先日UPしたヴァイオリン協奏曲に引き続き、エルガーのチェロ協奏曲をご紹介したいと思います。この曲も以前に聞いた際は「何か暗い曲やなあ」と言う感想で、深く聴きこまずに中古屋に売り払ったのですが、ヴァイオリン協奏曲と同様にじっくり耳を傾けるとなかなか充実した内容でした。どうもエルガーと言えば「威風堂々」と言うあまりにも有名かつキャッチーなメロディな曲があるせいで、明るく力強いイメージを持たれがちですが、それは彼の一面に過ぎないようですね。むしろ交響曲や協奏曲は重めの作品が多いです。
第1楽章はいきなり重苦しいチェロの音色がメランコリックな主題を奏でます。この曲の印象を決定付ける暗~い始まり方ですが、そこからオーケストラも加わり盛り上がっていくところがドラマチック。続く第2楽章はチェロがせわしなく不安げな旋律を奏で、途中歌うような明るい旋律が何度か顔を出しますが、また最初のせわしげな旋律に戻ります。第3楽章アダージョはこの曲で唯一穏やかで美しい旋律で箸休め的な存在です。第4楽章は再び重苦しい展開で、チェロとオーケストラが執拗に同じ主題を繰り返し、8分過ぎからは美しい旋律も現れますが、最後は再び冒頭の主題が現れ、そのままクライマックスを迎えます。以上、全体を通して本当に暗~い曲なんですが、それがまたチェロの重低音という特性を活かしていて、随所にドラマチックな展開もあり、聴けば聴くほど味わいの出てくる曲と言えます。
CDですが、ジャクリーヌ・デュプレが60年代に残した演奏が決定版として広く出回っていますが、私が買ったのは最近の録音でイギリスの若手チェリストのナタリー・クラインがヴァーノン・ハンドリー指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団と共演したものです。このアルバムにはチェロ協奏曲以外にもエルガーの小品が6曲も収録アルバムされており、なかなか魅力的です。もともとはピアノやヴァイオリン等他の楽器のために書かれた作品ですが、チェロ用に編曲され、クラインも見事に弾きこなしています。一番有名なのは「愛のあいさつ(Salut d'Amour)」ですが、チャーミングなメロディの「気まぐれ女(La Capricieuse)」、爽やかな風景が脳裏に広がる「朝の歌(Chanson de Matin)」もとても良いと思います。
第1楽章はいきなり重苦しいチェロの音色がメランコリックな主題を奏でます。この曲の印象を決定付ける暗~い始まり方ですが、そこからオーケストラも加わり盛り上がっていくところがドラマチック。続く第2楽章はチェロがせわしなく不安げな旋律を奏で、途中歌うような明るい旋律が何度か顔を出しますが、また最初のせわしげな旋律に戻ります。第3楽章アダージョはこの曲で唯一穏やかで美しい旋律で箸休め的な存在です。第4楽章は再び重苦しい展開で、チェロとオーケストラが執拗に同じ主題を繰り返し、8分過ぎからは美しい旋律も現れますが、最後は再び冒頭の主題が現れ、そのままクライマックスを迎えます。以上、全体を通して本当に暗~い曲なんですが、それがまたチェロの重低音という特性を活かしていて、随所にドラマチックな展開もあり、聴けば聴くほど味わいの出てくる曲と言えます。
CDですが、ジャクリーヌ・デュプレが60年代に残した演奏が決定版として広く出回っていますが、私が買ったのは最近の録音でイギリスの若手チェリストのナタリー・クラインがヴァーノン・ハンドリー指揮ロイヤル・リヴァプール・フィルハーモニー管弦楽団と共演したものです。このアルバムにはチェロ協奏曲以外にもエルガーの小品が6曲も収録アルバムされており、なかなか魅力的です。もともとはピアノやヴァイオリン等他の楽器のために書かれた作品ですが、チェロ用に編曲され、クラインも見事に弾きこなしています。一番有名なのは「愛のあいさつ(Salut d'Amour)」ですが、チャーミングなメロディの「気まぐれ女(La Capricieuse)」、爽やかな風景が脳裏に広がる「朝の歌(Chanson de Matin)」もとても良いと思います。