広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

PaSoRi

2011-12-08 22:58:28 | 機械モノ(デジカメ以外)
電子マネー関係の話題。
秋田でもご当地WAONが発売されたし、若干苦労はあるけれどSuicaを(乗車券ではなく)電子マネーとして使うこともできるようになっている。
使わない人は使わないだろうけど、イオン系列の店へ行く人はお年寄りでもWAONを使っているのは珍しくないし、頻繁に首都圏へ行く人はSuicaを持っているなど、徐々に浸透している。
僕も、新しもの好き&ポイント(と割引などの優待)目当て&小銭の管理がいらないので使い始めたが、とても便利で重宝している。


電子マネーを使っていてちょっと困るのが、残高確認。
レシートに記載されるがいつも手元にあるわけではないし、レジで足りなくなったらその場でチャージ(入金)することもできるけど、後ろのお客さんに迷惑だしスマートじゃないのでやりたくない。

店頭に行かなくても残高を確認できる方法はないかと思っていたら、テプラでおなじみキングジムから「電子マネービュアー・リレット」という、残高確認専用の機械(?)があるとのこと。(おサイフケータイは非対応)
しかし、本当に「残高確認しか」できない上、価格は7000円前後もする。これはちょっと。


ソニーからは「FeliCa(フェリカ)ポート・PaSoRi(パソリ)」という機器が発売されていた。
これは、早い話がパソコン用ICカードリーダー・ライター。WindowsのパソコンもしくはPlaystation3にUSBで接続する。(Macintoshは公式には非対応)
現行のほとんどの電子マネーは、ソニーが開発した「FeliCa」規格にのっとっているので、これがあればおおむね認識できる。おサイフケータイにも対応。

パソリは代替わりしていて、最新機種は2500~3000円程度で発売されている。
ネットで調べてみると、2009年までの2世代前の機種「RC-S320」が、2000円以下で売られているのを発見。
現行機種との違いは、本体の色が現行の黒に対して白であること、住基カードやIC免許証などには対応していないこと程度らしく、電子マネーを使う分には差がないようだ。というわけで購入。
なお、アイ・オー・データ機器から「ぴタッチ」という類似機器が出ていたようだが、現在は発売されていないようだ。
ソニーの製品を購入するのって、すごく久しぶりです
日本製。本体はUSBケーブルが1本出ていて中央部がやや凹んでいるだけで、スイッチや凹凸はない。縁の1か所に緑色LEDが内蔵されていて、作動時などに点滅する。
カードより若干大きいだけで、小さくて薄くて軽い。
Suicaをセットしたところ
使用時には「かざす」だけでいいのだけど、家庭で使う場合に「乗せっぱなし」となることを想定しているのか、針金を曲げたような金具が付属し、それでカードを固定できる。
ドライバソフトなどが入ったCD-ROMが付属しているが、バージョンが古くなっているので、最新版をダウンロードしてインストールした方がいいとのこと。最新版はWindows7にも対応。
他の周辺機器の接続と同じ手順なので、難しくない。(最新機種にはCDが付属せず、自動的にダウンロードするらしい)

残高を確認するなどしてパソリを活用するには、それぞれの専用ソフト(無料)を別にインストールする。これもダウンロード。
とりあえず、「『電子マネービューワー』ウィジェット」というのがあれば、各種電子マネーの残高が分かる。ソニーのウィジェットサービス「FLO:Q(フローク)」の1つという位置づけなので、ウィジェットなるもの自体の操作感に慣れが必要かも。(最初に使用できるようになるまでが若干戸惑った)

複数の電子マネーが使えるお店のレジで決済する時は、ボタンや画面で自分が使う電子マネーの種類を選択してからかざすわけだが、パソコンでパソリを使う場合も同じ。
まずは種類を選択(最後に選択した種類が、次回起動時に記憶されている)してから、カードをかざせば、画面に表示される。
ピッとか「ワオン!」とか音が出ないのは拍子抜け。
Suicaの残高・履歴を表示
右上に残高が表示される。下が利用日と利用額、残額など。
上の例は電子マネーとしての利用(「物販」)ばかりなので空欄だが、乗車券として利用した場合は、鉄道会社名や駅名も表示される。
秋田駅の「ビューアルッテ」でチャージした欄には、「JR東 秋田」とある。

Suicaのカードには、自身の直近20件分の履歴が記憶されており、パソリがそれを読み出して表示しているようだ。
(一方、JRのセンター側では50件分を保存しており、Suicaエリアの駅の券売機などで1度だけ印字できる。)

画面上部の「電子マネー切替」をクリックして、WAONに。
WAONの残高・履歴を表示。ワオンの残高は「円」ではなく「WAON」という単位だったのか!
Suicaと異なる点は、カードの個別番号が表示されることと、履歴は直近3件しか表示されないこと。利用店舗名などは表示されない(カードに記憶されないのだろう)。

別に交通系電子マネーの履歴が分かる「SFCard Viewer」というソフトもあり、それを使えば履歴をファイルに出力できる(WAONなど交通系でないカードは認識できない)。

以上の残高・履歴確認は、カード内の情報を読んでいるだけなのでネットにつながない状態で使用できる。
ネットにつなげば、ネットショッピングの決済やクレジットカードからのチャージを行うこともできる。※会員登録が必要だったり、クレジットカードの種類等に制限あり
おサイフケータイにも対応しており、電話機で直接行う際に必要となる通信料なしで、各種手続きができる。


