大沢在昌氏のハードボイルド小説である。
何とはなしに読んでみたのだが面白かった。
大沢氏と言えば新宿鮫くらいしか知らなかったのであるが、
いろんなシリーズがあるみたいなので続けて読んでみようと思う。
読書の秋だしね~。
映画は真田広之主演。
さて「悪魔には 悪魔を」である。
アメリカから20年ぶりに日本の故郷に戻った加納将。
待ち構えていた男に双子の兄である良の消息を調べるように言われる。
その男は麻薬取締官であり、兄の良は潜入捜査の途中で消息を絶っていた。
将は20年も会っていない良が麻薬取締官になっていた事にも驚くが、
18歳の時に別れた兄が、どんな様子なのかも知らなかった。
少年時代の将は不良であり、優等生だった兄の罪を被って、
故郷を離れ、流れ流れてアメリカで傭兵となっていた。
良はそれに負い目を感じておりずっと将の事を心配していたのだが、
将の方は何とも思っていなかった。
将は兄を探すために兄に成りすまして麻薬組織に近づき情報を得る。
謎の新興麻薬組織と敵対する暴力団、麻薬捜査官と警察、
ベトナム人グループが黒幕なのか? 誰が信用でき誰が裏切り者なのか?
なかなか面白かった。