雀の手箱

折々の記録と墨彩画

探し物

2011年12月18日 | できごと
 弓道に励む姪に使ってもらおうと、愛用した袴を探しました。
 何分にも半世紀も前のこと、使用しなくなって以来どこにしまいこんだか分からず、礼装用のカシミアの袴は果たして虫食いを免れているかどうか、年末の片付けを兼ねて心当たりをあちこちと探すこと1週間。
 開かずの間の茶櫃の底にそれは眠っていました。空になった防虫剤が果たしてくれた効果か、幸い虫食いは見当たりませんでした。再び役に立つとしたら物の冥利に尽きるというものです。

 副産物で出てきたのは、すでに記憶の底からも消えていた“トンビ”とかインバネスと呼ばれていた、カシミアの和服用男性コートです。あるじは大喜びで、今年の初詣に着用するつもりのようですが、園 子温監督なら何とか様になるとしても、想像するだけでもおぞましく、幼い子たちに警戒されそうです。
 そのほか、取り外して捨てずにいた古い羽裏など、懐かしさと古いものの持つ魅力にとらわれて、お陰様でしばらく楽しい郷愁の時間を過ごしました。