![]() | がん放射線療法ケアガイド― 病棟・外来・治療室で行うアセスメントと患者サポート (ベスト・プラクティスコレクション) |
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放射線治療が終わった。
放射線の線量は1回2グレイで25回、計50グレイと言う放射線量である。
線量は毎回2グレイづつ蓄積されていく。
まずグレイと言う単位の説明をしておく。
グレイはイギリスの放射線測定の研究者の名前である。
放射線が「もの」に当たった時に、
どのくらいのエネルギーを与えたのかを表す単位がグレイである。
よくTV等のニュースで聞くシーベルトは、
スウェーデンの放射線防護の研修者の名前である。
放射線が「人間」にどのような影響を与えるのかを評価するための単位である。
こむずかしい計算式は省略するとして、
1グレイのガンマ線やX線が身体全身に均等に吸収された場合、
実効線量は1シーベルトとなる。
ちなみに1シーベルト=100万シーベルトなので、
5000万マイクロシーベルトという被爆量に相当する。
身体全体に浴びた場合は7シーベルトが100パーセント致死量、
4シーベルトで50パーセント致死量となるが、
癌治療の場合は全身に一度に照射するわけではなく、
局所に少量ずつ照射するので副作用が少ないようだ。
放射線治療は「不利益よりも利益が多いから」行うのである。
放射線を浴びる事に伴う不利益(副作用や2次ガンを引き起こす危険性)よりも、
現在ある癌細胞を死滅させると言う利益の方が大きいからである。
放射線療法を受けなかった場合の局所再発率は39%で、
受ければ14%まで減少するのだ。
参考までに、身の回りにある放射線量を記しておく。
CT撮影平均 :5~15ミリシーベルト(5000~15000マイクロシーベルト)
自然放射線(日常生活における年間量):1.5ミリシーベルト(1500マイクロシーベルト)
東京~ニューヨークを飛行機で往復 :200マイクロシーベルト
胸部X線撮影 :50マイクロシーベルト
CT検査は年に2~3回程度であれば問題ないと言われているが、
昨年末からレントゲンやらCTやらけっこう浴びてるわねぇ。
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では、治療している期間に身体はどのように変化するのだろうか
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繰り返して言うが、線量はだんだん蓄積されていく。
個人差はあるが、だんだん自覚症状が現れてくるのだ。
まず、開始からしばらくは、それほど変化はない。
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中央部分の肌が赤みを帯びて熱を持ってきたので、
冷却材で冷やしてみた。また塗り薬を処方してもらった。
若干のヒキツレたような感覚も出てきた。
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ところどころに硬さを感じるようになってきた。
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終了後・・・・・肌の赤みが日焼け後のように茶色くなってきた。
ザラつきや、若干の痒みも出てきたが、
10日後位から少しずつポロポロと皮が剥けて、
ザラザラ感も薄れてきたが、
赤みは日焼け跡の様に色素が沈着してきた。
完全に元通りになるまでは、時間がかかりそうだ。
私は特に強い問題が出たわけではなく、
自分では標準的と思っていたのだが、
最終日に看護師さんが、
「サントーシーさんは元気にしてましたけど、
辛いのを我慢してたんですか?」と聞かれた。
いえいえ、本当に何ともなかったんですよ。
毎回、放射線技師と看護師による問診があり、
医師による診察は1週間に1度(照射5回に1度)だったが、
その都度、問題があれば診察してもらう事は可能だった。
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わずかな影響を与える可能性があり、
100人に1人の割合で治療後1~6ヶ月の間に肺炎、
1000人に一人の割合で心筋梗塞が起こるらしい。
しばらくは要注意である。
参考までに治療費は・・・・
手術は高額医療が適用されて9万円程度、
放射線治療は10万円程度である。
なお、医師から勧められたり説明があったわけではないが、
保険適用範囲ではない重粒子線治療や遺伝子治療もある。
これはかなり費用がかかる。重粒子線治療の場合は1回314万円、
遺伝子治療はいろいろなパターンがあるが、
1回100万円~数百万円と庶民には厳しい現実である。
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