春のマイラー№1決定戦の第57回安田記念。
コンゴウリキシオーが先手を奪い,香港のエイブルワンがこれを追って前半の800メートルが45秒9。ミドルペースのレースになりました。
逃げたコンゴウリキシオーが直線に入ると一旦は後続との差を広げ,このまま逃げ切るのかと思われましたが,インの4・5番手で控え,直線では馬場の中央まで持ち出したダイワメジャーが馬体を合わせるように接近。ゴール間際で計ったようにこれを捕えて優勝。コンゴウリキシオーが2着に逃げ粘り,2馬身半離された3着には好位から外を伸びたジョリーダンスが入っています。
優勝したダイワメジャーの母系はスカーレットインクの一族。馬と上原博之調教師は昨年のマイルチャンピオンシップ,安藤勝己騎手は桜花賞以来の大レース優勝。この馬は瞬発力の勝負となると弱く,スローペースを苦にする面がありますが,今日はコンゴウリキシオーがある程度のペースで逃げ,そういうレースとならなかったのがおそらく最大の勝因。インに控えて外に出し,後続を確かめてから追い出し,最後は再び左に寄せてコンゴウリキシオーに合わせていった安藤騎手の騎乗も完璧だったと思いますし,ドバイ帰りながらしっかりと仕上げた上原調教師の手腕も称えられるべきでしょう。
2着のコンゴウリキシオーもダイワメジャーと似たタイプで,今日は目標になってしまった分の負け。ずっと中距離路線で戦ってきた馬ですが,ここ2戦の成績からはマイラーと思われ,この路線では今後も活躍しそうです。勝ち馬程度の器用さが身につけばさらにいいでしょう。あと,余談ですが僕もいささか心を痛めているのであえて書きますが,この馬が勝っていたらレース後のインタビューを巡って一悶着あったかもしれず,ほっとしている人もいるのかもしれません。
香港勢はいい競馬ができませんでした。この4頭は前走で同じレースに出走していたのですが,これはエイブルワンが極度のスローペースで逃げ切ったレースで,前半から早いラップが連続した今日のレースに対応できなかったものと思われます。
それでは人間の精神による事物の知覚についても,それが混乱した観念であるということを,今度はしっかりと『エチカ』に訴えて証明していくことにします。知覚には,外部の物体の知覚と,自分自身の身体の知覚の二種類があるわけですが,まず先に,第二部定理一七における,外部の物体についての知覚からいきます。これは第二部定理二五です。
「人間身体のおのおのの変状[刺激状態]の観念は外部の物体の妥当な認識を含んでいない」。
おのおののというのは,個々の,あるいは個別のということでしょう。
第二部定理一七から分かるように,人間の身体がある外部の物体Xから,Xの本性を含むような仕方で刺激される場合,この刺激状態の観念がその人間の精神のうちに生じます。その観念は,この外部の物体Xが現実的に存在している,つまりこの人間にXが現前しているという観念なのですが,この定理でいわれているのは,このとき,このXの観念を,人間の精神は十全に認識していない,すなわち,人間の精神のうちにあるこのXの観念は十全な観念ではないということになります。したがって,この定理が,人間の精神による事物の知覚が十全な観念ではない,よってそれは混乱した観念であるということ意味を表しているということについてはこれで問題がないものと思います。
コンゴウリキシオーが先手を奪い,香港のエイブルワンがこれを追って前半の800メートルが45秒9。ミドルペースのレースになりました。
逃げたコンゴウリキシオーが直線に入ると一旦は後続との差を広げ,このまま逃げ切るのかと思われましたが,インの4・5番手で控え,直線では馬場の中央まで持ち出したダイワメジャーが馬体を合わせるように接近。ゴール間際で計ったようにこれを捕えて優勝。コンゴウリキシオーが2着に逃げ粘り,2馬身半離された3着には好位から外を伸びたジョリーダンスが入っています。
優勝したダイワメジャーの母系はスカーレットインクの一族。馬と上原博之調教師は昨年のマイルチャンピオンシップ,安藤勝己騎手は桜花賞以来の大レース優勝。この馬は瞬発力の勝負となると弱く,スローペースを苦にする面がありますが,今日はコンゴウリキシオーがある程度のペースで逃げ,そういうレースとならなかったのがおそらく最大の勝因。インに控えて外に出し,後続を確かめてから追い出し,最後は再び左に寄せてコンゴウリキシオーに合わせていった安藤騎手の騎乗も完璧だったと思いますし,ドバイ帰りながらしっかりと仕上げた上原調教師の手腕も称えられるべきでしょう。
2着のコンゴウリキシオーもダイワメジャーと似たタイプで,今日は目標になってしまった分の負け。ずっと中距離路線で戦ってきた馬ですが,ここ2戦の成績からはマイラーと思われ,この路線では今後も活躍しそうです。勝ち馬程度の器用さが身につけばさらにいいでしょう。あと,余談ですが僕もいささか心を痛めているのであえて書きますが,この馬が勝っていたらレース後のインタビューを巡って一悶着あったかもしれず,ほっとしている人もいるのかもしれません。
香港勢はいい競馬ができませんでした。この4頭は前走で同じレースに出走していたのですが,これはエイブルワンが極度のスローペースで逃げ切ったレースで,前半から早いラップが連続した今日のレースに対応できなかったものと思われます。
それでは人間の精神による事物の知覚についても,それが混乱した観念であるということを,今度はしっかりと『エチカ』に訴えて証明していくことにします。知覚には,外部の物体の知覚と,自分自身の身体の知覚の二種類があるわけですが,まず先に,第二部定理一七における,外部の物体についての知覚からいきます。これは第二部定理二五です。
「人間身体のおのおのの変状[刺激状態]の観念は外部の物体の妥当な認識を含んでいない」。
おのおののというのは,個々の,あるいは個別のということでしょう。
第二部定理一七から分かるように,人間の身体がある外部の物体Xから,Xの本性を含むような仕方で刺激される場合,この刺激状態の観念がその人間の精神のうちに生じます。その観念は,この外部の物体Xが現実的に存在している,つまりこの人間にXが現前しているという観念なのですが,この定理でいわれているのは,このとき,このXの観念を,人間の精神は十全に認識していない,すなわち,人間の精神のうちにあるこのXの観念は十全な観念ではないということになります。したがって,この定理が,人間の精神による事物の知覚が十全な観念ではない,よってそれは混乱した観念であるということ意味を表しているということについてはこれで問題がないものと思います。