ハードバピッシュ&アレグロな日々

CD(主にジャズ・クラシック)の感想を書き留めます

グローフェ/グランド・キャニオン組曲

2014-07-01 21:57:50 | クラシック(管弦楽作品)
本日はアメリカの作曲家ファーディ・グローフェの「グランド・キャニオン組曲」をご紹介します。グローフェ自体はお世辞にも有名とは言えませんが、この曲はアメリカのクラシック音楽を代表する名曲として取り上げられることも多いですね。タイトル通り雄大なグランド・キャニオンを描いた標題音楽で、「日の出」「赤い砂漠」「山道を行く」「日没」「豪雨」の5曲から成ります。特に「山道を行く」は親しみやすいメロディで、“On The Trail”の名前でジャズスタンダードにもなっています。(以前にもドナルド・バードの「ムスタング!」で取り上げました)他では壮麗なオープニング曲の「日の出」、美しいメロディの「日没」も素晴らしいです。20世紀の、しかもアメリカの曲ということで、正統派クラシックよりは一段下に見る向きもあるかもしれませんが、オーケストレーションの華やかさ、旋律の美しさとも文句なしの名曲ですね。



CDはユージーン・オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団のものを買いました。アメリカを代表するオーケストラと同楽団を40年以上に渡って率いた名指揮者の組み合わせですね。このCDには同じく20世紀アメリカを代表する名曲であるジョージ・ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」と「パリのアメリカ人」も収録されています。この2曲は今さら取り上げるまでもないほど有名ですが、うち「ラプソディ・イン・ブルー」については実はグローフェが編曲を行ったそうです。何でもガーシュウィンはオーケストレーションが苦手で、グローフェの手を借りたとか。そういう意味では2人の共作と言えるかもしれません。グローフェ、もっと評価されてもいいのでは?
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