からくり出張所

様々なからくりを徒然なるままに書くつもりです。
明るく楽しい趣味Blogが目標。
毎日ほっこりと。(^0^)

台車に着手しました

2009年07月08日 23時27分52秒 | ライブスチーム

 浅草から速攻で帰宅した昨晩は思わぬ地元会合となり覆面企画話で盛り上がりました。そのうちこの特集も考えなければと思います。赤堤生涯学習センターにスカウト?されて以来様々な方にお目にかかります。 数十年住んでいても知らない話ばかりで新鮮な驚きが続く最近であります。 おかげで何となく気忙しい日々になっていますが、仕事はちゃんとしておかなければすぐクレームが来て趣味禁止令が出てしまいそうです。そんなことにならぬようお仕事にも気合いを入てています。(笑)

 という次第で今日もちょこっと仕事と来客対応。 やればやるほど次の仕事が見えてきてキリがありません。 明日のために仕事を残して夕食後工場に潜りました。 前回組み上げた主台枠がポツンと寂しそうだったのでとうとう台車に手を付けてしまいました。

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 台車組み立て図はこんな具合なので意外に簡単そうです。しかしながら元の台車のゴリゴリしたギアの感触に衝動的に全分解し、自分のいつものやり方で組み上げてみました。 元の台車は全く油気がなかったので作業は楽でしたが、ヤスリのかけ過ぎやねじ切ったネジが・・・ この箇所は結局ピンバイスで穴を開け、再度タップを立てました。この箇所のネジはロックタイトを付けて締めておきました。 再組立はあっという間に終わってしまいました。が、調整が面倒でした。この調整を前作者は真面目にやっていなかったようです。 底部バネ付きの梁が削りすぎてあったせいで台車を完全に矩形にするのに調整が大変です。 ほんの僅かヤスルようにと書いてあってもぐいぐい削るんですね。(苦笑)

Dc071013 (この写真、7/10に追加しました。)  動輪の片側にはこのように歯車が付いています。横軸のベベルギアとこの動輪のギアで回転方向が90度変化するわけです。1977年の阿里山SHAYでは亜鉛ダイキャストだった歯車が1984年には真鍮?に変わっていました。歯車同士の組み合わせは微妙で僅かにずらしてしまうとゴリゴリ感が出てきます。とりあえず軽く回転するように仕立てましたが、ある程度運転したらまた調整するんでしょうね? 動輪はステンレス製で左右動輪は絶縁されています。LGBと混在させることを考えたのでしょうか?

Dc070812 再組立し、グリスアップした台車です。スルスルと動くようになったらさすがに嬉しいですね。これをあと二台やらなければなりません。最後の台車は軸動ポンプ付きなので少々真面目にやらなければなりません。 その次は水圧試験用にテンダーを先行して作るつもりです。

本日は手元の写真で時間切れです。 思いがけず一歩進んだ本日でした。

工場の夜間作業は一年ぶりだったかも知れません。しかしながらこれに味をしめて度を過ぎないようにしなければいけないなと思いました。頑張ると大抵工事ミスしてしまうからです。


最初の一歩

2009年07月05日 23時30分55秒 | ライブスチーム

ふと上を見上げれば、ノウゼンカズラが始めて咲きました。つる薔薇の邪魔にされ切られ続けられたのでなかなか伸びることが出来なかったようです。今年は何時の間にかスルスルと上に行き、気が付いたら彩り良く咲いてくれました。

Dc070401 菜園化した今年は緑一色の寂しい庭になってしまいましたが、このような色があると嬉しいものです。ミニトマトもそろそろ赤くなり始めたのでいよいよ猛暑間近でしょうか?

話は変わって今日は吉祥寺北裏鐡道7月運転会でありました。 ところが昨日懸命に機関車を分解して部品化に励んでいたせいか、運転する気合いが出ません。結局エンジンのみ持ち込んで皆さんに評価して貰うことにしました。 機関車はまあとにかく甘い組み立てだったのでばらすのに大汗かいてしまいました。ライブスチームはメンテナンスが発生するので分解のことも考えて組み立てておかねばならないというのが鉄則のようです。 細かい清掃はこれからですが、まあうまく分解できておめでとうというところです。

