかもしれません。だから、だから、こうしてはいられない…僕には会わなければならない人がいる…。M女史という人です!」
ー初耳だな…(また白々しい)
「あったり前でしょうが!初めて言ってるんですから…これが今度の関西行きの目的です。こうなると…急を要してきました!熱が冷めないうちに決行しなければなりませんからねえ…」
―こないだから言っていたD会のことだね。ベルジャーエフが述べていた精神的共同体、ソボールノスチとの関連でも確かめる事が有るんだっけ?」
「全く、そのとおりです!さすがに人の心が読める人なんだね、オジサンは…」
―M女史程じゃないよ!
「エエーッ!いくらなんでもオジサンが知ってる筈ないでしょ!まあ、驚くのは慣れてますけどね…これはますます、ジッとしてられなくなってきたなあ…こないだ言っていた不思議なタクシー都合付かないですかねえ?新幹線の切符代が一寸痛いもんで…」
―おい、あれはだなあ、時空を超越したタクシーなんだゾ!それに私しか乗車出来ない事になっているんだ…ン?き、君は誰だっけ?
「そういうオジサンこそ…」
―よし、では少し、静かにしていようか、未分(まだわかれ)さんことインヴィシブル・マスターにその辺のところを聞いてみることにするよ…
・・・・(待つこと数分)
チーン…出たぞ!鈍行かドリームバスが有るじゃないか、というお告げだ。人生の表側と裏側を混同するな、とのことだ。
良かった。あんなものに乗ってたらケツが居たくてかなわん!
「僕も、その未分さんと交流してみたいものだな…」
―バカを言っちゃあイカンよ!交流しているからこそ、こうして会えるんじゃないか!君はもっと自覚をする必要があるね。」
「ウン、分かったよ自分に覚めたらいいってことだね!」
―何だって¡…
(いやあ、そのとおりでありすぎる、もう隠し切れない感じが垣間見えてます。当時巷では”不思議なピーチパイ”と言う曲が流れ始めていました)
続く
こちら(昭和55年2月)は午前中のまるで桜の季節みたいなポカポカ陽気が一変して、日が落ちはじめたと同時に猛烈な北風が吹き荒れているところです。
居候している彼(35年前の私)の自宅に帰ってみると、彼は「待ってました!」と言わんばかりに、私に詰め寄り、切り出しました。
「今日の朝、僕は猛烈な暴風雨に見舞われたよ!」
(この言葉が何を意味しているのか、なんで私は忘れられよう…生まれて初めて、私の暗部に光が当たった、その日なのです。)
―精神的嵐にでも見舞われたっていうのかね?
「そのとおりですよ!なんて言うのかな…僕が物心ついてから、どうにも周りの世界とシックリいってなかった、その意味が分かった気がしたんです。
ああ、この世界は、本当に僕たちが呼吸できる空間を与えてくれるのだろうか? どいつもこいつも、やれOO論だの、三段論法だの、ユークリッド幾何学だの、こんなモザイク品ばかりに当てはめれば、物事が分かったつもりで居やがるんだ!」
―ワハハ、出たな!地下生活者!初めて明るい地上に出たって訳だな…」
「地下生活者?なんですか?それ…フリーメーソンリーかなんかですか?紅卍字会はそれっぽいけど、秘密結社ってわけじゃないですよ!」
―そ、そうか君はまだドストエフスキーには触れてなかったんだっけ…あれは長くて最初からくじけそうになるからなあ…「地下生活者の手記」は一日で読めるから読んでみたまえ、あれと阿部敏郎さんの「悟りの授業」は読んだら抱腹絶倒間違いなしだ!…何が笑えるって、人間自分の事みたいなことを目の前にすると、もう笑うしかないからな…」
「アベ?誰さん?聞いたことないですね…」
―アッ、そうか…あの人はまだ今頃は沖縄かどっかで地下生活に没頭中?だろう…
「”ドストエフスキーの世界観”は近いうちに読んでみます。して…今触れているのはそのベルジャーエフの”精神と現実”です。誰しも分かったつもりになってるこの世界も、いや自分自身についても、霧が立ち込めているようで幻想を見せられているのです。このベールが脱がされる、そこに立ち上ってくるものが…ああ、また僕は…」
―震えてくる…そうだろう…分かるとも!
「しかし、僕はまだそのものには触れてはいないのです。いわば自分自身と世界の本体…もっと霊の息吹き、生きた働きに触れ、生かされないとならないのです。」
―でも、そんな風に実感されているという事は、そのものに触れているからではないのかな?
「いや、まだそれが観念的状態に留まっているだけなのかもしれません。だから、だから、こうしてはいられない…僕には会わなければならない人がいる…。M女史という人です!」
ー初耳だな…(また白々しい)
「あったり前でしょうが!初めて言ってるんですから…これが今度の関西行きの目的です。こうなると…急を要してきました!熱が冷めないうちに決行しなければなりませんからねえ…」
―こないだから言っていたD会のことだね。ベルジャーエフが述べていた精神的共同体、ソボールノスチとの関連でも確かめる事が有るんだっけ?」
「全く、そのとおりです!さすがに人の心が読める人なんだね、オジサンは…」
―M女史程じゃないよ!
「エエーッ!いくらなんでもオジサンが知ってる筈ないでしょ!まあ、驚くのは慣れてますけどね…これはますます、ジッとしてられなくなってきたなあ…こないだ言っていた不思議なタクシー都合付かないですかねえ?新幹線の切符代が一寸痛いもんで…」
―おい、あれはだなあ、時空を超越したタクシーなんだゾ!それに私しか乗車出来ない事になっているんだ…ン?き、君は誰だっけ?
「そういうオジサンこそ…」
―よし、では少し、静かにしていようか、未分(まだわかれ)さんことインヴィシブル・マスターにその辺のところを聞いてみることにするよ…
・・・・(待つこと数分)
チーン…出たぞ!鈍行かドリームバスが有るじゃないか、というお告げだ。人生の表側と裏側を混同するな、とのことだ。
良かった。あんなものに乗ってたらケツが居たくてかなわん!
「僕も、その未分さんと交流してみたいものだな…」
―バカを言っちゃあイカンよ!交流しているからこそ、こうして会えるんじゃないか!君はもっと自覚をする必要があるね。」
「ウン、分かったよ自分に覚めたらいいってことだね!」
―何だって¡…
(いやあ、そのとおりでありすぎる、もう隠し切れない感じが垣間見えてます。当時巷では”不思議なピーチパイ”と言う曲が流れ始めていました)
続く
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