本日はメンデルスゾーンのピアノ協奏曲第1番&第2番をご紹介します。メンデルスゾーンの協奏曲と言えばヴァイオリン協奏曲ホ短調が「3大ヴァイオリン協奏曲」の一つに数えられるなど圧倒的知名度を誇っていますが、一方でピアノ協奏曲の方は演奏機会も少なく、地味な存在です。理由はよくわかりませんが、一つ考えられるのが規模の小ささ。第1番は約18分、第2番は約22分とどちらも短く、ハイドンやモーツァルトの時代ならともかく、19世紀に入ってベートーヴェンが「皇帝」をはじめとした大作を残しただけにそれより一世代下のメンデルスゾーンの古典派スタイルが古臭く聴こえたのかもしれません。ただ、形式的にはともかく、内容的にはドイツ・ロマン派の真髄とでも言うべきもので、短い中にもドラマチックな展開や美しい旋律がぎっしり詰まっています。
第1番はメンデルスゾーン22歳の時、第2番はその6年後に書かれた作品ですが構成的には非常によく似ており、第1楽章は短調のメランコリックな旋律ながら展開的にはドラマチックな盛り上がりを見せます。第2楽章は一転して優美な緩徐楽章でピアノが夢見るような美しい旋律を奏でます。第3楽章は再び華々しい盛り上がりを見せますが、曲調は明るく祝祭的な雰囲気のうちに幕を閉じます。3楽章とも切れ目なく演奏されるところも同じです。出来栄えについては甲乙付けがたいですが、個人的には第1番の方が第2楽章の美しさやフィナーレの華やかさの点でやや優れているかなと思います。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/10/6f75131d31f4c6505a147d2001976932.jpg)
CDについてはこの2曲がセットで収録されているものがあまりありませんでしたが、最近になってアンドラーシュ・シフのピアノ、シャルル・デュトワ指揮バイエルン放送交響楽団のものが再発売されたのでそちらを購入しました。2人とも今や大ベテランですが、録音当時(1982年)はデュトワが40台半ば、シフが20代後半と脂の乗り切った時期で素晴らしい演奏を聴くことができます。
第1番はメンデルスゾーン22歳の時、第2番はその6年後に書かれた作品ですが構成的には非常によく似ており、第1楽章は短調のメランコリックな旋律ながら展開的にはドラマチックな盛り上がりを見せます。第2楽章は一転して優美な緩徐楽章でピアノが夢見るような美しい旋律を奏でます。第3楽章は再び華々しい盛り上がりを見せますが、曲調は明るく祝祭的な雰囲気のうちに幕を閉じます。3楽章とも切れ目なく演奏されるところも同じです。出来栄えについては甲乙付けがたいですが、個人的には第1番の方が第2楽章の美しさやフィナーレの華やかさの点でやや優れているかなと思います。
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CDについてはこの2曲がセットで収録されているものがあまりありませんでしたが、最近になってアンドラーシュ・シフのピアノ、シャルル・デュトワ指揮バイエルン放送交響楽団のものが再発売されたのでそちらを購入しました。2人とも今や大ベテランですが、録音当時(1982年)はデュトワが40台半ば、シフが20代後半と脂の乗り切った時期で素晴らしい演奏を聴くことができます。