このライブスチーム、Western Maryland SHAY No.6号機の運転を実際に見た人は意外に少ないようで早く仕上げてと云うご意見も拝聴しました。私自身もビデオでは見たものの実物の走行はまだです。 分解して分かったのはボイラーが初めて見る特殊な構造です。早く進めたいのは山々ですが、オリジナルの組み立てミスを修正しつつ進めざるを得ないのでのんびりした工程になると思います。 運転会に持ち込んだこのエンジンがエアで無事回ったことについては長老からラッキーだというお言葉を頂戴したので一安心というところです。

Dc070502 船舶用縦型エンジンを機関車に転用しギアで減速してパワーアップしたたのがSHAY型機関車の始まりです。このエンジンは更に大型蒸気機関模型になります。単品で手に取るとズシリと重く感じます。 (広角側で撮ったので樽型に歪んでいます。曲がってはおりません。ハイ)

運転会から戻り、最初の組み立て工程に取り組んで作業勘を取り戻しておくことにしました。 始めの作業は比較的楽なものです。と云うのも毎回水平を出すのに大変気をつかう主台枠組み立てがこの機関車に限っては組立済みで提供されているからです。

Dc070407 上下構造物を全部取り去った主台枠です。全く火やエアを入れていないので奇麗なままだったのが救いです。前部連結器部分はそのまま使えるので締め直しをしました。これが再生スタート時の姿です。

Dc070515台車にある軸動ポンプとテンダーの手押しポンプやボイラー注水弁をつないだ注水系配管を仕上げてから前後台車梁を取り付けました。 センターピンの位置でSHAYのボイラーは偏心していることが分かると思います。

元の機関車の問題点は云えば切りがないくらいあります。いずれ組み立て記録を私のHPに書くつもりですのでその際愚痴ろうかと思います。 それはともかく、此の時代のライブスチームの組み立て記録をウェブで見ることは恐らく稀だと思います。 ライブ仲間のBigboyの再生記録は大変貴重な内容だと楽しみに拝見しています。 この機関車の再生メモもそうありたいと思うのですが、なかなか難しそうです。

ところで、この注水系配管が何故かグニャグニャに曲がっていたのは不思議でなりません。経験談として云えますが、ボイラーを搭載する段になって慌てて曲げたとしか思えません。(苦笑)  注意深く直線に直したつもりですが、私の腕前ではこんなところで勘弁して貰います。

機関車再生の第一歩としてはまずまずのスタートと思いますが、気を抜くと基本的な間違いをしてしまいそうです。 作業に集中できなくなれば直ちに休止と云うことを繰り返して行くべきであることを思い出しました。のんびりと焦らずやることが一番のようです。 明日から再び用が続きそうなのでしばらくこの状態のままでしょう。 残念ですけど。


憧れの機関車

2009年07月01日 21時18分38秒 | ライブスチーム

 遊び回った先々週の反動でこのところ殆ど出かけることもなく仕事モードで自宅に居ることが増えてしまいました。この間、その昔に買えずに涙した機関車情報が入り、どうしようかと揺れ動く期間でもありました。マニュアルを入手しチェック、結局適価な複雑系機関車であることも分かり思い切ってウチに呼び込んでしまいました。細かく見ると課題満載でありますが、再生プロジェクトを立ち上げるには最適な機材でありました。 30年近く気にしていた機関車なので少々駄目でも何とかしてあげなければという気持ちです。 時を同じくしてお仲間が私には真似のできない完全再生にチャレンジ中です。その記事を参考にさせていただきボチボチ進めてみようと思っているところです。 私の経過はいずれHomepageのネタにするつもりですが、ここではトピックス的なことを採り上げていくつもりです。

Dc062730 見かけはご覧のような機械の塊のような1984年頃発売された機関車模型ですが、その実、問題点が色々ありそうです。 キットを組み立ててまま長い期間放置したままになっていたようです。 幸か不幸か一度も火を入れられた形跡もなくオイルや煤の汚れもない新品もどきでありますが、動かさなかった機械は場合によっては始末に負えません。 当時完成品で供給されていたエンジンは別として全部バラバラにした上で組み立て直すつもりです。 こんな覚悟を決めると毎日に気合いが入ってくるから不思議ですね。(笑)