ところで、イオンでは「WAONネットステーション」というサイトがあり、アクセスしてカード裏面の番号を入力すれば、利用履歴の確認ができる。
パソリでは分からない、過去半年間の履歴(店舗名等も)やポイント数も分かるものの、反映されるまで数日(4日くらい?)かかるので、急ぎの残高確認には不向き。
WAONネットステーションでの履歴表示
「利用店舗」欄は、イオン(旧ジャスコ、サティ)での利用は「秋田中央」「土崎港」などと店舗名のみ、マックスバリュでは「MV+店舗名」が表示される(茨島店は「店」がついて樋の口店はつかないけど)。
「イオン銀行~」表示は、イオン銀行ATMでのチャージ。「イオン秋田1」はイオン秋田中央店、「F秋田1」は秋田フォーラス。(両店ともATMは1台しかない)

このWAONネットステーションは、パソリと接続してアクセスすることにより、使い道が増える。(ブラウザはInternet Explorer限定)
上記、クレジットでのチャージのほか、たまったポイントを支払いに使えるように振り替える(ポイントダウンロード→ポイントチャージ)ことなどができる。

WAONのたまったポイントを使えるようにする仕組みは、若干複雑で分かりにくい。
店頭の機械(WAONステーション)を使ってもできるのだが、頻繁にやる操作でないので戸惑うし、後ろに人が並んだりしたらあせってしまう。
それが家庭でゆっくりできるのは便利。たまったポイントをチャージしてみた。
チャージ中…
チャージ中は皿にカラフルな餌が注がれ、ワオンの犬が舌なめずりして、ある程度たまるとペロッと食べるアニメーションが表示される。
チャージが終了すると「ワオン!」とおなじみの鳴き声が再生される。


さらに、電子マネー本来の使い方ではないけれど、パソリで意外に便利なのが「かざしてログオン」。
Windowsのログオンや休止状態の解除時には、ユーザーの選択やパスワード入力が必要。
ところが、「かざしてログオン」ソフトをインストールすれば、カードや電話をパソリにかざすだけで、これらの処理ができてしまう。
電子マネーや携帯電話をキーにして、ユーザーを識別することができるわけだ。
パスワードを入力しなくてもいい
1ユーザーに対して複数のカード・携帯電話を登録することもできるし、カード登録後でも通常通りキーボードからパスワードを入力してログオンすることも可能。
1台のパソコンを家族で共有している場合などは特に便利ではないだろうか。
別のソフトを使えば、カードに応じて特定のアプリケーションソフトを起動させたりもできるようだ。
パソリ。なかなか便利です


ところで、イオン秋田中央店(旧秋田サティ)では、11月20日頃に食品売り場のレジが更新された(他の売り場は不明)。
サティでは昔ながらの青インクで普通紙にレシートが印字されるレジが長らく使われていたが、マイカルがイオン傘下に入るとイオングループ共通仕様のレジに替わっていた。それが再び新しくされたことになる。
他店には行っていないので分からないが、ネット上で秋田県外の「イオンのレジが新しくなった」という書き込みが一部で見受けられるので、全国で計画的に更新を進めているのだろうか。

新しいレジは、バーコードを読み取る「チェッカーユニット」部分がスマートな形状なのが特徴的。おかげで、従来はここにケースを設置して入れていた「レジ袋いりません/いります」カードが目立たない場所に移設されてしまった。
Wikipediaのジャスコの項によれば、2008年以降に設置されている東芝テック社製の「LS-790T」だと思われる。酒のバーコードを読み取ると「年齢確認商品です」とかしゃべるし、同じバーコードを連続して読み取った場合は、「ピー」と警告音が鳴るような気もする(重複読取の可能性があるのを警告するためか)。客側にも液晶ディスプレイがある。
精算する「POSターミナル」も東芝テック製の新型。合計額などが表示される部分は蛍光管だが、従来より見やすくなった。
そんな中、WAONなどで決済する時使うICカードリーダーだけは、更新されていない。駅のキヨスクにあるのと同じ、JR東日本メカトロニクス製の黒いリーダーが置かれている。

そして、謎のアイテムがある。
チェッカーユニットの客向きの液晶ディスプレイの横に、「Panasonic」のロゴとFeliCaのロゴマークが入った小さな機器が設置されたのだ。
ロゴの下には、型番らしきものが記載されおり(他のパナソニック製品と同じ表示方法)、それを覚えてきて検索すると、正体は分かった。
パナソニックのサイト(http://panasonic.biz/it/ic/jt-r250_r311.html)より。この画像では型番は表示されていない
やはり、FeliCa規格などに対応したICカードリーダライタだった。
パナソニックでも作っていたとは知らなかったし、それが東芝のレジ機器にくっつけられるのがおもしろい。

今は「準備中です」みたいな紙が貼ってあるのだが、この機器は何に使うのだろう?
この位置では、決済(支払いやチャージ)には使えない。
精算前に残高を確認したい客のためのものだろうか?
あるいは、電子マネーを使った、何か新しいサービスでも始めるのだろうか?
【9日追記】いただいたコメントで解決。
イオンかざすサービス」という、携帯電話を使ったクーポンなどのサービス用の装置だった。
すでに一部地域では開始されているので、それが秋田でも始まるのだろう。開始されるとPanasonicのロゴを隠すように、リーダーにPOPがかぶせられるようだ。
【2012年1月7日追記】2011年12月21日から、秋田県を含む東北地方のイオンリテール各店で、イオンかざすサービスが開始された。(マックスバリュやイオンスーパーセンターでは実施しない)店内では、それほど積極的に宣伝はしていない印象。
現在は、北海道と九州・沖縄以外の各都府県の店舗でかざすサービスが行われている模様。
※その後、「かざすサービス」は2014年7月いっぱいで終了することになった。わずか2年半。

【2012年1月7日もう1つ追記】「ザ・ガーデン自由が丘西武 秋田店」の一部レジに設置されている、nanacoのリーダーライターも、外観からするとPanasonic製の同型のようだ。(Panasonicロゴや型番部分は隠れて見えないようになっている)
コメント (2)
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