昨日16日の秋田市は、最高気温1.4度を深夜に観測し、日中はずっと氷点下の気温だった。(最低気温はマイナス2.9度)
雪がずっと降り続け、低温で融けないので夕方には積雪は11センチに。ついに本格的な雪景色になった。
今日も雪が降り(積雪量はあまり変化せず)、気温も0度前後で推移している。
旭川の三丁目橋から二丁目橋(上流方向)を見る
※この記事の写真は、雪が降っている中で撮影したので、降る雪が写っています。
旭北寺町のお寺
さて、毎年紹介している、秋田市川尻にある「総社神社」の干支の大絵馬。
今年も12月4日に奉納されたというので、見に行った。
ケヤキがうっそうと茂る総社神社境内
周囲は住宅地や市立病院などがあるのに、境内だけ別世界のよう。
どの木の幹も同じ方向にだけ雪が付いている
幹の北西側にだけ雪が付着していて、まさしく「北西の季節風」に乗って雪が降っていることが分かる。
絵馬は北向きに設置されているが、神社の人が落としているのか、着雪はなかった。
報道によれば、絵馬は秋田杉で縦2.7メートル×横3.6メートル、畳6畳分ほどで重さは70キロ超。
大絵馬奉納は1990年から始まったが、当初からの作者が亡くなって交代したので、今の方は今年で3年目。来年11月中旬まで参道に掲げられる。
辰年の絵馬
※以下、絵心がないクセにいろいろと申し訳ないですが…
ぱっと見ただけで力強さを感じる。
一昨年、昨年は、カラフルな絵だったが、今年は部分的に着色しているだけで黒主体で雰囲気が変わった。
拡大
龍(辰)の背中に子どもが乗っている絵。龍は緑色の玉を持っている。
鱗がとても細かく描かれている。下書きなしで数時間で書き上げているはずだが、緻密な技が発揮されている。
乗っている子どもは、ずいぶん凛々しいお顔。左手は龍の長いヒゲ(?)を握っているが、右手はそうではない。
キリリとしたお顔
報道では「背中に神童を乗せた昇り竜」や「昇り竜は、願い事がかなうとされる「宝珠」を握り、ひげにつかまってまたがる神童とともに空高く上昇している」となっている。
なるほど。乗っているのは「神童」ですか。
でも、神童って「才知の極めてすぐれている子供。非凡な才能をもった子供。(デジタル大辞泉)」のこと。それが竜に乗ることの意味ってなんだろう? 普通の子どもじゃいけないの?
ひょっとしたら「神の使いの子ども」という意味合いで「神童」を使っているのだろうか? 一般的な神童の意味ではないと思うけれど。
左の絵馬の前が参道。すっかり雪に埋もれている
※翌年の絵馬はこちら
以下、余談。
僕はこの絵馬を初めて(テレビのニュースで)見た時、1975年から2000年頃まで大阪の毎日放送(MBS)などが制作していたアニメ番組「まんが日本昔ばなし」のオープニングアニメーション(歌の歌詞は「♪坊や よいこだ ねんねしな」)を連想した。
真っ黒い中に雲が浮かび、その中を子どもを背中に乗せた龍がひたすら飛んでいく映像。Wikipediaによれば、松谷みよ子の児童文学「龍の子太郎」をモチーフにしているという。
龍の子太郎がどんな話か僕は知らなかったが、「太郎」が龍になった自分の母を探すお話で、「長野県の信州・上田に伝わる民話『小泉小太郎』と松本に伝わる民話『泉小太郎』を中心に、秋田の民話など日本各地に伝わる民話を組み合わせ」たものだそうだ。
秋田の民話というのは、八郎潟などの八郎太郎の話だろうか。
シチュエーションとしては、絵馬とアニメーションがよく似ているが、龍と子どもの印象は違う。
アニメでは子どもはもっと幼く見え、頭髪が少なく、真っ赤な袖なしの服を羽織り、下も同色のズボン状のものをはいている。左手にでんでん太鼓を持っていて、右手は龍の背中に置いている。
龍は、顔が長くて平らで、目が小さく、耳が識別できない。黄色くて長い角が2本生え、長いヒゲや牙は見えない。どこかワニや馬っぽくてかわいい。
手(前肢?)には何も持っていない。鱗はまばら。体色は濃淡の緑色でお腹は黄色っぽく、現行の中央交通の路線バスを連想させる色使い。