我が家には1982年に作ったギヤードロコのClimaxが今でも元気に活躍中です。是非ともペアで活躍させたいと思います。

この機関車は現在も 米国 West Virginia州 Cass Scenic Railroad で動いているようです。 この6号機の重さは160噸あり日本のC62をサイズや軸重でも超える大きさで現地ではBig sixと呼ばれています。たかが森林鉄道と云ったら恥をかいてしまう巨大なギヤードロコです。 彼の地の写真では、190cmある大男の頭がシリンダーの下部にも届いていません。狭い日本の機関車では考えられない山の中の機関車です。数年前に偶然手を入れたVHSテープにはまだ整備前のこの機関車、Western Maryland SHAY 6号機の工場入り光景が写っていました。これも何かの縁でしょう。(笑)

先年作成したC622と並べてみたところC62が気持ち大きめです。変だなと思いましたが、1/30縮尺でした。これは1/32なので実物はやはりWM-SHAYが大きいと云うことを模型でも認識しました。

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車体の横に付けられた縦型三気筒エンジンの力を左右に延びるシャフトで各動輪に伝える構造です。1:2のベベルギアで駆動方向を直角に変換し力を倍増しているので急勾配など何のそのの機関車です。 日本で有名なのは台湾・阿里山の18噸や28噸SHAYですが、こちらは重量160噸というからその巨大さを想像出来ると思います。

模型でも此の時代(1984年)のアスターはギヤードロコ供給に熱心でした。 このエンジンは、ボア10mm、ストローク12mmの小型機関車並みのエンジンサイズで、しかも三気筒なのでパワーは大型機並みです。 ギアでパワーアップした連結器出力は1.2kg程度、速度では比べるべくもありませんが、英国最強の四気筒機関車Duchessの1.08kgを越えるパワーです。 45mmゲージのライブスチームでは強力な機関車の部類に入ります。

Dc062705 エンジンを拡大して見ました。120度位相のクランクシャフトの軸受けにはボールベアリングが使われて前作の阿里山SHAYエンジンとは構造も含め天と地の差があります。 弁は実物と同じくスチブンソン弁装置と云う仕様です。 ただしこの機材はオイルタンクもカラカラで動かした形跡が全くないのが気懸かりです。 それにダミー空気圧縮機周りの配管がありません。ここだけでなく随所で手抜されているようです。 それに白い瞬間接着剤の跡・・・

という状態の機関車をこれから再生です。のんびりとストレスを溜めないように仕上げていきたいと思っています。 現在作業手順や必要部材を準備しているところです。これもまた楽しみですね。


運転室拝見(5)

2009年06月23日 21時45分36秒 | ライブスチーム

 ライブスチームの運転装置ご紹介シリーズの間が空いてしまいました。書いてる本人が忘れないうちに次に進めます。 このところ、全く動かしていないせいかも知れません。 前回は日本の雄、C622の運転室だったので次回は英国最強の機関車Duchessにするつもりでしたが、私のスチームがなかなか上がらないので「からくりメカニズム大家」Hさんの可愛い機関車を紹介致します。

Dc060704 木曾森林鉄道のボールドウィンです。山の中を木材満載の貨車を引いてコトコトと走っていた機関車です。近代化に名の下に何時の間にか消え去った愛すべき機関車です。この製品は多分80年代にアスターから出された初期製品です。今年はこの機関車を機能アップしたものが比較的安い値段で出されるようで既に予約した方がチラホラいるという噂です。 北裏鐡道への登場をお待ちしています。 この時代のものはシリンダーが亜鉛ダイキャストベースなのでちとひ弱かも知れませんね。 この個体は、完全整備がなされたのでガンガン走り回っておりました。 やはりこの趣味は、機能の理解と整備技術が必要であると思いました。

Dc060702 運転は二つのメインレバーを操作します。片方が停車時に燃焼を補助する通風弁、もう一方が速度を変化させる加減弁です。が、どちらがどれなのか失念しました。(ペコリ) この機関車は、走りたい方向に押し出すとその方向に走り出すスリップリターンクランク弁装置なので逆転弁は存在せず、操作は簡単です。

今年発売の新製品はオプションでスチブンソン弁装置と軸動式給水ポンプを付加できるので本格的な機関車に仕立て上げることが出来るようです。 夏のJAMには姿を見せてくれそうです。

 この古い機関車には圧力計、水位計もついており運転を楽しむには最適のものと思います。ログカーと最後尾には小型車掌車?を引かせると往時の雰囲気が感じ取れるのではないでしょうか。 そうそう、燃料がアルコールであるのも扱いやすい機関車といえる理由の一つです。

本日は簡単にこんなところでお終いとします。


北裏鐡道6月運転会

2009年06月07日 20時44分17秒 | ライブスチーム

 昨日の涼しさが嘘のような暑い日でした。気温の激しい変動は年寄りにはショックです。 とはいえ月に一度の運転会なので出撃しました。 駅のホームで赤堤生涯学習センターの女性大幹部に遭遇し運転会と申し上げたら眼が点のご様子でしたけど、常人から見ればやっぱり変かなぁ-?

