第62回クイーン賞。
逃げることが予想されていたトーコーヴィーナスが発走後に外へ外へと行きたがる素振り。このため外枠の馬たちの中には不利を被ったものがあったかもしれません。発走後の直線が長いこともあり,徐々に立て直して内に入っていったトーコーヴィーナスが先手は奪い,予想された展開に。隊列が概ね定まったのは向正面に入ってから。単独の2番手にノットオーソリティ。3番手はマイティティーとトロワボヌールの併走。ララベル,ミスミランダー,リンダリンダ,タイニーダンサー,ヴィータアレグリアの順で追走。この後ろにジュエルクイーンとケイティバローズが並び,少し差がある後方3番手にタイムビヨンド。残りの2頭は取り残されました。最初の800mは48秒0のハイペース。
3コーナーを回るとノットオーソリティがトーコーヴィーナスを交わして先頭に。さらに外からトロワボヌールが迫り,直線の入口ではノットオーソリティを交わして先頭に。コーナーでいい勢いで追い上げてきたタイニーダンサーが直線では2番手になり,一時的にはトロワボヌールとの差が詰まりましたが,フィニッシュに向けてはまた差が開いていき,早め先頭のトロワボヌールが快勝。タイニーダンサーが3馬身差で2着。大外から最もよい伸び脚を発揮したタイムビヨンドが半馬身差まで迫って3着。
優勝したトロワボヌールは昨年のスパーキングレディーカップ以来の勝利で重賞3勝目。第60回に勝っていてクイーン賞は2年ぶりの2勝目。メンバー構成だけでいえば負けられないところ。ハンデ差があったことと,昨年末に故障があり,今年の10月まで長期休養していたため,以前の能力を取り戻せているかという2点が懸念材料でしたが,それらを払拭しました。レース内容と斤量差から着差以上の強さがあったと判断するのがおそらく妥当で,かつてのように牝馬同士ならもっと上のレベルで戦っていけそうです。母は2003年のクイーンカップを勝ったチューニー。Trois Bonheurはフランス語で3つの幸福。
騎乗したクリストフ・ルメール騎手はクイーン賞初勝利。管理している畠山吉宏調教師は第60回以来2年ぶりのクイーン賞2勝目。
フーゴー・ボクセルは書簡五十五で,幽霊は霊の一種であるから神Deusに類似するといっていました。これはスピノザの哲学に則していえば,幽霊は思惟の様態cogitandi modiであるから,少なくとも思惟の様態でもあるから神に類似しているといっていると解せます。また,デカルトの哲学における実践的側面においては,人間の身体corpusは人間の精神mens humanaによって統御されなければならないものです。このことからかれらは,人間の身体がほかの物体corpusより完全であるか否かについては,あまり重きを置いていないと理解しても差し支えないだろうと思います。少なくとも人間の身体と人間の精神とを比較したときには,精神の方が完全であって身体の方が不完全であるとみなしているであろうからです。要するに人間の身体より完全な様態が存在するということについては認めているのですから,もしもあらゆる物体の中では人間の身体が最も完全であるとかれらが主張したとしても,このことは,かれらが人間はほかの様態よりも完全であると主張する場合には,無視してよい要素になると僕は考えます。
幽霊が精神を有するということについてはボクセルは是認するのではないかと僕には思えます。ですがそのときにボクセルが念頭に置いているのは人間の幽霊のことだと僕は解します。したがっておそらくボクセルは幽霊が精神を有するということについては肯定するでしょうが,それは人間が精神を有することを認めているのと同じことだと考えます。そしてたぶんそのことが,人間がほかの様態よりも完全である,他面からいえば人間的本性が神的本性のうちに優越的にeminenter含まれているとボクセルが主張する根拠になっているものと思われます。つまり人間は精神を有するからほかのものより完全であるとボクセルは認識しているのです。したがってボクセルがそこでいっている人間というのは,精神を有するものというのと同じ意味だと解釈しておきます。つまりスピノザがすべてのものが精神を有するというのに対して,ボクセルは人間だけが精神を有しているといっているのだということです。
フェルトホイゼンLambert van Velthuysenの人間観も,ある程度まではボクセルの人間観に類似していると僕は思います。