なお、年始の放送では別バージョンのアニメが使われ、背景や子どもの衣装が違い、龍は玉を持っていたそうだ。
ところで、その「まんが日本昔ばなし」という番組。
原則としてTBS系列各局で土曜夜に放送されており、本放送終了後の2005年頃にはデジタルリマスター版も放送されている(つい先日はIBC岩手放送で単発で放送していたが、再放送?)。
TBS系列局のない秋田県では、秋田放送(ABS)で放送していた。
ABSは、テレビは日本テレビ系列だが、当時は朝の情報番組はTBSのものをネットするなどしており、今よりもTBSと親密だったのかもしれない。(現在もラジオはTBS系で、テレビでも世界ふしぎ発見や日曜劇場などを放送している)
ABSでの放送時間は、月曜日の17時30分からだったはず。(少なくとも僕がよく見ていた1980年代中頃から後半)
CMは(当時のこの時間の秋田では)おなじみの「吾作ラーメン」や「ねるねるねるね」のほか、ミロ、ダスキン、カルビー、福武書店(現・ベネッセコーポレーション)のものがよく流れていた気がする。
ただ、当時、秋田県に住んでいた子どもの中で「日本昔ばなし」を視聴していたのは、女の子が圧倒的に多かったと推測される。それは裏番組の存在。
当時は民放局はABSと秋田テレビ(AKT。フジテレビ系列)の2つしかなかったわけだが、夕方は今のようにニュース番組をだらだらと流したりせず、どちらの局もアニメ番組(テレビ朝日など他系列のものも含む)を放送していたものだった。
AKTが月曜の17時30分に持ってきた番組が、テレビ東京の「キャプテン翼」だった。(テレビ東京系での放送期間は1983年10月から1986年3月)
キャプテン翼は全国的に小学生のサッカーブームを巻き起こし、秋田でも小学校(スポ少)のサッカー部員が大幅に増えたものだった。
そのため、ABSの日本昔ばなしを視聴していた子どものうち、AKTでのキャプテン翼放送開始に伴い、男の子の多くがAKTへ流れたと考えられる。
僕はブームに流されるような子じゃなかった運動が嫌いな子だったのでサッカーなどには興味を示さず、日本昔ばなしを見てましたが…
デジタルリマスター版は、ABSはじめ秋田の局では放送されていないはず。
本放送終了から10年近く経過しているし、若い人は「まんが日本昔ばなし」自体を知らないのだろうな。
【17日20時40分追記】フジカラーの年賀状プリントのCMで、「まんが日本昔ばなし」の主題歌をバックに、樹木希林や佐々木希が龍に乗っているものが、現在放送されている。龍はオリジナルと同じと思われるアニメへの人物合成(希林さんだけ)と作り物の実写の2タイプが使われている。
【23日追記】富士フイルムの公式サイトにCMの情報と動画がアップされていた。12月2日から放送されているとのこと。
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/tvcm/fujicolor111202_01/index.html
オリジナルアニメで龍に乗っている子どもは「昔ばなし太郎くん」という名だそう。
今回のCMは冒頭でオリジナルと同じ愛企画センター制作のアニメに綾小路さゆり(希林さん)が合成で乗っているわけだが、オリジナルより龍の昇る角度が急なようで、必死につかまっているのがおかしい。
【2012年4月20日追記】IBC岩手放送でのデジタルリマスター版(の再放送?)を見た。冒頭では、龍がほぼ垂直に上昇しており、上記希林さんのものと同じだった。ただ、オリジナルは画面サイズがハイビジョンサイズでないので、ハイビジョンサイズであるCM用は後で別に制作したものだと思われる。
動画より
クリエイティブディレクター:佐々木 宏、CMプランナー:福里 真一で、日本昔ばなし関連で愛企画センターと毎日放送が協力。広告会社は電通。
※番組の秋田に関連する話など。
雪がずっと降り続け、低温で融けないので夕方には積雪は11センチに。ついに本格的な雪景色になった。
今日も雪が降り(積雪量はあまり変化せず)、気温も0度前後で推移している。