10時、現地到着するなり、暑い暑いを連発してしまいました、心頭を滅却しても暑いものは暑いという未熟者で、真夏が思いやられます。午前中は線路が混んであることもあり雑談で過ごしました。 これがまた楽しいのです。ライブスチーム雀がこの業界の噂話で盛り上がります。 一族で出席のTさんが一歳半の後継ぎを紹介してくれましたが、おねぇちゃん二人も大変頼もしく、この先が思いやられます。いや、楽しみですね。(笑) 石炭炊きの初代C62を分解中だそうでデビューはいつでしょうか?

暑くて待機していたのですが、持ってきたスパム缶は重石としてくりさんのEveningstarに牽引されて走り回っていました。午後は燃料切れになるまで30分間快走したのでもう慣らし運転期間は終えたようです。 太い煙突と四本ノズルの効果で低速でも燃焼状況がいいのか安心できる機関車です。三気筒なので牽引力も充分です。 と書いたものの自分の汽車の写真がありません。動画ばっかり撮っていました。 次回は別の機関車を持って行けそうです。 帰宅後コンプレッサーを使いでしっかり整備しておきました。

さて本日はアスターホビーの方が二名参加、色々好きなことを聞かされご苦労様でした。こういう支援があると心強いし、下々の声が聞こえるのでメーカとしてもメリットがあるのではないかと思いますがいかがでしょうか。本日20両?程の機関車が居たと思いますが、アスター製品が9割ではなかったでしょうか。この製品があるので我々が楽しめていることを認識するとともにライブスチーム文化の一翼をキープして欲しいと思った次第です。

Dc060704 この木曾鐡道ボールドウィンで盛り上がりました。 これはHさんの大改装版ですが、この度新製品として姿を現すのを楽しみにしている人がチラホラおりましたが、さてどのような人を対象歳商品としたらブレイクするかと暑さの中で更にヒートアップしていました。 私は団塊世代の入門機にと思いますが、いかがでしょうか?

最初からシトロエンを買う初心者はいないのではないでしょうか(笑)

軸動ポンプやスチブンソン弁へ換装用キットもあるので小型ながらも意外にタフな機関車のようです。それに安そう??? あ、私はシトロエンに行きたいほうです。(苦笑)

Dc060706 これは中央シリンダー改造で復活なったOさんのBR44です。野太い排気音で走っておりました。

とこの程度しか撮っておりません。キャブフォワードやA4、Eveningstar、JNR9600などが走っていたようですが、よく見ておりません。それにKさんの機関車群も・・・ 重役出勤の報いでした。

ともかく突然の暑い一日、皆さまご苦労様でした。前々回運転した機関車をそのまま持ち込みましたが、更に好調になったのでいい一日でありました。 好調すぎて顔や腕は真っ赤になってしまいました。

週明けからの色々を一瞬忘れてしまった一日でありました。


運転室拝見(4)

2009年06月05日 22時28分21秒 | ライブスチーム

 汽車ぽっぽを始め趣味はこのところ公務優先で休止状態が続いております。こんな時は相変わらずシミュレーションモードで楽しもうと思います。 第四弾目の運転室拝見を書きながら考えてみました。

 45mmライブスチームはその小型さゆえに運転室の装置は必要最小限になっています。とは言えある程度の機能がなければ蒸気機関車を運転している気分にはなりません。本当はシンプルなものが扱いやすいのですが、ついつい複雑系を求めてしまうのはこの趣味を楽しんでいる仲間のちとひねくれた性格なのかも知れません。(苦笑) かくいう私もこの矛盾を楽しんでいるところです。

 前置きはさておき、本日は複雑系の紹介をやってみます。私のところにいる複雑な運転室を持つ機関車は国鉄型C622です。日本で最後に製造された蒸気機関車であるとで知られています。米国や欧州の機関車に比べて機構的、性能的には少々見劣りしてしまいますが、役所が決めた標準化仕様で製造したものなのでこんなところかも知れません。 デビュー当初は特急「つばめ」の牽引機として華々しく活躍したようですが、その終焉期には小樽-長万部間で急行ニセコの補機として使われました。現在は京都梅小路機関車博物館で生きた蒸気機関車として展示されています。 数年前、この機関車を作る機会が幸運にも与えられたので随分楽しんで作りました。作成記録はHomepageをご覧下さい。

