雀の手箱

折々の記録と墨彩画

「垂れこめて」

2014年05月01日 | 塵界茫々


 今日から月が替わってもう皐月。五月のまばゆい光にふさわしい呼称です。明日は八十八夜「風薫る」と季節を表現する新緑の候です。

 かの徒然草(下 137段)で、「垂れこめて春のゆくへ知らぬも、なほあはれに情ふかし。」とのたまうた兼好法師を気取ってみても、やはりなんとなく悟りきれない部分がうずいて、鬱々と今年も行く春の名残を惜しんでいます。

 遠出ができない分だけ、想像の輪がはてもなく広がり、先年出掛けた藤寺、浄光寺の藤の盛りの思い出や、帰り道で食した玄界灘で朝あがった烏賊の活き作りが美味しかったことなどを語り合っています。
 テレビが報じる区内の名高い藤の名所、吉祥寺の藤が真っ盛りで、人出の賑わい映していました。
 今年は例年よりも開花が早いと報せていたので、平日に出かけようかと相談まではしたのですが、急な階段を上ってゆくのは無理と判断してやめにしました。

 買い物のついでに立ち寄ったホームセンターで買い求めた夏野菜の苗を3年ぶりに植えることにしました。はたして収穫できるまで世話ができるかどうかおぼつかないのですが、ミニトマトと胡瓜、それにゴウヤを各1本。瓢箪を作れなくなった後の畑に体調の良い日に植えつけることにしています。

 
扇面の画像は若冲に次いでブームがきそうな芳中の牡丹です。



  今朝の庭に咲く花


立浪草 いつもながら命名の妙に感じ入って眺めています。



岩八つ手 八つ手を思わせる葉の広がりに似合わず花の一つ一つは繊細で花芯の小さな臙脂が愛らしい。



都忘れ やはり白よりこの花は濃紫がふさわしい。



雲南素馨 半蔓性で鮮やかな黄色ですが素というからには白であってほしいのですが、我が家のは黄梅。



浪速茨 簡素な佇まいで、次々に花を開きます。


ジャーマンアイリス、の賑やかな立ち姿の下で、宝鐸草が花を揺らして下がっています。
空木も花を開き始めています。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
選り取り見取り (渚一号)
2014-05-01 20:34:06
季節の移ろいを実感できて尚且つ味わえる人は幸せ。
庭に咲く花も春は種類が多く、色とりどりですね。
認知症予備軍の我は、その名前は覚え切れません。

先日 久しぶりに花を買って 玄関靴箱の上の花瓶に生けました。費用=200円。
少しは心が和んだような錯覚を味わっています。

主宰におかれては 庭にある花は ”選り取り見取り”。花を摘むテクニークはさぞかしシングル級でしょう。

小生は自分の鼻を抓んだ事はあっても、花を摘んだ記憶がありません。

ところで、老人の”骨活”という新語を昨日 tvで知る。骨折を防ぐには食事と運動と。
骨を鍛えるのに 今が旬の"シラス”お奨めと。
昔の流行歌"骨まで愛して”思い出す。
これからは 緑が濃くなる時期ですね。
返信する
人も扇も骨が肝要 (ふくら雀)
2014-05-01 21:50:28
手入れが行き届かなくなっても、花々は季節が来ると時をたがえることなく挨拶してくれます。人間よりもずっと律儀です。
全く失念していた草花が、ある日、すっくと立ち上がって花をつけているのを目にするのは感激ものです。

ところで骨活なんて言葉ができたのですか。ともあれ、骨は大事とわかっていても、体の衰えが運動不足を招き、食事も吸収されなくなり、転倒、骨折の悪循環が繰り返されていきます。
処方されている薬は、ヴィタミンDの不足を補うほかに、認知症予防にも効果があるのだそうです。
ちなみに私の骨密度は同年齢の人の142%なのに、それとは別に膝が痛みます。
どうぞ、今から骨をお大事に。食事にも今以上にご配慮なさって老後にお備えください。
返信する
ゆく春 ()
2014-05-06 15:28:52
 芳中の美しい扇面をはじめてみました。にじみやぼかし、たらし込み… 素晴らしい作品ですね、 彩も魅かれます。
 百花繚乱、お屋敷の花々が瑞々しく写っています。立浪草、名前も花も大好きです、 拝見できてうれしいです。  ありがとうございます。

 映画館で洋画を見たり、古いのは図書館のDVDを借りて。連休は近場で楽しんでいます。 それと 春の大掃除をしました。
返信する
立夏 (ふくら雀)
2014-05-07 06:00:22
八十八夜も過ぎ、暦の上でははや夏ですね。
寒がりの夫は朝晩はまだ暖房を入れています。日中との気温差は20度とか。まるで南米で暮らしていたときのようです。

今年は小鳥たちにも食べ物が多かったとみえて、我が家のサクランボは珍しくどんぶりに2杯も収穫できました。

衣更えの木の葉の始末に追われて、良い運動になるのだよ。と自分に言い聞かせて励んでいます。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。