※この記事の写真は、雪が降っている中で撮影したので、降る雪が写っています。

さて、毎年紹介している、秋田市川尻にある「総社神社」の干支の大絵馬。
今年も12月4日に奉納されたというので、見に行った。

周囲は住宅地や市立病院などがあるのに、境内だけ別世界のよう。

幹の北西側にだけ雪が付着していて、まさしく「北西の季節風」に乗って雪が降っていることが分かる。
絵馬は北向きに設置されているが、神社の人が落としているのか、着雪はなかった。
報道によれば、絵馬は秋田杉で縦2.7メートル×横3.6メートル、畳6畳分ほどで重さは70キロ超。
大絵馬奉納は1990年から始まったが、当初からの作者が亡くなって交代したので、今の方は今年で3年目。来年11月中旬まで参道に掲げられる。

※以下、絵心がないクセにいろいろと申し訳ないですが…
ぱっと見ただけで力強さを感じる。
一昨年、昨年は、カラフルな絵だったが、今年は部分的に着色しているだけで黒主体で雰囲気が変わった。

龍(辰)の背中に子どもが乗っている絵。龍は緑色の玉を持っている。
鱗がとても細かく描かれている。下書きなしで数時間で書き上げているはずだが、緻密な技が発揮されている。
乗っている子どもは、ずいぶん凛々しいお顔。左手は龍の長いヒゲ(?)を握っているが、右手はそうではない。

報道では「背中に神童を乗せた昇り竜」や「昇り竜は、願い事がかなうとされる「宝珠」を握り、ひげにつかまってまたがる神童とともに空高く上昇している」となっている。
なるほど。乗っているのは「神童」ですか。
でも、神童って「才知の極めてすぐれている子供。非凡な才能をもった子供。(デジタル大辞泉)」のこと。それが竜に乗ることの意味ってなんだろう? 普通の子どもじゃいけないの?
ひょっとしたら「神の使いの子ども」という意味合いで「神童」を使っているのだろうか? 一般的な神童の意味ではないと思うけれど。