作成後の試運転写真です。

C622 この機関車は、これまでのアスター製品と異なり新しい機構を幾つか備えています。この設計が良かったのか悪かったのかこれから評価されていくと思われますが、作る立場から云えば面白い機関車でした。少々凝りすぎていたような気もしていますし、長い期間採用されてきたライブスチーム構造の定石を捨てた設計でした。このことについてもここに書いた記憶があります

従って運転室も新しい機能を幾つか備えているので操作を覚えるまで戸惑った記憶があります。

C622_cab 随分火を入れておりませんが、何時でも運転OKです。火室扉を開いた状態で写しています。中央横向きの黒いレバーが加減弁です。その裏に隠れた右のボタンが汽笛弁、左側上のダイヤルが通風弁、その左下の突起のあるダイヤルが寒冷期のガス発生を補助する蒸気ヒーター弁、左の黒い回転ダイヤルが逆転機です。 その上にある水平の棒はシリンダーの凝結水を排出するドレイン弁レバーです。これを上下することで作動します。 火室扉下の真鍮部品はガスバーナーです。 この機関車は石炭で運転可能なのでガスバーナーから火床へ換装できます。このため火室の下には石炭殻をキープする灰箱を持っています。灰を排出する底板を開閉するレバーが運転室床板左下にありますが、この写真では不鮮明ですが、次の写真では分かるかも知れません。

以上の説明をもう少し立体的に見るために次の写真を参考にして下さい。

C622d_cab 運転室のナンバープレート直下にボイラーの水を排出する排出弁と給水をコントロールする給水弁が見えています。45mm模型でこの有様ですから大ゲージ模型では大変です。 ましてや本物は気の遠くなる数のレバーや操作ダイヤル、メーターがあります。一人前の機関士になることの大変さが分かります。 この模型ですらたまに運転すると確実に操作を間違ってしまいます。(苦笑) まだまだ精進が足らないようです。

駆け足で思いついたことを記述しましたが、いかがてしたか。模型とは云えここまで複雑になると楽しみも倍増します。  機関車に興味のない皆さま、ここまでお付き合いいただいてありがとうございました。

次の日曜日は運転会です。さて何を持って行くかまだ決めかねているところです。


運転室拝見(3)

2009年05月31日 10時14分42秒 | ライブスチーム

 やっと日曜日という感ありの一週間でした。昨日は身内の嬉しい話でドタバタしておりましたが、ホッとしたところです。仕事の課題は当面続きそうな情勢です。頭は痛いのものの一つずつ解決していく外なさそうです。

宿題を忘れるためのブログ書き   と云う心境です。(汗)

その延長で運転室紹介の続きです。何にしようかなと思いましたが、20数年ぶりにライブスチームを再開するきっかけとなった国鉄九州型9600を採り上げてみました。この機関車はライブスチームとしての機能がほぼ盛り込まれている機関車でアスターの傑作機の一つだと思います。運転までのプロセスの楽しみといったん走り出したら車体に似合わぬ牽引力があってバランス良く設計されている機関車です。私のもので国鉄二軸貨車24両。知人の機関車は42両牽いたとのことでした。

9600 「あ、この機関車は見たことある。」と思い出される方も多いと思います。私の場合は長崎本線・佐賀駅の転車台のあった近辺や唐津線方面でよく見かけました。筑豊にも沢山いたようです。 ところが当時は実物には殆ど興味なかったので記憶も曖昧です。 こんな潜在感がこの機関車を作りことになった原動力だったかも知れません。その作成過程や構造はこちらをご覧下さいボイラー構造はこちらです。

さて肝心の運転室ですが、次のような姿です。

9600_cab 目立っているのは中央下部の火室扉です。これは下開きに開けることが出来内部のバーナーに直接点火できるのでスタートが楽です。圧力計の隣がアクセルである加減弁その右のピンの付いたダイヤルが通風弁、その下の波付きの細長いものは汽笛を鳴らす汽笛弁です。

