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脳動脈瘤 その28 外科手術が難しい動脈瘤:大型・巨大動脈瘤 治療の工夫3

2021年03月28日 | 動脈瘤
前回の続きです。
大型脳動脈瘤のクリッピングには時間がかかることがあります。
周辺の血管や神経との癒着を剥がしたり、複数のクリップを使用するためです。
この間に脳に血流が途絶えるのを防ぐためにどうするか?
そう、先にバイパスをしておくのです。

その26で紹介した動画でも先に血管をつないでいたと思います。
それは上の図のように、血流を止めている間にバイパスから脳に血流が流れるため、じっくりと動脈瘤の処置を行うことができるからです。
このひと工夫が治療の安全性を大きく高めるのです。

しかしまだ問題があります。
動脈瘤が巨大な場合や、深い場所にある場合、クリップができない場合があるのです。
できるとしても大きなリスクを伴うこともあります。
そのような場合にどうするか?
次回紹介します。
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1 コメント

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論理的ですね (たいぞう)
2021-03-29 18:55:53
脳の治療をこんなに理論的にされていることに驚きました。「ラストドクターの経験と勘」っていうものかと思っていました。でもこの方が安心できますね。
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