※翌年の絵馬はこちら
以下、余談。
僕はこの絵馬を初めて(テレビのニュースで)見た時、1975年から2000年頃まで大阪の毎日放送(MBS)などが制作していたアニメ番組「まんが日本昔ばなし」のオープニングアニメーション(歌の歌詞は「♪坊や よいこだ ねんねしな」)を連想した。
真っ黒い中に雲が浮かび、その中を子どもを背中に乗せた龍がひたすら飛んでいく映像。Wikipediaによれば、松谷みよ子の児童文学「龍の子太郎」をモチーフにしているという。
龍の子太郎がどんな話か僕は知らなかったが、「太郎」が龍になった自分の母を探すお話で、「長野県の信州・上田に伝わる民話『小泉小太郎』と松本に伝わる民話『泉小太郎』を中心に、秋田の民話など日本各地に伝わる民話を組み合わせ」たものだそうだ。
秋田の民話というのは、八郎潟などの八郎太郎の話だろうか。
シチュエーションとしては、絵馬とアニメーションがよく似ているが、龍と子どもの印象は違う。
アニメでは子どもはもっと幼く見え、頭髪が少なく、真っ赤な袖なしの服を羽織り、下も同色のズボン状のものをはいている。左手にでんでん太鼓を持っていて、右手は龍の背中に置いている。
龍は、顔が長くて平らで、目が小さく、耳が識別できない。黄色くて長い角が2本生え、長いヒゲや牙は見えない。どこかワニや馬っぽくてかわいい。
手(前肢?)には何も持っていない。鱗はまばら。体色は濃淡の緑色でお腹は黄色っぽく、現行の中央交通の路線バスを連想させる色使い。
なお、年始の放送では別バージョンのアニメが使われ、背景や子どもの衣装が違い、龍は玉を持っていたそうだ。
ところで、その「まんが日本昔ばなし」という番組。
原則としてTBS系列各局で土曜夜に放送されており、本放送終了後の2005年頃にはデジタルリマスター版も放送されている(つい先日はIBC岩手放送で単発で放送していたが、再放送?)。
TBS系列局のない秋田県では、秋田放送(ABS)で放送していた。
ABSは、テレビは日本テレビ系列だが、当時は朝の情報番組はTBSのものをネットするなどしており、今よりもTBSと親密だったのかもしれない。(現在もラジオはTBS系で、テレビでも世界ふしぎ発見や日曜劇場などを放送している)
ABSでの放送時間は、月曜日の17時30分からだったはず。(少なくとも僕がよく見ていた1980年代中頃から後半)
CMは(当時のこの時間の秋田では)おなじみの「吾作ラーメン」や「ねるねるねるね」のほか、ミロ、ダスキン、カルビー、福武書店(現・ベネッセコーポレーション)のものがよく流れていた気がする。
ただ、当時、秋田県に住んでいた子どもの中で「日本昔ばなし」を視聴していたのは、女の子が圧倒的に多かったと推測される。それは裏番組の存在。
当時は民放局はABSと秋田テレビ(AKT。フジテレビ系列)の2つしかなかったわけだが、夕方は今のようにニュース番組をだらだらと流したりせず、どちらの局もアニメ番組(テレビ朝日など他系列のものも含む)を放送していたものだった。
AKTが月曜の17時30分に持ってきた番組が、テレビ東京の「キャプテン翼」だった。(テレビ東京系での放送期間は1983年10月から1986年3月)
キャプテン翼は全国的に小学生のサッカーブームを巻き起こし、秋田でも小学校(スポ少)のサッカー部員が大幅に増えたものだった。
そのため、ABSの日本昔ばなしを視聴していた子どものうち、AKTでのキャプテン翼放送開始に伴い、男の子の多くがAKTへ流れたと考えられる。
僕は
デジタルリマスター版は、ABSはじめ秋田の局では放送されていないはず。
本放送終了から10年近く経過しているし、若い人は「まんが日本昔ばなし」自体を知らないのだろうな。
【17日20時40分追記】フジカラーの年賀状プリントのCMで、「まんが日本昔ばなし」の主題歌をバックに、樹木希林や佐々木希が龍に乗っているものが、現在放送されている。龍はオリジナルと同じと思われるアニメへの人物合成(希林さんだけ)と作り物の実写の2タイプが使われている。
【23日追記】富士フイルムの公式サイトにCMの情報と動画がアップされていた。12月2日から放送されているとのこと。
http://www.fujifilm.co.jp/corporate/aboutus/tvcm/fujicolor111202_01/index.html
オリジナルアニメで龍に乗っている子どもは「昔ばなし太郎くん」という名だそう。
今回のCMは冒頭でオリジナルと同じ愛企画センター制作のアニメに綾小路さゆり(希林さん)が合成で乗っているわけだが、
【2012年4月20日追記】IBC岩手放送でのデジタルリマスター版(の再放送?)を見た。冒頭では、龍がほぼ垂直に上昇しており、上記希林さんのものと同じだった。ただ、オリジナルは画面サイズがハイビジョンサイズでないので、ハイビジョンサイズであるCM用は後で別に制作したものだと思われる。

クリエイティブディレクター:佐々木 宏、CMプランナー:福里 真一で、日本昔ばなし関連で愛企画センターと毎日放送が協力。広告会社は電通。
※番組の秋田に関連する話など。