圧力計下の円盤が前進後進・蒸気供給タイミングを調整する逆転弁、その下にちょっと見えている穴付きの金属板がドレイン弁レバーです。発車の際にシリンダーに溜まった凝結水を排除する弁の開閉をするものです。実車が発車する際に蒸気が左右に噴き出しているのはこの弁を操作しているからです。 このようにほぼ全機能を備えているこのライブスチームは捨てがたい逸品です。欠点はボイラーの水を抜くための排水弁がないことです。運転が終わると安全弁を外し逆さまにしてお湯を出さなければなりません。これは苦しい。(汗)

96003_cab ついでですけど組み立て途中の写真を見つけたので参考までに載せました。

 右端にピンぼけて写っている出っ張りは、水圧ポンプにつながる給水弁です。もちろん軸動ポンプで運転中でもボイラーに給水は続けられています。

こんなところでしょうか?気が付いたら追記しておきます。写真の使い回しをしているようだなとちと気が咎めていますが、御容赦下さい。


特報Bigboy

2009年05月28日 11時01分09秒 | ライブスチーム

 仕事の合間で書いているのか書いている合間に仕事をしているのか分かりませんが、汽車ぽっぽ仲間がとうとう待望の機関車製作に着手。これは楽しみです。ところでBigboyという機関車をご存じですか?

Dc112431 ごらんの4-8-8-4の車輪配置の巨大な機関車です。45mmゲージで20kgあったと思います。

この機関車は20年以上前にアスターから発売されたものですが、今でも快走しているのをよく見かけます。これは2年前の裾野JGRでの光景です。奥の鉄橋は5インチゲージです。 ところがこの機関車が同好の士の手により組み立てられた頃はウェブやデジカメは存在しなかったので製作記録を見ることは殆どありません。

 今回美品を入手した知人は、多分動くであろう機関車を全分解し始めから組み立てるという快挙に挑戦しています。この機関車がどのような構造になっており、組み立てのポイントはいかにという希有なことを拝見出来そうで楽しみです。  本日からその記録を公開されたようなのでサイトを見るのが楽しみになりました。是非とも快調な機関車に組み立てられて某所で運転されることを楽しみにしています。

我が鐡道ではその巨大さと過大な予算のため存在し得ない機関車ゆえに、このようなことを書いておりました。 我が手で製作している気分になって拝見させていただこうと思っております。

余談ですけど、ウチにいるBigboyは、古い9mmゲージですが、それでも巨大な機関車です。かろうじてレイアウトを走行しております。いや、Bigboyを走らせるために数カ所地形を変更してしまいました。おかげで走行不能な車両がほんの一握りになっております。 ゲージの大小を問わず一度は手にしてみたい機関車の一つです。

Dc061399 だいぶ以前に試しに配置したシーンです。国鉄型と並べてみたら面白かったかも知れません。


運転室拝見(2)

2009年05月25日 21時19分15秒 | ライブスチーム

シンプルイズベスト

留守番でハイボールを飲みつつ書いています。ハイボールとは鉄道の世界ではオールイズOK、つまり青信号であります。その昔信号として 丸い球を上げたとのことです。

ところで運転室シリーズ二回目は、酔眼朦朧として書くには最適の単純な運転室です。既に我が機関区から去って某千葉方面機関区で働いている機関車にRUBYというものがあります

Ruby 実にシンプルな機関車でブタンガスを燃料に20分は動いてくれます。この機関車は5-10分あれば運転を楽しめるのが最大の利点でした。運転室はこのように単純です。そして1.5mという急カーブも難無くこなしてしまいます。

Ruby_cab 調整するレバーは二つです。中央が加減弁で出力というか速度制御に使います。右側のレバーが逆転弁です。これで前進と後進を決めます。 そして左側のレバーは左側の黒いガスタンクからのブタンガスの火力制御の用です。つまり、水を入れ火を付け、圧力が上がって安全弁が噴いてきたら加減弁を開くと動き出します。

動かし方によってはバーナーが消えたり、空釜を焚きそうになったりと難しいのですが、動き始めたらよく走り回ります。シンプルイズベストの見本のような機関車です。

こんな単純な機関車では物足りないという声も聞こえそうですのでとっておきの単純な運転室を持つお気に入り機関車を紹介します。

Jumbo 英国のJUMBOです。見かけによらず強力なのでこの名前が付いたと英国通が語っていました。 時期的にはシャーロックホームズ時代の機関車です。 スリップリターンクランクという簡略型弁装置ですが大変よく動きます。私にとっては初めての英国型機関車で歯切れのいいブラスト音で走るので意外な宝物です。そしてこの機関車のおかげで英国型のなんたるかに目覚めてしまいました。