逃げることが予想されていたトーコーヴィーナスが発走後に外へ外へと行きたがる素振り。このため外枠の馬たちの中には不利を被ったものがあったかもしれません。発走後の直線が長いこともあり,徐々に立て直して内に入っていったトーコーヴィーナスが先手は奪い,予想された展開に。隊列が概ね定まったのは向正面に入ってから。単独の2番手にノットオーソリティ。3番手はマイティティーとトロワボヌールの併走。ララベル,ミスミランダー,リンダリンダ,タイニーダンサー,ヴィータアレグリアの順で追走。この後ろにジュエルクイーンとケイティバローズが並び,少し差がある後方3番手にタイムビヨンド。残りの2頭は取り残されました。最初の800mは48秒0のハイペース。
3コーナーを回るとノットオーソリティがトーコーヴィーナスを交わして先頭に。さらに外からトロワボヌールが迫り,直線の入口ではノットオーソリティを交わして先頭に。コーナーでいい勢いで追い上げてきたタイニーダンサーが直線では2番手になり,一時的にはトロワボヌールとの差が詰まりましたが,フィニッシュに向けてはまた差が開いていき,早め先頭のトロワボヌールが快勝。タイニーダンサーが3馬身差で2着。大外から最もよい伸び脚を発揮したタイムビヨンドが半馬身差まで迫って3着。
優勝したトロワボヌールは昨年のスパーキングレディーカップ以来の勝利で重賞3勝目。第60回に勝っていてクイーン賞は2年ぶりの2勝目。メンバー構成だけでいえば負けられないところ。ハンデ差があったことと,昨年末に故障があり,今年の10月まで長期休養していたため,以前の能力を取り戻せているかという2点が懸念材料でしたが,それらを払拭しました。レース内容と斤量差から着差以上の強さがあったと判断するのがおそらく妥当で,かつてのように牝馬同士ならもっと上のレベルで戦っていけそうです。母は2003年のクイーンカップを勝ったチューニー。Trois Bonheurはフランス語で3つの幸福。
騎乗したクリストフ・ルメール騎手はクイーン賞初勝利。管理している畠山吉宏調教師は第60回以来2年ぶりのクイーン賞2勝目。
フーゴー・ボクセルは書簡五十五で,幽霊は霊の一種であるから神Deusに類似するといっていました。これはスピノザの哲学に則していえば,幽霊は思惟の様態cogitandi modiであるから,少なくとも思惟の様態でもあるから神に類似しているといっていると解せます。また,デカルトの哲学における実践的側面においては,人間の身体corpusは人間の精神mens humanaによって統御されなければならないものです。このことからかれらは,人間の身体がほかの物体corpusより完全であるか否かについては,あまり重きを置いていないと理解しても差し支えないだろうと思います。少なくとも人間の身体と人間の精神とを比較したときには,精神の方が完全であって身体の方が不完全であるとみなしているであろうからです。要するに人間の身体より完全な様態が存在するということについては認めているのですから,もしもあらゆる物体の中では人間の身体が最も完全であるとかれらが主張したとしても,このことは,かれらが人間はほかの様態よりも完全であると主張する場合には,無視してよい要素になると僕は考えます。
幽霊が精神を有するということについてはボクセルは是認するのではないかと僕には思えます。ですがそのときにボクセルが念頭に置いているのは人間の幽霊のことだと僕は解します。したがっておそらくボクセルは幽霊が精神を有するということについては肯定するでしょうが,それは人間が精神を有することを認めているのと同じことだと考えます。そしてたぶんそのことが,人間がほかの様態よりも完全である,他面からいえば人間的本性が神的本性のうちに優越的にeminenter含まれているとボクセルが主張する根拠になっているものと思われます。つまり人間は精神を有するからほかのものより完全であるとボクセルは認識しているのです。したがってボクセルがそこでいっている人間というのは,精神を有するものというのと同じ意味だと解釈しておきます。つまりスピノザがすべてのものが精神を有するというのに対して,ボクセルは人間だけが精神を有しているといっているのだということです。
フェルトホイゼンLambert van Velthuysenの人間観も,ある程度まではボクセルの人間観に類似していると僕は思います。
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