昨年、庭の手入れに来る造園業者が、私たち二人が茗荷好きと知って、株を掘って持って来てくれました。
日当たりが良くて水はけの良いところという指定通りの場所を選んで植えていました。葉は勢いよく茂ったのですが、昨年は収穫はありませんでした。
冬は葉も姿を消すので、さびしい畝を眺めて、駄目だったかなと思っていると、今年は芽を出したと思ううち、みるみる丈が伸びて、7月半ばから毎日小さな茗荷をほのかな白い花びらを目当てに掘り、摘みとっては、サラダや吸い物の薬味に重宝していました。今が収穫の盛りで、人にもお福分けしています。ふっくらと大きくなったのを刻んで、そうめんや、中華冷麺の薬味、朝粥の日にも欠かせない香りの存在になっています。
文字面から、茗荷を食べると物忘れすると言われていますが、忘れることができれば結構なのですが、どっこい、その香りと爽やかな刺激はものを思い出させてくれるようです。
ただし、顔は浮かぶのに名前を思いだせないのはいつものことです。でもそれは茗荷のせいではありません。