雀の手箱

折々の記録と墨彩画

「待合掛」展

2010年05月11日 | 雀の足跡
5日は、正午に京都に到着、そのままホテルに直行し、昼食のあと部屋に荷物を置いて、細見美術館で開催中の「待合掛」展をみることにしました。

 京都国立博物館の「長谷川等伯」展がメインなので余り大きな展覧会見学は避け、こじんまりした細見美術館が、博物館への道なりでもあり、4時半までの時間をつぶすのに最適と判断しました。
 老いて茶道入門した夫にも興味があるだろうという判断からです。ここで待合掛けの小品以外に芦屋釜が展示されていて、思いがけない嬉しい出会いがありました。
 重要文化財の「豊公吉野花見図屏風」が特別展示されていたのですが、こちらは大きさと描き込みの丹念な仕事を感心して眺めただけで待合掛けの小品に集中しました。

 細見美術館のことで若冲の小品も出ていました。図録で見てイメージを借りて描いたことのある抱一の寒牡丹図、其一の笹雛図(笹舟に菜の花の塊りを顔に見立てて挿したもの)や描き表装の新年の掛け物、雪佳の竜胆、宗達の初期の扇面、団扇に描かれた秋草なと四季折々が表現された、こじんまりと纏った展示でした。

 人の影もまばらで落ち着いた雰囲気の美術館の午後を堪能してお茶の後京都博物館へと向いました。





芦屋釜・霰地楓鹿図真形釜(重要文化財)