このもちつき機はどうなんだろう、もう30年くらい使ってるのかな? ナショナル製で、色とかスイッチ
などが当時をヒシヒシと彷彿させますね。 最初「蒸す」、「つく」がセパレートのものが出て、のち
「蒸す→つく」が同一工程で出来るようになった製品の第一号機ではないかと思われます。
しかしこれ、よくできてますよねえ、誰が考案したのでしょうか。ノーベル賞は無理としても、
「イグ・ノーベル賞」クラスの発明ではないですかね。それまでは我が家でも、年末になると
親類が集まって、臼や杵を使っての餅つきをしていました。このような製品が出回るのと前後して、
皆が集まれるような場所がなくなるなどし、餅つきの風習も廃れてしまいました。
その後は各家庭で、機械を頼りに少人数で餅つきを細々と続けていました。しかし今時はそれすら
しなくなり、市販のもので十分事足りるようになったんですね。特に鏡餅は時間が経過すると
硬くなる上にカビが生えて困ります。最近のはパッケージを開けると個包装の小餅が納められていて、
さらに扱いやすく、我が家でも使ったことがあります。しかしあのお餅、おそろしく不味くありません??
どこをどうしたら、あんな水っぽい、不味いお餅ができるのか不思議なくらいです。
ですからまあ、自分たちでできるうちは、多少不便さには目を瞑り、手作りの鏡餅、小餅をつくろうと思います。
しかしこのもちつき機の寿命はすごいなあ。せいぜい年に二回程度しか使わないとはいえ、丈夫で長持ち、
頭が下がりますわ。
それで今日、朝からお餅をつきました。
おとんちゃん作、鏡餅です。う~ん、市販のものと比べても見劣りしない出来栄え…のわけないか。
気持ち、気持ち~
今日は穏やかな日和で布団干しもできました。昨日半年ぶりにパソコン内部も掃除できたし、
あとは・こたつで・丸くなる だけですね。「餅太り」要注意!
まず何はさておき、今晩NHKBSプレミアムで22:00~、『名盤ドキュメント・はっぴいえんど・風街ろまん』
が放映されます。興味のある方は今すぐ録画をスタンバってください!
「名盤といわれるアルバムをアーティスト自らがマスターテープを元に解説する」みたいな趣向は、
どれが走りだったのか、もはや私にはわかりません。上のDVDは「クラシック・アルバムズ」という
シリーズもののひとつなので、同類のがほかにいくつか発売されていたのでしょう。
左がオリジナルの『Aja(彩・エイジャ)』、いわずと知れたスティーリー・ダンの名作アルバムで、
ちなみにジャケットのモデルは、かの山口小夜子さんです。そのマスターテープを元に
スティーリー・ダンの二人が「録音裏話」みたいなのを解説する(見せる)のが右のDVDです。
「99.10.21までレンタル禁止」なんて表示があるとことから、かれこれ15年ほど前のものですね。
これが先駆けだったのかどうか… この手のものは、よほど元ネタがエポックメイキングな「おばけ作品」
でないと興醒めです。その代わりはまれば、オリジナルに入れ込んでいるファンはたまらない演出ですよね。
「今更こんなの教えられても…」との声も一方にはあるでしょうが、自分が聞きまくっていたアルバムが、
どんな経緯で製作されたのか、私はものすごく興味があります。
さて時は流れ、こうしたDVDの影響は多分にあったのでしょう、NHKBSで「名盤ドキュメント」なる
同じような趣向の番組が不定期ながら放映されるようになりました。日本の名盤を、やはり
マスターテープを使って、録音当時の様子を再現していくもので、これまた見応えがありますよね。
私が記憶する範囲で、荒井由美『ひこうき雲』、井上陽水『氷の世界』、佐野元春『VISITORS』などが
これまでのラインナップでした。
残念ながら『ひこうき~』『氷~』ともに、一度も聞いたことないんですよ。というか、二人の作品は、
その他のオリジナルアルバムを含めほとんど聞いたことすらなんですね。特に『ひこうき~』は、
のちにティンパンアレーとなる強烈なサポートメンバーがバックアップしているみたいなので、
一度聞いてみたいと思いながらもなあ… これまで機会がないんです。
その点、『VISIT~』はまさに同時代にタイムリーで体験していました。番組でふれられていたように、
この作品で「佐野離れ」したファンが多かったとかで、私もついていけなかったひとりかな。
それまでのベストを含む4作品とは、あまりにかけ離れた作風に驚いたんです。ヒップホップとかは、
いまだに苦手だしなあ… しかしあれだけ聞き込んでいた佐野さんのアルバムは、一枚も
CDラックに入っていない。すべてレンタルしたのをカセットにダビングして聞いていたんですね。
あっと、大瀧詠一さんらと組んだ『ナイアガラ・トライアングル』が唯一あるだけか。
この佐野さんの番組は、9月の旅行中に見逃して、次の再放送を心待ちにしてたら、11月に
帰宅した翌日に再び放映されてギリギリセーフだったんです。あと、2月に「会員証更新でレンタル無料」で、
佐野さんのベストアルバムを借りて、車のハードディスクに入っています。『VISIT~』以降まったく
聞いていないので、半分以上知らない曲でしたけどね。
さて長くなりついでの『風街ろまん』ですね。はっぴいえんど(細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂)が
残したオリジナルの3枚のうち、一番完成度が高いのはどれかとなると当然これが選ばれるでしょう。
デビュー作を発表後、このアルバム製作時にはそれぞれの能力、個性はバンドの範疇に収まらなくなったのか、
各メンバーが自分の作品をセルフ・プロデュースした寄せ集めが『風街~』で、バンドのまとまりとしては
一枚目の方がいいという声もあるようですが、やはり曲やアルバムの仕上がり、クオリティの高さはこちらが
群を抜いているように思います。細野・大瀧といったずば抜けた偉才たちがあさっての方向に向かうのを、
これまた極めつきすぐれた詩の世界でなんとかつなぎとめてまとめたのが松本隆さんであったのかも
しれません。
……私の下手な解説はこれ以上要りませんね。すべてこの番組で解き明かされるのを期待しましょう。
惜しむなくは、大瀧詠一さんの早すぎる永眠です。しかしテレビにほとんど出演しなかった大瀧さんですし、
彼はこの番組の出演依頼を断っていたかもなあ。そうすると、この企画はポシャッてたのか…
「こんなアルバム興味がない」とおっしゃる方も、その後の日本のロック、フォーク、ニューミュージックなどに
与えた影響は計り知れないといわれる作品です、ぜひチェックしてみてください。