この機関車の運転席は意外に単純で次の通りです。

Jumbo_cab_2操作するのは二つのレバーのみです。向かって右の丸いレバーは、通風弁です。この機関車はアルコール炊きなので停止している時には煙突から燃焼ガスを排出し燃焼を助けるために作動させます。

左のレバーは加減弁です。この操作で出力を制御します。火室はダミーです。押した方向に走り出すので逆転弁はありません。 この型式の機関車は模型の世界では大変多いと思われます。 このボイラー型式は、ライブスチームのために開発したというC型で効率のいいボイラーです。ライブスチームのボイラー色々はHPに書いております。興味ある方はご覧下さい。

この機関車を最初に見た時は不細工な姿だなと感じたのですが、走行性能の良さですっかり気に入っております。

人間アルコールエンジンとなった今夜は眠いのでこの程度で退散です。(汗)

次の機会は、もう少し複雑な運転室を紹介したいと思います。


運転室拝見(1)

2009年05月22日 22時06分58秒 | ライブスチーム

 最近の本業であるライブスチーム作成も先日のアスタ-ホビー訪問を機に急速に減速し、まるでリーマンショックの再来であります。縁起でもないので本日は床屋からお寺に回ってお墓参りで厄払い。更には整体で軽快になったおかげで趣味の企画を沈思黙考しおりました。(笑)

で、思いついたことは、蒸気機関車の運転室拝見 講座です。  これまで自分のものも含めて様々な機関車を見てきたのですが、運転室の記録はありません。45mmゲージは単純なのでまあいいかとかってに思っていたようです。 ところが手持ちの写真を見直すと色々あって面白いことが分かりました。設計者の個性が表れるようでもあります。 内容としては我がHPのネタでありますが手っ取り早いブログで時折紹介してみることにします。いずれHPに格納しておきます。

最初は我が家に昭和57年以来鎮座しているClimaxです。全動輪を駆動する6WDの歯車の固まりといえる機関車です。詳細はここをご覧下さい

Climax

この機関車はブタンガスを燃料にしており、燃焼時には既に空気と混合されておりガスの圧力で煙突から排気されます。従って燃焼を助ける通風弁がないので一般的なアルコール焚きよりも単純な運転室です。

Climax_cab

最上部のマイナス型ネジは軸動ポンプからの給水をON・offしボイラーの水位をコントロールする給水弁です。水は後方のテンダーから床下の銅管を経て軸動ポンプでボイラー圧力以上に加圧され注水されます。 その際、左側のナット内にある逆止弁からボイラーに入ります。 給水弁を開くと逆止弁が働き下から立ち上がる銅管から給水弁を経て青緑色のシリコンチューブの水路が出来るので余剰水はテンダーに戻ります。 給水弁直下の半分見えている黒い回転部が加減弁です。 ボイラーからの蒸気をエンジンに送るための弁です。その出力は加減弁の回転角度で決まります。

左側のガラス管がボイラーの水の位置を示す水位計、右側に延びるレバーは前進後進や速度を制御する逆転弁です。この機関車はラジコン化しているのでこのような姿です。 そして中央左下に出ている棒はガスバーナーの空気穴を調整するためのものです。 これがこの機関車の運転室の全てであります。単純ですがいずれも重要な働きをしています。

そうそう、右上のメーターは圧力計です。5kg/cm2までの目盛りがありますが、4kg/cm2弱で安全弁が噴き上がります。これも重要な部品の一つですね。安全弁は後方のドームの中に2個隠されています。

我が家で一番古いライブスチームを紹介してみました。ガス燃焼のコツを覚えれば意外に簡単に運転できる機関車です。でもこれが大変なんです。寒冷期には気化しづらく、盛夏にはデンダーのガスタンクへの注入が難しくていつも泣いています。(汗) それでも難しいことの解決が楽しみなのも趣味です。仕事とは180度違っているから不思議です。

無事安定すると30分近く走行してくれます。給水ポンプの利きも充分で負荷がない場合は溢れ気味になります。

初回につき装置の説明も入れて運転マニュアル的な内容になりました。 小型ライブスチームとはどのようなものかを知っていただければ幸いです。そして興味を持つ人が一人でも増えれば嬉しいなと思います。 第一弾はこんなところでおわりましょう。

ここまで読んでいただきありがとうございます。