2001年の作品、タイトルはヒンディー語で「過ち」。
アフターブ・シブダサニのデビュー2作目で、
監督はマヘーシュ・バット。
モチーフは1985年のハリウッド映画「白と黒のナイフ」、
エンディングは2000年の「ホワット・ライズ・ビニース」の
パクリのようだ。黙って頂いちゃった(笑)。
<ストーリー>
有名なジャーナリスト:シェカール(アフターブ・シブダサニ)の
妻プリティが自宅で何者かに殺害されるシーンから始まる。
プリティが死んで一番メリットがあるのはシェカールである。
彼女名義の資産の全てが彼の物になるのだから警察も当然調べ、
ロカンデ(アシュトッシュ・ラナ)は彼を逮捕する。
シェカールの弁護士は刑事裁判専門の弁護士として、
シムラン(リサ・レイ)を紹介する。シェカールはシムランを
以前から知っており、自宅に呼び自分の無実を伝え弁護を依頼する。
シェカールの家を訪ねてに状況を聞いているうちに、
シムランはシェカールに恋をし始めてしまう。しかし、
シェカールに愛人がいた事が判ると弁護を降りようとするが、
仕事を手伝っているアミット(アプルワ・アグニホトリ)が、
弁護を続けるように説得する。
シムランがシェカールと一線を越えてしまうと、
それを察したアミットはシムランに詰め寄るが、
シムランはアミットが嫉妬に駆られていると一喝する。
法廷:警察側の検事ニティン(イムラン・カーン)は死刑を求める。
シムランは愛人シャリニ(スチェタ・カンナ)が送った手紙を証拠とし
誘い出されてシェリニと逢っていたシェカールは、
事件のあった日には家にいなかったとして無罪を主張する。
その後、シムランはシェカールと彼の別荘へ出かけ、
シェカールはシムランにプロポーズする。
法廷:検察側がリタという愛人を証人として呼ぶ。そして、
スイミングコーチの証言から、シェカールは妻を愛しておらず、
たくさんの愛人がいた事を知ったシムランはショックを受ける。
シェカールの話に嘘が多い事で信用できなくなったシムランは、
再び弁護を降りようとする。そこへ匿名のタレ込みの手紙が来る。
そして無罪を勝ち取ることが弁護士としての使命である、
とアミットに諭される。
法廷:弁護側の証人としてジミー(ヴィシュワジート・プラダーン)が
出廷しシェカールの妻プリティと愛人関係にあった事を証言する。
ジムのスタッフがシェカールのロッカーに凶器のナイフがあったと
証言したが、同じナイフかどうかは解らないと証言を変えた。
そしてまたタレ込みの手紙が届けられる。
プリティと同様の手口で襲われたが一命を取り留めていた女性が
証人として呼ばれ警察に届けたが口止めされた事を話し、
そしてジミーとも関係があった事を証言する。以上から、
シェカールは無罪となり、ジミーが容疑者となった。
シェカールはTVのインタビューでシムランに感謝と謝罪を述べ、
二人はよりを戻す。ところがシェカールの家でタイプライターを、
発見したしたシムランはタイプライターのキーの特徴から、
タレ込み主がシェカールであり、真犯人である事を知る。
そしてタイプライターを抱えて家から逃げ出し、
ロカンデにシェカールが犯人であると電話を掛ける。
シムランが真実に気付いた事を知ったシェカールは、
シムランを殺すために家に行くが、シムランに気付かれ、
格闘の中で逆に刺されて死んでしまう。
助かったシムランは病院で目を覚ますと、アミットがいた。
最後の20分くらいスリル満点で本当に怖かったわぁ。
下手なホラーよりドキドキしたわぁ。
アフターブ、色男なんだけど、自分の犯罪を隠すために、
弁護士を利用したり、愛人たちをアリバイ立証に利用したり、
ジミーに罪を擦り付けるために、いろいろ工作したり、
冷酷でいい犯人役だった。
インド映画では弁護士と被疑者とか、医者と患者とか、
警官と犯人とか、公私混同してはいけないような間柄でもが、
感情を優先する事けっこう多いのだけど、実際はどうかな。
イルファン・カーンが出てくるとなんだか嬉しい。
今更ながら、いろんな映画に出ていたんだなぁと思う。
自由自在に存在感を変える事ができる名優だった。合掌。